カボチャの葉や茎って食べられるのか
その投稿がこちらである。
— ツジメシ (@tsujimeshi) July 4, 2024
どこで買ったのかDMで聞いたところ、群馬から近所(都内)に来る移動販売の野菜店とのこと。
ちょっとネットで調べてみると、東南アジアやインド亜大陸の国々では、カボチャ類の茎や葉を野菜として食べるようだ。
群馬にもそういう食文化があるという話ではなく、おそらく日本に住んでいる外国人や、友人のような変わった食材好きの日本人向けに販売していたのだろう。
我が家のカボチャで試してみよう
カボチャだったら我が家の家庭菜園にも生えているぞと畑へと向かう。
暑すぎて手入れがまったく間に合っていない畑には、カボチャが縦横無尽かつ自由奔放に生え広がっていた。
友人が買ったのは、おそらく先端部分の柔らかい部分。ここを摘むとカボチャの成長が止まってしまいそうだが、これ以上畑に広がっても困るので問題はない。ポキッと折らせていただく。
ついでに明らかに硬そうな葉っぱと、その葉につながる茎(葉柄)も試してみることにした。カボチャの葉や茎の食べ方を調べたところ、なんでも韓国では蒸したカボチャの葉っぱで焼肉などを巻いて食べるらしいのだ。これだけ大きな葉っぱなら、確かに巻きやすそうである。
ただし、触った感じは食べられる気がまったくしない。生えているのは産毛じゃなくて剛毛だ。私の五日目の無精髭くらいチクチクする。
これでも加熱すれば食べられるようになるのだろうか。
カボチャの新芽を炒めてみる
まずは新芽部分から試してみよう。よく洗って、茎の筋をとれるだけとって、適当に切って、ニンニクと唐辛子と一緒に油で炒めて、ナンプラーで味をつける。
この新芽が無理だったら、よりしっかり育った葉っぱや茎などお話にならない。
どんなもんかなとドキドキしつつ口に運ぶと、変な癖はまったくなく、とても食べやすい味だった。食べやすいというか、あまり味を感じない。
強いて言えば、コマツナやキュウリあたりが近いだろうか。ただ食感がとても独特なのである。
茎部分はシャクシャクしていて同じく空洞の構造をしている空心菜を思わせる。葉っぱは少しザラついているが、これくらいなら全然平気。バネのようなツルはちょっと硬くてオカヒジキのようで、赤ちゃんカボチャはカリっとしていた。
一皿にたくさんの歯ごたえが用意されているから、食べていてとても楽しい。これはおもしろい野菜だ。
カボチャの葉っぱで包んでみる
続いては韓国で食べられているという、蒸したカボチャの葉っぱで包む食べ方だ。
ここで一つ注意するべきは、韓国でカボチャといえば、エホバク(韓国カボチャとか朝鮮ズッキーニなどとも呼ばれるらしい)というツルっとした細長い実がなる品種であること。なので韓国で食べられているカボチャの葉というのも、そっちの葉だと思われる。
そのことに気がついたのは食べる直前だった。エホバクは来年にでも植えて試してみるとして、今日はとりあえずあるものを食べるしかない。広義のカボチャの葉ということで。
それにしてもゴワゴワでチクチクだなと、己の顎と撫で比べる。おそらく本場で食べられているエホバクの葉は、もっと滑らかい葉っぱなのだろう。
もちろんサンチェやエゴマのように生では食べられないので、蒸し器で5分ほど蒸してから、冷蔵庫にあった豚バラの角煮とキムチとご飯を巻いてみた。
指先から伝わってくる感触がこれは食べちゃダメなやつだと伝えてくる。それでも強い意志で慎重に食べてみると、明らかにザリザリしてはいるものの具の食感と合わさることによって、そこまで無理な感じではない。がんばれば食べられる紙やすりのようでおもしろい。
二口、三口と食べ進めると、これはこういう食感の食べ物だと脳が納得しはじめた。ただ例えるならエビフライの尻尾くらいは食べ物として違和感があるので、私の許容範囲が広いだけかもしれない。
ブドウに皮ごと食べられる品種と食べられない(ことはないけど硬いので普通は食べない)品種があるように、きっとカボチャも葉もそうなのだろう。
エホバクの葉っぱがこの大きさでもっと柔らかかったら、そりゃなにかを包みたくなるって。ちょっと試しに韓国まで行きたくなってきた。