特集 2026年6月30日

日本一短いローカル私鉄、紀州鉄道を歩く

紀州鉄道&ピラフ。

和歌山県御坊市を走る「日本一短いローカル私鉄」、紀州鉄道は全長わずか2.7km、距離感のとぼしい私でもうわ、短くない?というほどの短さである。これは体感せねばとプラレールのようなかわいい列車に乗った。

あっという間に着いた終点の西御坊駅から、こんどは散歩して始発の御坊駅まで戻った。その途中でなぜか近隣住民のお宅で昼食をご馳走になった記録である。

1975年神奈川県生まれ。毒ライター。
普段は会社勤めをして生計をたてている。 有毒生物や街歩きが好き。つまり商店街とかが有毒生物で埋め尽くされれば一番ユートピア度が高いのではないだろうか。
最近バレンチノ収集を始めました。(動画インタビュー)

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「日本一短いローカル私鉄」に乗る

昨年の秋、海南で日用品まつりを堪能した私はJR紀伊本線に乗り、紀州半島を1時間ほど南下して御坊駅を訪れた。御坊市の北端に位置する駅でJR西日本の特急「くろしお」をはじめすべての列車が停車し、ここが始終着となる便も多い。

存在感のある駅前タクシー駐車場に気を取られ、こんなアングルで撮った写真しかなかった。

ホームは1番線から3番線までかと思いきや、改札を入ってすぐ前の1番ホームの端にこじんまりとした停車場があって、そこが0番線ホームとなっている。

切符は売っていない。駅員さんに声をかけたら改札を通してくれた。

その0番線ホームでは一両のコンパクトでレトロ味のある車両が出発を待っていた。「日本一短いローカル私鉄」※こと、紀州鉄道である。

※距離でいうと日本一短い鉄道は芝山鉄道(千葉県・2.2km)となるが、京成電鉄との相互直通運転となっている。紀州鉄道は他社への乗り入れが無い私鉄路線の最短として御坊市公式サイトで「日本一短いローカル私鉄」と謳われている。

かわいい!食パンみたい!

御坊駅は市の北端と述べたが、市街地からはちょいと離れている。

え、なんでよというと、大地主が土地買収に応じなかったからだとか、1929(昭和4)年開業当時の政争による誘致合戦だとか諸説あるのだが、だったら御坊駅まで鉄道通しゃいいじゃんと地元の資産家などの有志により、国鉄(当時)の御坊駅と街を結ぶ路線として敷設されることとなった。

「この橋わたるべからず」と言われてじゃあ他に橋かけちゃえみたいな、ダイナミックなソリューションである。

こんなんぜったい乗りたいでしょ。

1931(昭和6)年に御坊駅〜紀伊御坊駅の1.6kmが開業、翌年には西御坊駅までの0.9kmが開通した。

さらに0.7km先の日高川駅まで延伸するが1989年に西御坊〜日高川間は廃止された。現在は西御坊駅までの2.7kmを一両編成の車両が運行している。

税の作文列車!
車内のいたるところで税が論じられていた。

 「そういえば来月は固定資産税の支払いあるな...」と和歌山で練馬の税へ思いを馳せていると電車が動き出してゆっくりと加速する。

税と共に出発!

最高でも時速35kmほど、軽快なディーゼル音を立てながら田畑や住宅地の間をトコントコンと走る。速度で景色が置き去りにされず、自転車のちょい漕ぎぐらいの感覚で御坊の街並みが窓の先をそろそろと流れていく。

ナイス農地!
ビニールハウスと青空!

動画で一緒にゆきましょう。

あれよあれよという間に半分を過ぎ、ヒロシ&紀伊御坊。ばか言ってんじゃないよ。
線路脇に停車してある車両とギリですれ違う。おそらくすでに引退した「キテツ2号」

車窓から見えるもの全てが旅情にあふれ夢中になるが、なんせたったの2.7kmである。10分足らずで終点の西御坊駅に着き、日本一短いローカル私鉄の旅は終焉した。

あっという間に終点西御坊。

こじんまりとした駅舎で「日本のシンデレラ」こと宮子姫にまつわるご当地キャラ「みーやちゃん」がお出迎えしてくれた。

御坊市にある和歌山県最古の寺「道成寺」に伝わるシンデレラストーリー、「宮子姫伝説」の宮子姫に憧れる女の子というキャラ。
沿線ではないが、かなりでかい宮子姫にも出会ったので貼っておきます。
外から駅舎を見る。開業当時の建物を補修改修しながら使っているとのこと。かなりヴィンテージ。
三角屋根を挟んで段違いに組まれたトタン屋根。いい雰囲気出てるじゃないですか。

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