特集 2025年12月16日

100年前に開通した、ハンブルクで現役の川底トンネルを歩いてみた

トンネル内の海の生き物たちがおもしろすぎる

通勤路として作られた旧エルベトンネルだが、実用的かつ美しいものを作りたいという建築家の理念により、細部まで凝った見事な建物になっている。

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1995年以来大規模な復元工事が続いており、私が訪れた時には2つのトンネルのうち片方が閉鎖されていた。車が通れた時代は、右側が車両、左側が歩行者と分かれていたそう

先ほどの階段沿いの装飾も素敵だったが、トンネル内もさらにゴージャスなのだ。 

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トンネルの入り口がまたまた神殿っぽい雰囲気を出している
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そしてタイルも最高にかっこいい
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トンネル内は白いタイルで埋め尽くされている。地下24mなはずのに、明るくて全く圧迫感がないのが不思議
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右と左に歩道があり、真ん中は自転車が通ったりする
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そして長さ426mのトンネルの両脇には、数メートル毎に海の生き物たちを描いたマジョリカタイルが施されているのだ。これがなかなかユーモラスで楽しいのである。

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ザリガニとか
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カレイとか
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カニとか!

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これはカワカマス(パイク)かな
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ウナギも?と思ったら、ハンブルク名物にうなぎのスープというものがあるらしい

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アンコウの顔がかわいい
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なんとアザラシもハンブルクに来るらしい
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お気に入りは長靴を漁るネズミたち

当時の人たちもこのタイルを眺めながら楽しく通勤していたのだろうか。いや、産業革命時代の労働者は疲れてそれどころじゃなかったかもしれない。

カクカクした照明もかっこいい。それに合わせてカクカクさせた非常口マークも良い

いろいろ見ていたらあっという間に反対側に着いた

さあ、今度はエレベーターで地上に上がってみよう。

最高にかっこいいエレベーター

トンネルの両岸には大型の木製のドアのエレベーターが4基、そして小さなモダンなエレベーターが1基ある。

大型のエレベーターも工事で半分は閉鎖されているが、2基は乗ることができるようだ。よかった。

木製の扉がたまらない雰囲気を出している

旧エルベトンネルのエレベーターは、元々馬車も乗せられるように広く作られた大型のものだ。開通当時は建物内に発電所もあり、ディーゼル発電でエレベーターを動かしていたそう。

ごく最近までは自動車もエレベーターに乗せてトンネルを通ることができたが、現在では歩行者と自転車専用トンネルとして使われている。

ではでは早速エレベーターに乗ってみよう。

エレベーターが降りてきて、扉が上に開く。中には係の人が乗っていて、エレベーターを操作してくれた。

ガチャンと扉が閉まると、エレベーターが動き出す。昔は自転車や馬車でぎゅうぎゅうになって乗ったのだろうか

エレベーターはゆっくりとガタンゴトンと音を立てながら地上へ向かっていく。1分ほどしてエレベーターの扉が開くと、目の前には港側の工業地帯が広がった。 

北側の活気ある雰囲気とは違い、閑散としている

きっと当時の労働者たちはここから自転車なり徒歩なりでそれぞれの作業場へ向かっていったのだろう。

振り向くとエレベーターの4つの入り口が

南側の入り口は、サンパウリ側の神殿っぽい建物と打って変わってシンプルな様式。

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後で調べたら、元々はこちらも北岸と同じデザインだったのだが、第二次世界大戦で破壊されてしまったそう。1950年代に修復されたが、コストなどを理由に実用的なシンプルなデザインになったようだ。

階段側の入り口。あっさりしてるけど、これはこれで好きだ
川の方まで歩いていくと、反対岸のトンネルの入り口が見えた

美しいトンネル内といい、レトロ感漂うエレベーターといい、こんな魅力的な場所を無料で利用できるって、ハンブルク最高じゃないか。

20世紀初期の労働者たちはこんなに優雅にトンネルを楽しむ余裕はなかったんだろうけど、建築技術の最先端を行くトンネルが通勤路であることは誇りに思っていたのかもしれない。

これからもハンブルク民に愛されるトンネルとして、末長く残ってほしい。

レトロトンネル、最高

ちなみに旧エルベトンネルが「旧」なのは、年間11万車両にまで及んだエルベトンネルの車両通行を軽減するために1975年に「新」エルベトンネルが開通したからだそう。

それ以来利用が減ってしまったとは言え、2019年には年間200万人の利用者がいたそう。

大規模な復元工事は来年には終わりも近く、来年には完全に再オープンする予定だそうだ。ぜひその頃また来てみようと思う。

日本初の水底トンネル、大阪の安治川トンネルも通ってみたいなと思ったら、2004年にすでにデイリーポータルで記事になってた。恐るべし、デイリー23年の歴史。
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