特集 2025年6月17日

十把ひと唐揚げにする

十把一絡げの「ひとからげ」の部分は唐揚げみたいな響きだ。絡げなんて普段使わない言葉だからそう思うのだろう。

そうだ。様々な具材を混ぜ合わせてひとつの唐揚げにするのはどうだろうか。名づけて「十把ひと唐揚げ」である。

1993年生まれ。京都市伏見区出身、宮崎県在住。天性の分からず屋で分かられず屋。ボードゲームと坂口安吾をこよなく愛している。

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からげってなんだよ唐揚げみたいだな

十把一絡げ(じっぱひとからげ)とは、様々なものを区別せずにひとまとめにして扱うという意味の慣用句だ。主にネガティブな意味で使われる。

それはそれとして、なんだ、からげって。唐揚げみたいな響きしやがってよお、カロリーあんのかテメェ。

そういうわけで、今回は十把ひと唐揚げを作りたい。元の言葉のとおり、いろんな食材を用意してひとつの唐揚げにするのだ。絶対に美味しいに違いない。

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いろんな食材を用意しました

通常は一緒くたにされることのない様々な食材を用意した。使用するのは下記の10品目である。

餃子、牛肉、鶏肉、イカ、数の子、味付き玉子(もうたま卵)、にんにく、玉ねぎ、ミニトマト、こんにゃく、チーズ

ちゃんと数えたら11品目でした。指を使わずに2桁まで数が数えられることをすかさず褒めてください。

「十把ひと唐揚げ」を作ろう

用意した食材を下ごしらえしていこう。まずはそれぞれ小さく切ってジップロックにいれていく。

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トマト、玉子、数の子、餃子。子が多い。
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貰いものの良い肉
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まさに十把一絡げにしている。ひとジップロック

こんなに多くの食材を十把一絡げに扱ったことがないのでドキドキした。つぎに醤油と酒を加えて下味をつける。せっかくだから茶色くて美味しそうな唐揚げにするのだ。

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調味料を加えて揉み込んでいたら
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たまごが潰れていた。そのときわたしは
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罪を自覚したといいます
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しばらく時間をおいて味を染み込ませつつ、食材を常温にもどす。最後に片栗粉と小麦粉をまぶして揚げる。

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これが一つの唐揚げになる
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お、おいしそ~♡♡♡

これが十把ひと唐揚げである。何にも形容できない圧倒的な迫力がたまらない。

十把ひと唐揚げは居酒屋メニューにいいんじゃないか

それでは十把ひと唐揚げを食べてみよう。

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これが十把ひと唐揚げです
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いただきます
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おいしい!

様々な食材がひと唐揚げになっているので噛むごとに全然ちがう味がする。

カリッと揚がった牛肉を引き当てると嬉しい。口の中で牛肉とこんにゃくが混ざると牛すじ煮込みのように感じる。次の瞬間、数の子の磯の香りがする。チーズはどこに消えた?

やっていることの割に味わいとしてゲテモノ感はなく、居酒屋なんかにあれば盛り上がりそうだ。

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でも生かもしれない

惜しむらくは、しっかり味わうと生だった。

衣が生っぽいし油を吸いすぎている。具材が多いのに揚げ油の量をケチったせいだ。それだと揚げている最中に油温が下がってベチャベチャになってしまう。

あと、がっつり夕食を食べたあとに撮影をしているので脂っこいものはそもそも食べられなかった。おれは昔話の欲張りな悪役か。

残りは次の日に回すことにした。

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食べられないので次の日の弁当にする
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待ってくれ!う、うますぎる!!!

次の日の朝と昼ごはんにして食べたら、レンジで余計な水分が飛んだおかげかめちゃくちゃ美味かった。

失敗作でこの美味さなら成功したらどうなってしまうんだ。ここはリベンジしよう。

⏩ 成功するので見てみてください

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