野辺地の駅そば
青森県に野辺地という町がある。豪雪地帯で、野辺地駅周辺にある鉄道防雪林は、鉄道記念物に指定されている。また野辺地駅ある駅そばは本州最北端の駅そばだと聞いた。


駅そばで「北前駅そば」をいただいた。「けいらん」が入っているのが特徴的だ(上の写真の白い卵みたいなやつ)。北東北の郷土料理で餡を餅で包み汁物にいれたもの。そばにあんこ餅が入っているとは思わなかったので驚いた。


ここでは電車を利用していなくても、ホームで旅情を感じながら食べることができる。冷たい風に吹かれながら食べる駅そばは趣があり、とても美味しかった。しかし、私が野辺地に来たのは駅そばを食べるためではない。カワラケツメイ茶のためだ。野辺地では藩政時代に北前船により伝わったカワラケツメイ茶が親しまれているのだ。

カワラケツメイラーメン
いつか青森を訪れた時にカワラケツメイ茶の存在を知った。野辺地町の特産だ。飲んでみたいと思っていたけれど、野辺地に訪れる機会がなかった。そして、この度ついにそのチャンスが巡ってきた。私はお茶が好きなのだ。ぜひ飲んでみたかった。

野辺地駅にある「さかもと食堂」を訪れた。ここで「のへじ北前ラーメン」を頼んだ。このラーメン、麺に「カワラケツメイ」の粉末・濃縮液を練り込んあるのだ。お茶としてだけではなく、いろいろな使われ方をされている。

お店に入るとお茶を出された。それがカワラケツメイ茶だった。飲んでみるとすこぶる美味しい。マメ科のためだろうか、甘みがあり、ただそれは主張しすぎず、バランスの良い香ばしいお茶だった。

初めて飲んだ、カワラケツメイ茶。胃袋を掴まれてしまった。カワラケツメイを自然乾燥させ、二度の焙煎をして作られる野辺地町を代表するお茶。冒頭にご存知と書いたけれど、たぶんそんなにご存知ではないと思う。ただこんなに美味しいからご存知になって欲しいと思い書いてみました。

麺には先にも書いたようにカワラケツメイが使われている。また町特産のホタテをスープに加え、トッピングには野辺地駅の駅弁として有名だった野辺地とりめし弁当を彷彿させる鶏チャーシューが使われている。

こちらはカワラケツメイとか関係なく美味しい。安心する味と言えばいいのだろうか。肩肘張らない、毎日でも食べたい味だ。ホタテがいい仕事をしている。つまり最高に美味しいというわけだ。
