サイト開設17周年名作カバーまつり 2019年10月6日

「Kindleをレトロなブックカバーにする」などの巻

レトロ(ブーム)に乗って

今年の5月、スターバックスコーヒーが期間限定で「スタアバックス珈琲」というレトロなメニューや看板を一部店舗に展開させて話題を呼んだ。

レトロでかわいい!となかなかに評判だったけれど、実は当サイトで12年も前、この「スタアバックス」を生み出していた記事があったのだ。

この記事はデイリーポータルZ開設17周年企画「名作カバーまつり」のうちの1本です。
勝手にレトロに(2007年2月3日掲載)

 

 

埼玉生まれ、神奈川育ち、東京在住。会社員。好きなキリンはアミメキリンです。右足ばかり靴のかかとがすり減ります。(インタビュー動画)

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勝手にレトロに2019

というわけで、デイリーポータル Zの17周年企画、「名作カバーまつり」にあたり筆者が選んだものがべつやくれいさんの『勝手にレトロに(2007年2月3日掲載)』である。

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先見の妙。すごい

この記事を選んだ理由は偏に「なんだか楽しそう」だったからだ。うまくできるかわからないけれどやってみよう、そうしよう。

Kindleをレトロなブックカバーにするの巻

先の記事ではAmazonを街の本屋に見立ててロゴと封筒を作っていた。

2007年からの12年で書籍業界はさらに進化した。電子書籍の隆盛である。今回はAmazonが展開している電子書籍『Kindle』をレトロにしようと思う。

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これこれ。改めて見ると木と少年の大きさの比率がおかしい気がする。少年が3mくらいあるのか?

少年のサイズ感も気にはなるが、今回はこのシルエットに注目したい。影絵と言えば藤城清治先生だろう、という独断でタッチをぼんやりと近づけられるよう描いていく。

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無心に枝を書き込む
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少年はこんな感じかな

絵を描いたら「Kindle」の文字を用意する。ここはやはりカタカナだろうな。

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文字を線でつなげて、なんとなくレトロな文芸誌の様相になった

もう少し書き込んで、言葉を添えたら…

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できた!昔のキンドル
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せっかくなのでブックカバーにしてみた

電子書籍をレトロにすると書籍になる。書籍といえばブックカバーだ。かわいくできた、いいものができたぞ、という感じだ。

とはいえデザインをレトロにするのはまだまだ研究の余地がたくさんある。この調子で他のタッチでも挑んでみよう。

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Netflixをレトロにするの巻

電子書籍の他にここ最近の進化といえばサブスクリプションもそのひとつだと思う。

「ひとつはじめたら次々と手を染めてしまう…」とサブスク漬けになった当事者の話に恐れをなしてまだ二の足を踏んでいるのだけど、本当はすごい気になる。

ここはひとつネット動画配信の雄、「Netflixの広告」をレトロにしてみよう。普段はドンッと「NETFLIX」の赤い文字がシンプルに表示されるだけだけど、もう少しにぎやかにしたい。

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まずはタイトルを用意。とにかく飾りが多いのも昭和の文字の特徴だと思う

全編通して文字を描いているときが一番楽しかった。そうだった、おれは授業中こんな文字をノートに練習して過ごしてばかりの中学生だった…。

レトロを模したフォントもけっこう今の世の中にも出回っているのだけど、置いてみると雰囲気がなんだか洗練されすぎてしまう。昭和の文字特有の太さのムラやガタガタ感が個人的には好きだ。

健康的な少年はむずかしい

文字が用意できたら賑やかしの絵を描く。

いろいろリサーチしてみたら、ツヤツヤした少年がカメラ目線で笑っている、厚塗りの絵が目立った(「レトロ 小学一年生」とかで調べると出てくる)。その感じを目指していこう。

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レトロな世界にパソコンなんてない。昔のブラウン管テレビ…こんな感じか?

これの左に”健康的なリアルタッチの少年”を添えよう。リアルタッチか〜苦手だな〜。

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あれ?
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え?

ぜんぜん少年が可愛く描けなくてびっくりした。全てを悟り、全てをあきらめたような目をしている彼は誰なんだ。怖い。

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お!こんな感じか?

その後なんとか調整したら上の具合に落ち着いた。髪の毛や肌はツヤツヤに、ほっぺたは健康的な赤色に。当時はとにかく健康であることがステータスだったのだろうなと思う。

あとはネットフリックスのオリジナルの作品っぽいタイトルをテレビにはめ込んだら…

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Netflixの冒頭に表示させるやつ、できたー!

北村ヂンさんの記事でも触れていたが、「!」は斜めに傾けるのが当時のトレンドだったようだ。

かかった時間のわりに特に文章で伝えたいことがないのがこの記事の特徴である。このままスッスと進めることにする。

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Wi-Fiをレトロな張り紙にするの巻

そう言えばWi-Fiが繋がる場所も飛躍的に増えた。いろんな店や土地土地にWi-Fiのパスワードが書かれた張り紙を見かける。

あの張り紙もなんだか味気ないものが多いよなぁ。レトロにしたらこんな具合だろうか。

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サビを入れるのが楽しい
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街に置いたら意外と違和感がなくなった

昔の看板を調べたらやたら「毎度有難うございます」という文言を入れているものが多かったので入れてみたがなんのこっちゃだ。

ゾゾタウンをレトロなティーシャツにするの巻

最後にもうひとつ。
この頃少し陰りは見えるけれど、ゾゾタウンも大躍進したサイトのひとつである。

千葉の小さな商店街で、ひとりで服屋を切り盛りしていたあのゾゾタウンがあそこまで大きくなるとは感慨深いものだ。※実際はCDやレコードの通信販売がスタートです

今日は一躍話題になったゾゾスーツをレトロにしよう。ゾゾスーツといればあの特徴的なドット。水玉模様はレトロなファッションとも相性がいいはずだ。

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これをこうして、
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こうだ!

ロゴを描いてドットを並べ、洋服に仕立てた。右上に忍ばせた黄色い丸は月をイメージしている。いつか月に行けるといいな、と思ったからだ。
シャツだとレトロさに欠けるだろうか、総柄にして昭和のフォルムなワンピースとかにしたらかわいいと思う。

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勢いで作った。スタートするなら今日だと教わったので

白地で作ったので何かの機会に着たいと思います。やっぱり月に行ったときかな。


という訳でレトロに挑んでみた

最後まで、レトロにするか小野法師丸さんの『ゲンコツ大の小顔になる』に挑むかで精一杯悩んだ。17年間あればいろんな記事があるな、と改めて思う。

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バスチーを大正レトロのパッケージにしようと思ったら”ありそう”感が出てしまったのでお蔵入り
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