レトロトンネル、最高
ちなみに旧エルベトンネルが「旧」なのは、年間11万車両にまで及んだエルベトンネルの車両通行を軽減するために1975年に「新」エルベトンネルが開通したからだそう。
それ以来利用が減ってしまったとは言え、2019年には年間200万人の利用者がいたそう。
大規模な復元工事は来年には終わりも近く、来年には完全に再オープンする予定だそうだ。ぜひその頃また来てみようと思う。
通勤路として作られた旧エルベトンネルだが、実用的かつ美しいものを作りたいという建築家の理念により、細部まで凝った見事な建物になっている。
先ほどの階段沿いの装飾も素敵だったが、トンネル内もさらにゴージャスなのだ。
そして長さ426mのトンネルの両脇には、数メートル毎に海の生き物たちを描いたマジョリカタイルが施されているのだ。これがなかなかユーモラスで楽しいのである。
![]()
![]()
当時の人たちもこのタイルを眺めながら楽しく通勤していたのだろうか。いや、産業革命時代の労働者は疲れてそれどころじゃなかったかもしれない。
![]()
さあ、今度はエレベーターで地上に上がってみよう。
トンネルの両岸には大型の木製のドアのエレベーターが4基、そして小さなモダンなエレベーターが1基ある。
大型のエレベーターも工事で半分は閉鎖されているが、2基は乗ることができるようだ。よかった。
旧エルベトンネルのエレベーターは、元々馬車も乗せられるように広く作られた大型のものだ。開通当時は建物内に発電所もあり、ディーゼル発電でエレベーターを動かしていたそう。
ごく最近までは自動車もエレベーターに乗せてトンネルを通ることができたが、現在では歩行者と自転車専用トンネルとして使われている。
ではでは早速エレベーターに乗ってみよう。
エレベーターが降りてきて、扉が上に開く。中には係の人が乗っていて、エレベーターを操作してくれた。
エレベーターはゆっくりとガタンゴトンと音を立てながら地上へ向かっていく。1分ほどしてエレベーターの扉が開くと、目の前には港側の工業地帯が広がった。
きっと当時の労働者たちはここから自転車なり徒歩なりでそれぞれの作業場へ向かっていったのだろう。
南側の入り口は、サンパウリ側の神殿っぽい建物と打って変わってシンプルな様式。
後で調べたら、元々はこちらも北岸と同じデザインだったのだが、第二次世界大戦で破壊されてしまったそう。1950年代に修復されたが、コストなどを理由に実用的なシンプルなデザインになったようだ。
美しいトンネル内といい、レトロ感漂うエレベーターといい、こんな魅力的な場所を無料で利用できるって、ハンブルク最高じゃないか。
20世紀初期の労働者たちはこんなに優雅にトンネルを楽しむ余裕はなかったんだろうけど、建築技術の最先端を行くトンネルが通勤路であることは誇りに思っていたのかもしれない。
これからもハンブルク民に愛されるトンネルとして、末長く残ってほしい。
ちなみに旧エルベトンネルが「旧」なのは、年間11万車両にまで及んだエルベトンネルの車両通行を軽減するために1975年に「新」エルベトンネルが開通したからだそう。
それ以来利用が減ってしまったとは言え、2019年には年間200万人の利用者がいたそう。
大規模な復元工事は来年には終わりも近く、来年には完全に再オープンする予定だそうだ。ぜひその頃また来てみようと思う。
| <もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
| ▲デイリーポータルZトップへ |