東岡崎駅で待ち合わせ、計測機器が次々と
例えばピサの斜塔について、ただ「傾いている」と説明するよりも「5.5度傾いている」とした方が、「傾き」の有り難みのようなものが増すと思う。これから林さんがやろうとしていることは、きっとそういうことなのだろう。行きの新幹線で自分なりに考えを巡らせていた。
そして、東岡崎駅で林さんと合流。会って早々、カバンからポシェットのようなものを取り出すと、そこから10メートル測れるメジャーが出て来た。
10メートルまで測れるメジャーは、不動産の内見などでとても便利だと思う。さすがはあらゆるものを測りたい男。持っている計測機器の本気度が違う。
しかし、林さんのポシェットはこれだけでは終わらない。ひみつ道具が出てくる4次元ポケットのように、次から次へと計測機器が出てくる。
まるで計測機器に特化したドラえもんである。林さんの4次元ポシェットには計測機器がつまっている。上の写真キャプションのカギ括弧内をドラえもんの声で読み上げてみてほしい。ひみつ道具味が強くなる。
(▼ここで林さんがしてんマップに投稿したスポット情報です▼)
そんな計測ドラえもんが、それぞれの計測機器を実演とともに説明してくれるのだが、
どこか得意げなのだ。その様子を見ていて、ふと疑念がよぎった。
この人は計測機器を自慢したいだけなのではないか?
そのために東岡崎まで?
いや、まさか。
こちらの疑念をよそに続く、東岡崎駅での計測機器見本市。
映画「パーフェクト・デイズ」で主人公がトイレ掃除をする時に使っていた鏡だ。この道具は計測とどういう関係があるのだろうか?
さらに、
なんだか凄く長い差し棒が出てきて気づいた。
これはいけない!さすがに計測と関係ない!
林さんがふざけ始めているのが分かる。このままだと駅構内でずっと遊んで過ごすことになってしまう。
早く東岡崎の町に出ましょう!
林さんをけしかけると、今度はサーモグラフィーを向けて僕の表面温度を実況し始めた。
「やっぱり、顔から頭にかけて熱いですね、あ!今温度が上がった」
今までに感じたことのない恥ずかしさ。これは何ハラスメントにあたりますか?
とにかく、東岡崎の町に繰り出しましょう。