ヨーロッパ屈指の港街、ハンブルク
ついこの間、ドイツのハンブルクという街に行ってきた。
ハンブルクは人口190万人以上のドイツ第2の都市。1189年に開港したハンブルク港は、今もヨーロッパ内でも最大級の港としてドイツの経済を栄えている。
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ハンブルクは、私の住むベルリンから電車で2時間ほど。何度か訪れたことがあるが、ちゃんと観光したことがなかった。
今回こそは港街らしいスポットを見てみたいなと思い調べていたところ、「旧エルベトンネル」という場所を見つけた。
なんでも100年以上前に開通した歩行者用のトンネルだそうで、開通当時はヨーロッパ最大級のものだったそうだ。
現在も昔と変わらず利用され続けており、しかも無料で通ることができるのだそう。
なんだか面白そうなので、見に行くことにした。
開通当時はヨーロッパ最大級の水底トンネル
旧エルベトンネルの名前の由来は、ハンブルクを流れるエルベ川。トンネルはエルベ川の北岸と南岸の間の500mほどの距離を繋ぐ。
旧エルベトンネルの入り口はハンブルク中心部のサンパウリ地区にある。船員たちの歓楽街だったことで有名なレーパーバーンもすぐ近くだ。
日曜日の早朝、電車でトンネル最寄駅の「ランドゥングスブリュッケン駅 (Landungsbrücken)」へ向かった。
エルベ川の方に向かって進むと、サンパウリ桟橋が見えてきた。トンネルの入り口はこのあたりにあるはずだ。
サンパウリ桟橋をさらに進んでいくと、それらしきドーム型の屋根の建物が見えてきた。トンネルの入り口だ!
扉を開けるや否や、巨大な吹き抜けの空間が目の前に広がった。円状の壁を沿って、2つの交差する細い階段が地下まで続いている。
私が入ったのは階段専用の入り口だったようで、エレベーターは先ほど右側にあったゲートのような入り口から乗れたみたいだ。まずはとりあえず、階段で下まで降りてみよう。
降りていくと、階段が少しゆらゆらと揺れる。高所恐怖症の人にはおすすめできないが、歩きながら壁の装飾が間近に見ることができて面白い。
港で働く人のために作られた、通勤トンネル
思っていたより建物も装飾もゴージャスな旧エルベトンネルだが、もともとは港で働く労働者たちのための通勤トンネルとして作られたそう。
19世紀後半には世界貿易が急激に拡大し、ハンブルク港の需要はますます増加した。その爆発的な成長に応えるために、エルベ川の南側に港が拡張された。
だがここで一つの問題が浮上。港で働く人々は住宅街のある北岸から南岸の波止場エリアに行くために、毎日フェリーに乗らなくてはいけなかった。エルベ川の交通量がすでに限界だった上に、悪天候の場合は船が出せなかったり、毎日の通勤が困難だったそう。
この問題を解決するべく、1907年から4年間かけて旧エルベトンネルが建設された。
別案として橋からゴンドラを吊り下げる運搬橋のアイディアも出されたそうが、船の行き来の邪魔になるなどの理由でトンネルを作ることにしたそう。
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1911年に開通後、年間1900万人もがトンネルを通って通勤した。安全で、しかも無料で利用できるエルベトンネルは港で働く人の通勤を大いに短縮したのである。


