常連クリエイターのアップデートを楽しむ
昨年がコロナ渦でオンラインのみのイベントとなり、常連の出店者はリアル開催を待ちに待ったことだろう。
以前ネッシーあやこさんが書いていたレポート記事で紹介されていた方がまた出展されていた。
ちゃんと時代を反映してしている!
常連の出店者の作品のアップデートを追いかけていくのも、楽しみ方のひとつかもしれない。
この楽しいイベントが、また来年も無事に開催されることを祈っている。
「Maker Faire Tokyo」 が2年ぶりにリアル開催された。
9月3日(土)、9月4日(日)の2日間に渡って、久々の夏の祭典が繰り広げられた。
テクノロジーを使い、電子工作、手芸や美術など幅広いジャンルで、今までにない新しいものづくりを展開しているイベントである。
テクノロジーって聞くと難しそうで、私に理解できない横文字の会話が飛び交っていたらどうしようと思っていたのだが、全然そんなことはなく、大いに癒されるイベントだったので皆にご報告したい。
軽快な音楽が聞こえてきたので行ってみると、スターウォーズに出てくるR2-D2がいた。
こんなキャラだったっけ?もうちょっと控えめに感情表現するタイプだったような……。実は人が集まるところで陽気に踊ったりするやつだったのか。
学校のクラスでは全然喋らないのに、何故か部活で会うとテンション高い、みたいな二面性を垣間見たようで、しばらくじっと見つめた。
R2-D2は2台いて、もう1台の方は少しおとなしめにしていた。
中を見たいという要望が多いので、常に後ろを開けているらしい。
映画では見られない、レアな光景である。
ロボットに心は無いと言われるが、思わず、「無理しなくていいよ」と声をかけたくなるロボットがいた。
ドアの外からロボットに荷物を渡すと、両腕で受け取ってくれるのだ。家を留守にしていても、家主が帰ってくるまで盗難から守ってくれる!頼もしい!
近づいてみると手に包帯を巻いてあることに気が付いた。ロボットに包帯?
作者の方に聞いたところ、
「使いすぎて、包帯を巻いてないと持てなくなっちゃった」
とのことだった。
「荷物渡してみてください」と言われたが、腱鞘炎のロボットに持たせるのはちょっと気がひける……。
でもやっぱり受け取るところを見たかったので、そっと荷物を渡してみた。
手の甲を撫でると荷物を離してくれるようだ。
受け取ってくれてありがとう!手首お大事に……!
この置き配ロボットの作者は、もう一つ作品を出していた。
生き物の気配だけある、イマジナリーペットだ。
これなら家を開けがちな人でも飼うことができる!
これは、いい!欲しい……!!新ジャンルの癒しだ!
クワガタ版も作って欲しい。職場に置きたい。
事前にTwitterで出展作品をチェックしていたとき、ぐっと引き込まれる作品があった。神妙な面持ちで立っている喪服のお二人の横で、キレキレに踊り出すファンキーなおばあちゃんの遺影である。
今週末、メーカーフェア Maker Faire Tokyo 2022に【 踊る遺影 】を出展します!
— 斎藤モンド (@mondo_saito) September 2, 2022
おばあちゃんを愛するあまり、生前に遺影を作りました。おじいちゃんおばあちゃんは共にとても元気です。
E-08-03でお待ちしています!#MFTokyo2022 pic.twitter.com/3sZUnocDq2
遺影の写真かと思いきや、実は液晶画面になっている。前に置いてあるおりん(仏具)を鳴らすと、遺影の中でおばあちゃんがマイケルジャクソンのスリラーの音楽と共に踊りだすのだ!
終始おばあちゃん愛に溢れたこの作品、ツイートにもある通り、おばあちゃんはご健在らしい。この作品をとても気に入っているらしく、本当の遺影もこれを使って欲しいと言っているそうだ。
写真撮っていいですか?と聞いたら、
「じゃあ正装してきます!」と言って靴と上着を着替えてくれる徹底ぶり。
本物のお坊さんにも評判が良かったみたいだ。
実際こんなサービスがあったら私も利用したい。
大体のロボットは、どういう仕組みで動いているのか素人目には一切分からなかったが、私でもなんとなく構造が理解できるロボットを発見した。
100均のもので作られているというこのロボット達。ほとんどの部分がアイスの棒っぽいものでできている。
意外とこういう身近にあるものでも、組み合わせればロボットがつくれるのだな。
楽器も数多く出品されており、実際に演奏しているブースも沢山あった。
重低音が響き、そこだけクラブのような音楽がなっているブースがあり、近づいてみたらなんと洋服で演奏していた。
バーコードリーダー(レジでバーコードを読み取る機械)を使って演奏しているのだ。
重低音のビートが刻まれているが、レジで聞く、「ピッ!」という音も出せるらしい。
服全体をシマシマのバーコードのような柄にして、バーコードリーダーの服との距離や動かす速さなどで音色を変化させている。
実際にダンサーの方に服を着てもらい、ダンサーが踊っているところに何人かでバーコーダーを当てて演奏したらしい。
観てみたい!どんな舞台なのか気になる!!
服のシマシマは全部手作業でつけているらしく、本番のギリギリまで貼り付ける作業をして大変だったそうだ。
「エレクトロニス・ファンタスティコス!」というチームで活動されており、古い電化製品を使って、新しい電子楽器を作っているとのことだった。
日曜日にイベントを見に行ったのだが、2日目ということもあってか、夕方になると電池切れやメンテナンス中の作品も多く見られた。
作者の方がイカ好きなので、イカの生体に寄せた作りをしているのだ。
ヒレもちゃんと動くらしい。見たかった……!!
今度来るときは1日目の朝に来よう。
気になった作品をざっと紹介したが、面白い作品はまだまだ沢山ある。
それぞれの作品に作者の思いが詰まっており、ゆっくり見ていたら全然時間が足りなくて、最後は会場を走りながら回っていた。
イベント終了が近づくにつれ、まるで打ち合わせをしていたかのように楽器系のいくつかのブースで「蛍の光」を演奏していて、謎の一体感が生まれていた。
今まで遠くに感じていた電子工作の世界だったが、踏み込んでみるとロボットに意外な人間味を感じたりして、想像以上に癒された時間だった。
当サイト、デイリーポータルZも例年出展している。ブースでは、ライターのほりさんがピカピカのユニフォームを着ており、入部初日の高校生のような眩しさを放っていた。
最近このシールの絵をLINEスタンプにしたらしいので、欲しい人はチェックしよう!
昨年がコロナ渦でオンラインのみのイベントとなり、常連の出店者はリアル開催を待ちに待ったことだろう。
以前ネッシーあやこさんが書いていたレポート記事で紹介されていた方がまた出展されていた。
ちゃんと時代を反映してしている!
常連の出店者の作品のアップデートを追いかけていくのも、楽しみ方のひとつかもしれない。
この楽しいイベントが、また来年も無事に開催されることを祈っている。
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