セイコーマートが好き
北海道旅行の一番の楽しみはなんだろう、と考える。それぞれに目的があり、趣味趣向があるとは思うけれど、セイコーマートも楽しみの一つになるのではないだろうか。美味しくて安い、至高のコンビニだ。
北海道を車で走っているとセイコーマートをよく見かける。1000を超える店舗があるそうだ。セコマやセイコマと略して呼ばれることが多い。この記事ではセコマと呼びたいと思う。ちなみにセイコーマートを運営するのは「株式会社セコマ」だ。
私は本当にセコマが好きで北海道に行くとセコマでばかり買っては食べている。お惣菜やお弁当も美味しいし、パンも美味しければ、アイスも美味しい。ほぼ全てのジャンルでオリジナルの商品があるのだ。もちろんスイーツも間違いない美味しさだ。
スイーツではよくミルクが使われると思うけれど、セイコーマートの場合は、「豊富町産牛乳」が使われていることが多い。「とよとみミルク」とか「豊富牛乳」などとパッケージに書いてある。「とよとみバターサンド」なんて名前からもう豊富。これ最高に美味しいです。
セコマはミルク系の飲み物も美味しい。そして、「豊富」の文字が踊る。ミルクコーヒーなんて「とよとみミルクコーヒー」だ。つまりセコマの乳製品の聖地は「豊富町」なのだ。セコマ好きとしては、行かなければならないと思う。聖地なのだから。
牛の街
豊富町は道北エリア、宗谷地方にあり、天塩山地西麓の日本海に面する町だ。町名はアイヌ語の「エベコロベツ(何でも豊富にある)」を意訳したもの。1899年に福井県民が入植し、米作の北限よりも北にあることから、早くから酪農が行われた。
豊富町は宗谷地方では一番多く乳牛を飼育しているそうだ。乳牛頭数1万1千頭、年間出荷乳量は約6万トン。豊富町の人口が3500人ほどなので、人口より乳牛が多い町ということになる。町のキャラクターはもちろん牛の「とよとみ君」だ。
「豊富町郷土資料室豊富資料室」にも訪れた。「牛乳輸送缶」が展示されていた。錆びて茶色くなっている。時代を感じる。集乳所に牛乳を運ぶために使われた鉄製の缶だ。集荷までは井戸水などで冷却していたそうだ。
他にも豊富町には「サロベツ原野」が広がり、日本最北の温泉郷「豊富温泉」もあるそうだけれど、そこには行かなかった。愛するセコマの牛乳ばかりを追ってしまったからだ。どのような環境で育ち、作られたのかを見たかったのだ。


