コハクへのあこがれ・・・そして食欲
子どものころ、化石事典を見ていて、
樹液がかたまってできた化石、「琥珀(コハク)」に心を射ぬかれました。
透明感のあるキレイな飴色、そしてちょいちょいとじこめられた虫・・・。ずっと写真を見ても飽きませんでした。
大昔にトロッとした樹液がたれてきて、たまたまそこにいた虫が出られなくなり、何千万年もそのままの姿なんて・・・アツいにもほどがあります(自分がそうなるのはまっぴらごめんですが)。
この偶然がつまったコハク、好きすぎて、
(芥川龍之介が好きな子にあてたラブレターで「お菓子なら頭から食べてしまいたい」と書いたそうですが、私は全く同じ思考回路をしています。)
どうせならおいしく食べたい、じゃあ、「トロッとアメがたれてきて、たまたまそこにいたお菓子が出られなくなった」コハクなんてどうでしょうか。
きっと視覚にも味覚にもナイスでしょうし、何よりストーリーが100点です(自己採点)。
黄金糖箱買い
いざ、夢の菓子コハクを作りましょう
自室に、「黄金」と名の付くものがこんなにたくさんあるのは初めてです。
アメはうかうかしているとすぐ固まります。「そういえば、ふるさと納税どうしよ」などと考えてのんびりせず、
今回、プラスチックの型に流し込んでしまい、冷やしたあとに取り外すのに苦労しました。難なくアメを取り出したい方はシリコン型、お手軽に地獄を見たい方はプラスチック型がおすすめです。
アメの池に、つぎつぎと好きなお菓子を投入し、冷蔵庫で冷やして完成です・・・!
出来上がった菓子コハクコレクションをお見せしていきましょう。
1.ポイフル~グミと飴のいいとこどり
まずコハクに閉じ込めたのは、
東京新聞の記事によると、若者がグミやチョコレートなどをよく食べるようになり、「若者のアメ離れ」が起きているらしいです。(私の中の「若者の○○離れ」リストに新顔が増えました)
アメの人気を持ち去っていったグミも、アメがトロリと降りかかってきたら無力です。全く動けず、コハクにならざるを得ません。
はやくも、透き通ったコハクに見えて満足です。きれい・・・。
ポイフル自身は、コハクになってしまったことにまったく気づいてなさそうです。なんともいじらしいですね。
食べてみたところ、
外側のアメをカリっと噛むと、ポイフルのクニュっとした歯ごたえが。そしてスッとポイフル二つのフレーバーが鼻に抜けます。おいしい。
グミとタッグを組むことで、「噛んでつぎつぎと食べられる」アメになりました。アメから離れてった若者が数人戻ってきそうな気がします。
2.アポロチョコ~新種のお菓子発見感
続いて選んだのは、
ポイフルに続いてこれまたロングセラー。うさぎのキャラクターのアポロちゃんには、ボーイフレンドと家族がいるそうです。(しあわせそうで何よりです・・・)
アポロをコハク化してみると、
アポロがギザギザして特徴的な形だから、レアな雰囲気に。「古代にこんな変なお菓子が存在したんや!大発見や!」とお菓子化石調査団になりかわって驚いてみました。
このアポロコハクも、カリっと噛むと、ふわっとイチゴのフレーバーが香っておいしいです。
本家コハクが、中のものの当時の状態を保存しているように、菓子コハクも中のお菓子の風味がフレッシュで最高でした。(アポロコハクは噛まずになめるのもおすすめです。)
3.柿の種~めっちゃヌガー
本家のコハクは、虫だけでなく鳥の羽なんかも入っていることがあるそうです。菓子コハクも、変わり種としてしょっぱい物を内に閉じ込めてみたい。
1粒のしっかりとした塩味がありがたい柿の種には、
コハクの中でまで一緒なんて、ふたりは運命共同体ですね(私が強制的に閉じ込めたが)。
ポイと一口噛んでみると
柿の種のしょっぱさとアメの甘みのバランスが抜群です。そしてピーナッツがアメと絡んで、中華圏の美味なピーナッツヌガー「牛軋糖」の風味が!
これはヒットだと思った矢先・・・
ばかでかいヌガーを食べた時のような、上あごと下あごがガッチ接着された状態になりました。たぶん柿の種がアメを吸ってもっちゃりしたのが原因ではないかと思います。
味はかなりいい線いってたのですが、特殊な製法をあみださないと、あごロックオン問題がのしかかりそうです。