撮影と執筆をひと通り終えて、ふと気づいたことが。そういえば、海女用の水中メガネを持ってたんだった。あれを使った方がより雰囲気が出たんじゃないだろうか。
なんで今になって思い出したんだろう。けど鼻まで覆う仕様だから、もしあれを使った場合、鼻クリップは不要だったということか。
あーー……どっちが良かったんだろうなぁ……と、すべて終わったにも関わらず考え込んでしまったのだった。
「やり残したこと」と言われ、まず思い浮かんだのが「すいとんの術」。忍者が竹筒をくわえつつ水の中にひそむときの術だ。いつかやりたいと思いつつ、これまでやらずに生きてきた。
この機会にチャレンジしたい。
すいとんの術にチャレンジしたくなった場合、とりあえず竹筒さえあればできる。竹筒は、竹やぶなどに行かずともAmazonで手に入る。便利な時代だなぁ。早速購入しよう。
↑長さも見た目も良さそうだったのでこれにした
買ったのは、火起こしのときに空気を送り込むために使う竹筒だったのだが、片方の端の穴がとても小さい。
このままだと水の中に入ったときに息がしづらすぎてアウトなのでは。できる限り穴の大きさを広げよう。
準備はできた。たったこれだけで誰でもすいとんの術の練習を始められるのだ。なんて手軽な……!!
雰囲気を出すためには堀とか池とかに入ったほうがいいんだろうが、それだと難易度が高すぎるし怒られるので、今回は風呂場でやろう。
チャレンジするからには、できるだけ快適に潜るための対策は練っておきたい。
口を水面のほうへ上向きにする必要があるので、鼻も当然上向きだ。水中で上なんて向いたら鼻に水が入るに決まってる。そこで思い出すのが「こいつら100%伝説」(岡田あーみんの忍者マンガ)だ。作中で忍者の危脳丸がシンクロナイズドスイミングの装いで入水するシーン(震黒内頭度の術)があり、鼻をクリップでふさいでいた。あれはかなり賢い自己防衛手段なんじゃないかと思う。あれがないと絶対鼻にくる。見習って鼻はシンクロ用鼻クリップでガードしよう。
そして目。ゴーグルがあったほうがまわりがクリアに見えて心に余裕も出るだろう。というかコンタクトレンズユーザーなので、水中で目を開けるのはアウトだ。ガードしておこう。
よし、これからが本番だ。
水が!!! 口に入ってくる!!!???!?! なんでだ!!
あ、もしかしたら竹の表面のちょっとしたくぼみから入ってくるのか!
こんなんでちゃんと潜れるんだろうか……。不安になってきたが、とりあえず口をしっかり締めるよう意識しようか。
できてる……!!!! 息が……できる………!!!
……がしかしちょっと口を緩めるとまた水が!!!!
この表面のくぼみはどうにかならないのか……と思ったが、これは竹の特性だどうしようもない。これはこんなものだと思って割り切るしかないのだ(竹だけに)。
口をしっかり締めるよう意識しつつ、何度かやってるうちに大丈夫になってくるので、これはきっと慣れなんだろうな。昔の人はこれを使ってたわけだし。
今後竹を利用して潜水する全人類に言いたい。くぼみには気を付けろ!!!
撮影と執筆をひと通り終えて、ふと気づいたことが。そういえば、海女用の水中メガネを持ってたんだった。あれを使った方がより雰囲気が出たんじゃないだろうか。
なんで今になって思い出したんだろう。けど鼻まで覆う仕様だから、もしあれを使った場合、鼻クリップは不要だったということか。
あーー……どっちが良かったんだろうなぁ……と、すべて終わったにも関わらず考え込んでしまったのだった。
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