あのジャスコにまた会える
僕らが過ごした平成の原風景は、郊外の街のジャスコの看板だ。
そんな姿が消えたのは2011年2月28日。3月1日から全てイオンとなった。もう「ジャスコ」の響きも遠くなったなぁ。
だがその勇姿がGoogleストリートビューには残っている。下は2010年2月の金沢シーサイド店だ。まだ「JUSCO」のロゴがある。
久しぶりに「JUSCO」を見て、ちょっと感慨深い。僕の人生の暗い時代のバイト中にも、上を見上げればこのJUSCOがあった。
ちなみに、過去ジャスコだったお店の多くには、「大規模小売店舗プレート」がある。
ここには、出店した当時の「ジャスコ」の屋号が残っている。お近くのイオンにもこれが眠っているかもしれない。
とれたて弁当がウマかったam/pm
ジャスコのような大型スーパー以上に、物凄い勢いで統廃合されたのがコンビニだ。
特にスケールメリットが物を言う業界だから、もうほとんどのコンビニがセブン―イレブン、ファミリーマート、ローソンの3社に集約された。
たとえば、am/pm。僕はとれたて弁当が大好きで、一時期日曜の朝はわざわざ自転車を往復20分飛ばしてカレーを買うのが日課だった。
下は最後の店舗となったらしい、大阪府箕面市の牧落駅前店の2010年12月時点の様子だ。
ちなみにam/pmの全ての店舗が閉店したのは2010年12月10日。もうホントに直前である。上の写真は、まさにam/pmの命が燃え尽きようとしている姿だった。
実家の最寄りのコンビニだったサンクス
僕の思い入れがひときわ強いのが(サークルK)サンクスだ。実家から一番近いコンビニで、何かあればよく行っていた。それがサンクス松戸市六高台店で、2012年1月時点の様子だ。
正直言うと代わりに3大チェーンがあればいいと思ったこともあるが、無くなると聞いたときは、急に思い出が走馬灯のようによみがえった。
そのサンクスが全店閉店する最後は、現地の新座駅前店に駆けつけた。
2018年11月30日のことだった。10人ちょっとぐらいのギャラリーとテレビクルーが居た。閉店の瞬間は「閉店しました」の張り紙を貼るだけで、サンクスの38年の歴史は幕を閉じた。
100均より1円安かった「SHOP99」
もう一つ、SHOP99に関しても取り上げておこうか。ローソンストア100になるまで、1円安く商品を提供してくれたお店だ。
ちょっとチープ、でも原色ばっかりで心をくすぐる外観。そうそう、こうだったよな。目を閉じれば、あのテーマソングがすぐによみがえる。
このSHOP99は2011年7月20日の全店がローソンストア100に統合される形で消えた。検証で「『SHOP99』の店舗より『ローソンストア100』の店舗のほうが、商品はほぼ同じにもかかわらず売り上げが伸びる」という残酷な現実がわかり、そこで潮時を悟ったという。
群馬県民心のコンビニも役目を終える
もう一つ、セーブオンにも消滅前に足を運んだ。
39円アイスや1キロカレーなどで、庶民に愛された格安系コンビニ。ここではカップラーメンとお酒とゴマを買った。
「大盛りノンフライ麺」というほかではあまりお目にかかれない商品もあったし、安くておいしかった。
ライターのネッシーあやこさんなど、会う群馬出身者たちが口々に良さを熱弁してやまなかったセーブオン。その歴史は2018年8月末を持って終わり、ローソンへ統合された。
下は2018年8月のセーブオン高崎剣崎店だ。閉店セールの様子が見える。
次ページは、外食大好きの僕としては特に思い出深い飲食店ブロックだ。