九十九島水族館海きららとクラゲシンフォニードーム
まずは、わたしが大好きな地元の水族館「九十九島水族館海きらら」について少し説明させてほしい。
佐世保湾の外側から北へ平戸までの約25㎞の海域に点在する「九十九島(くじゅうくしま)」は、複雑に入り組んだリアス海岸と大小208の島々からなっている。
ほぼ全域が「西海国立公園」に指定されており島の密度は日本一。なので海には島からの栄養がたっぷり流れ込み、実に多種多様な生きものたちが生息しているのである。
その数は魚で約1,000種、クラゲが100種類以上。なお今回の記事のテーマはクラゲだが、世界で約3,000種、日本でも約300種類近くいると言われているクラゲの3分の1がここで確認されているってすごくないですか。
長崎県佐世保市の九十九島は、日本有数のクラゲの生息地。これだけは覚えていてくださると幸いである。
話が少し逸れたが、そんな多様な生きものたちを守り展示しているのが「九十九島水族館海きらら」だ。
展示の目玉は九十九島の海を再現した珍しい屋外型の水槽「九十九島湾大水槽」だ。
クラゲだって見どころの1つ。「クラゲシンフォニードーム」では、まるでプラネタリウムのような雰囲気の中で、11種約100匹のクラゲたちをゆったりと眺めることができるのだ。
地下には「クラゲ研究室」があり、ここでは九十九島海域にいるクラゲの調査研究(繁殖など)が行われている。展示しているクラゲの多くはこの研究室で育ったものたちだ。
年間を通じてクラゲを展示できているのには、この研究室でのクラゲの繁殖技術にあるという。クラゲの元となる「ポリプ」は、刺激を受けることでクラゲとなるのだが、その種類によって水温や光の変化などきっかけとなる刺激はさまざま。
それらを種類ごとに調べ、元気なポリプから元気なクラゲが生まれるように世話をしているそうだ。
数えきれないほど通っているがわたしの知識はここまでだ。
お仕事の内容は、担当飼育員の後藤さんに聞いてみよう!
クラゲ飼育員の1日
「九十九島水族館海きらら」のクラゲ担当飼育員さんの仕事は以下の通りだ。
●担当1
8:45~10:30 調餌・給餌
11:00~12:00 展示水槽の水換え
12:00~13:00 昼休憩
13:00~14:30 バックヤード水槽の水換え
14:30~16:30 フリー
16:30~18:15 調餌・給餌・閉館作業
●担当2
8:45~10:30 開館作業・展示水槽油膜掃除・測温
10:30~11:00 フリー
11:00~12:00 展示水槽の水換え
12:00~13:00 昼休憩
13:00~14:30 バックヤード水槽の水換え
14:30~16:30 フリー
16:30~18:15 水槽掃除・閉館作業
※計4名のスタッフでシフト制
これに、満潮時の調査が加わる形となる(調査については後述します)。
フリーは日によって色々な作業が入るそうだが、飼育中のものや調査で採集したクラゲの研究もこれに含まれる。
さらに展示の企画出しなども行われるそうでなかなか大変そう!