ある中華料理がきっかけで
マルちゃんのミニワンタンシリーズは、多くの方がごぞんじだと思います。コンビニやスーパーの棚でよく見かけますよね。
これが、インスタントラーメンやカップ麺を食べるほどでもないけれど小腹は減っている、とか、お昼にもう1品汁ものが欲しいな、なんてときにとても重宝するんですよね。
というか僕、純粋にこのワンタンスープが大好きで、常に家に2、3個ストックしてあり、お酒のつまみにすることもしばしば。
話は変わって先日、ある中華料理店で食べた「海老のグリンピース炒め」という料理が、すごく美味しかったんです。
ごらんのとおり、たっぷりの海老とグリーンピースを炒めて中華風に味けし、とろみをつけたような料理。ふだんの僕ならばメニューから選ばなそうな1品ではあるんですが、その日は大人数で飲んでいたので運良く出会え、たっぷりのグリンピースと海老の組み合わせって、ものすごくいいもんだなと思ったわけなんです。
さっそく家でもまねしてみようと、海老とグリンピースを買ってきて、そこで思いました。で、なにで味つけりゃいいんだ? と。順当にいくと鶏ガラスープの素あたりかなと思うんですが、素人の僕が思いつきで作って、あんな深みが出るかな? と。
そこで思いついたのが、マルちゃんのワンタン。
フライパンで、まずは海老に片栗粉をまぶして焼き、グリンピースも加え、そこに規定料の水を注いだワンタンの中身を、付属のスープもろとも加えて煮立たせる。味つけはそれだけ。完全に、マルちゃんにおまかせ。仕上げに水溶き片栗粉を加えてとろみをつけてやったところ、こうですよ。
この狙いがばっちりで、自分の作った手抜き料理とは思えないほどの高級感&絶品さ。しかもあの大好きなワンタンまで入っているというおまけつき。
思いますよね、そりゃあ。これ、まだまだ可能性あるぞ、と。
そこで今回は、今までただそのまますすっていただけのワンタンスープを“料理の素”と考え、いくつかのアレンジレシピを作ってみて、その可能性を探ってみようと思います。
とんこつ × そうめん
ちなみに公式サイトを確認したところ、このシリーズの現行商品は以下の6つ。
・ワンタン しょうゆ味
・ワンタン シーフードスープ味
・ワンタン とんこつ
・ワンタン たまごスープ味
・ワンタン 坦坦スープ
・スープカレーワンタン
このうち、地元エリアのお店でたまごスープ味だけが見つからなかったので、それ以外で作っていってみましょう。
まずはとんこつ。個人的にはこいつがいちばん好きで、よく買っているかもしれません。
ところが、考えてみれば「とんこつ」と聞いて多くの人が想像するのは、当然ラーメンですよね。ところが今までの僕はひたすら律儀に、このスープをそのまますすっていた。麺を加えてみようなどとは考えたことがなかった。
そこで、中華麺ひと玉はちょっと多そうなので、お手軽にそうめんを加えたアレンジを試してみようと思います。
まずは少なめのお湯でそうめん1束をゆで、
湯切りするのもめんどうなので、ここにそのままワンタンの中身をすべて加えてしまいます。それにより、スープに適度なとろみもつくので一石二鳥。ただし、そうめんは古いものだと表面の油が酸化したにおいを感じることもあるので、各自の判断でお願いします。
するとこれが、全体的にふわふわとろとろで優しい〜。中華麺じゃないからとんこつラーメンを想像しているとちょっと肩透かし感があるけれど、むしろこのライトさが気軽に食べるのにぴったり。もし僕が居酒屋の店主だったら、確実にメニューの「〆の逸品」とかいうコーナーに加えますね。
ワンタンも入ってるからちゃんと満足感もあるし、細か〜く入っているきくらげや紅しょうがもちゃんととんこつ風アクセントの演出に一役買っていて、めっちゃありです!
坦坦スープで本格中華
続いてはこちら。
ピリ辛の坦坦スープ。といえば、ひき肉が合いそうだ。となれば、完全な思いつきですが、そこに豆腐を加えて麻婆豆腐が作れちゃわないだろうか?
全体に火が通ったら、いったん火を止めて水溶き片栗粉を加えます。分量は、このワンタンシリーズであれば、水と片栗粉それぞれ大さじ1ずつほどが適量でしょう。ちなみに水溶き片栗粉を作る際は、このように、
洗いものがなく大変便利。
わーわーわー! これまた一品料理として成立しすぎてる! うまい!
パッケージに「塩ベースのスープがおいしい!」とあるとおり、味つけはわりとシンプル。だからこそ肉や豆腐の味が引き立つし、発見だったのは、ひき肉が加わることにより、いつものワンタンがより肉肉しい本格派に感じるんですよね。お好みで花山椒などを加えると、さらに爽やかで刺激的な仕上がりになりそう。

