特集 2025年8月13日

道路のはるか上を歩く!長い吊り橋を渡って冷やし焼き芋を食べてきました

すごい怖いじゃんか!

静岡にある大井川という川は、川幅がものすごく広いので吊り橋がいくつか架けられているのだという。

吊り橋ってマンガで見たことがあるくらいで実際に歩いたことはないかもしれない。そう思って行ってみたら思いのほかエキサイティングな体験ができました。

行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

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> 個人サイト むかない安藤 Twitter >ライターwiki

すごいところを人が歩いている

静岡県の山の方、川根本町という場所には長い吊り橋が架かっているらしい。それは行くしかないだろう。

吊り橋を探しながら川沿いの道をさかのぼっていると、道のはるか上を横切る橋みたいなものを見つけた。

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あれかな?
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え?あれって人ですよね
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すごいところを人が歩いてました

空中を人が歩いているのだ。吊り橋って川を渡るためのものだとばかり思っていたのだけれど、道の上に架かっていてもいいのだ。下から見ていると明らかに怖そうに見えるけど、渡っている人は悲鳴をあげたりもしていない。

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どうやらここから山に登ると吊り橋を渡れるようです

ここは静岡県ののどかな場所である。そんな平和な町の上空を、平然と吊り橋が横切っているのがおもしろい。

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登っていくと吊り橋の付け根に到着
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これは!
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吊り橋がすごい

近くで見るとかなりすごい。

この橋、長いし高いし、改めてすごいところを通っているのがわかる。家?というか集落の上である。

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定員10名、飛び跳ねない

この塩郷の吊り橋は、通称「恋金橋」とも呼ばれているらしく、長さ220メートル、高さ11メートル。大井川にかかる吊り橋の中では最も長いのだとか。

数字で言われるとピンと来ないのだけれど、前に立つとそのすごさが実感できる。

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これはやばい

前から渡ってきた女性に話を聞いた。

――やっぱり怖いですか

「怖い。私は網がなくなるところまでしか行けなくて帰ってきた。怖い」

なんと、途中で網がなくなるのかよである。怖い、を二回言っていたのもリアルだった。しかしここまで来たのである。渡らずには帰れまい。

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よっしゃ!
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長い吊り橋を渡る

渡り始めてすぐ、これまで見たことのない光景を目にした。

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見たことない景色が見られます

吊り橋が集落を超えて道を超えて鉄道の線路を超えて伸びているのだ。

さっきの女性が言っていた網があるのは川ゾーンに入るまでだった。きっとスマホとか落とすとシャレにならないから網が貼られているのだろう。

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さっきの女性が言っていた「網がなくなる」というポイントがここ

網がなくなると確かに急に不安になる。スマホをポケットにしまい、デジカメのストラップがちゃんと首からかかっていることを確認した。

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網がなくなると急に心細くなる。細さはこのくらいなので、前から人が来たらすれ違うにはかなりギリギリです
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つかんだワイヤーの細さがまた憎い

高さは正直たいしたことないのだ。ただ、高すぎないからこそ、下がリアルに見えて怖いのではないだろうか。もっとものすごく高ければあきらめがつく気もするのだけれど、このくらいの高さだと落ちたときの痛さを容易に想像できる。死にはしないが骨は折れる高さである。

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川ゾーンに入ると怖さも倍増します

ここで僕は、吊り橋は途中で立ち止まって振り返るとびっくりするくらい怖い、という大切なことを知った。みなさん、振り返ってはダメですよ。そして立ち止まると思いだしたように足もとがゆっさゆっさと上下に揺れているのにも気づく。

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ダメかもっす

吊り橋はおもに木でできている。もちろん金属のワイヤーで補強してあるので安全なんだとは思うのだけれど、当たり前だが木は雨風にさらされてところどころ変色している。

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それがまた怖い

この橋、かつては学生たちが自転車で渡っていた時代があるのだとか。トム・クルーズだろうか。どんだけ肝が据わっていたのかかつての学生。それとも毎日通って慣れたらそのくらいできるようになるのだろうか。あと年間で何人落ちていたのかも知りたい。

吊り橋は10人まで渡れると書いてあったが、この日のこの時間は僕一人だった。だからまだよかったのだが、複数人で渡ったらきっともっと自在に揺れるんだろう。そんなの嫌だ。

手に汗びっしょりにぎり尽くしたころ、ようやく吊り橋は上り勾配となり、それにともない対岸が近くなってきた。

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吊り橋は森の中に吸い込まれていきます

吊り橋を渡る時には振り返っちゃダメなことに加え、なるべく足元を見てもいけない。そして立ち止まると揺れをダイレクトに感じちゃうのでこれもダメだ。まっすぐ前を向いて速足で歩く、これが攻略法である。

この攻略法に気づいたのは最後の最後だった。残り10メートルくらいはちょっと走った。

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渡り切った!

⏩ 渡り切ると日常が待っている

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