週末だ!
コンビニ鍋のおじやにトライしたのが火曜日、すっかりハマって4日間レンチンおじやを続けた。この熱中の先に何があったのか?休日である、コンビニ鍋のことを考えていたらもう週末だ。やったあ、コンビニエンスおじやは祈りであり、救いなのだ。

世間は年度末である。
決算に向けて駆け込みで仕事がなだれこみ、ちぎっては投げ、ちぎっては投げても終わりは見えてこない。納期はもちろん伸ばせない。世界はちっとも平和にならないし、君の涙は止まらない。
得意先と取引先に赤べこも真っ青なくらいに頭を下げまくり、夜分遅くにくたくたになって帰る私を癒してくれるのはコンビニのパーソナル鍋だ。
そこでふと、鍋なんだからおじやでシメるかと飯を入れレンチンしてみたら、なんともいえない豊饒と救いがあったのだ。
冬もそうだけど、繁忙期のコンビニ鍋のありがたさといったらない。コンパクトな器に野菜・肉がふんだんに盛り込まれ、一人前としてたしかな食べごたえ。その日失ったエネルギーや欠落した感情を回復してくれるのだ。
しかし、このほっこりした充足感にも少し満たされない何かがあって、それはなんだろうと考えていたが、流転する思いの正体をつかんでしまった。「シメたい」という思いだ。
鍋と名前のつくものがこんな終わり方でいいのだろうか。発泡スチロールに盛り付けられた鍋であっても、ラスソン(ラストソング)はおじやであるべきだろう。
直火にかけるわけにはいかないが、ここで鍋に移すのはちょっとコンビニエンスじゃない。ご飯をぶっこんでレンチンでやってみよう。
くほお、五臓六腑にしみ渡るこのやさしさよ。
そして心身にみなぎる「一手間かけました」という満足感。私は今、まぎれもなく工夫をしている。
翌日も遅くなった。立ち寄り先はもちろん、コンビニエンスストアーだ。
昨日は少し卵に熱が入りすぎた感があったのでレンジの時間を短くしてみた。
1分50秒→1分10秒へ。時間が中途半端なのは、設定された時間より10〜20秒多くダイヤルを回してしまう昔からのクセである。
半熟たまごのとろみが効いて至高のおじやとなった。しかしなにげにネギをまぶしてかき醤油をかけると私の舌では昨日の鍋ともはや違いがわからんではないか。
どっちもスープが澄み切っているからな、次は濁ったやつにチャレンジしてみよう。楽しい時の仕事のようにいちいち成果と課題が出てくる。すばらしいことだ。
また翌日も遅くなった。そしてまた「今日いいの入ってる?」と行きつけの小料理屋ののれんをくぐるようにコンビニエンスストアーへ飛び込んだ。
さらにあくる日、まだいけるんじゃないかともう昼間からコンビニ鍋のことを考えていた。
そしたらありましたよ。おじやから逆算して作ったんじゃないのって言いたくなる逸品が。
コンビニ鍋のおじやにトライしたのが火曜日、すっかりハマって4日間レンチンおじやを続けた。この熱中の先に何があったのか?休日である、コンビニ鍋のことを考えていたらもう週末だ。やったあ、コンビニエンスおじやは祈りであり、救いなのだ。
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