おすすめスポットその16:風の強い地域ならでは!「築地松」
実は珍しい光景が見られると聞いてこの辺にやってきていたのだった。
するとそれは、まさに立ち寄ったキルト美術館のお屋敷でも見ることができた。
出雲平野で見られる立派な「築地松」だ。
キルト美術館の築地松。屋根を軽く超える高さで凄く立派!
出雲平野では築地松がある家がポツポツと見られる。
海や山の位置関係や、妨げのない平野という条件が重なり、風が強い地域なのだそうだ。そのため、風が吹いてくる向きに黒松を植えて家屋を守っている。
下部分が低木で補われてるの、面白いなあ。
松食い虫の被害か、スカスカになってしまっている築地松もある。
手入れが大変だったり、虫の被害もあって築地松は減少していっているそう。
出雲に行ったらぜひ見ておきたい光景だ。
あと、庭にお墓がある家が多いのもおもしろい。
おすすめスポットその17:たんぼの中のチョコ屋「ラ ショコラトリ ナナイロ」
築地松を眺めながらやってきたのは、キルト美術館で勧められたチョコレート屋さん。
超絶オシャレなんですけど!
デザイン会社の社長さんの手作りチョコが評判ではじまったお店らしい。
大きい窓から、たんぼ+築地松が見える!
こだわりのチョコレート。包装もオシャレ!これはプレゼントに喜ばれるぞ。
輸入・焙煎・殻むきなどから、すべて自社でつくっているという。
この時はバリ島産のカカオで作ったチョコが、カカオの割合別に並んでいた。中には地元産のみかんやベリーが入ったものもあるし、店内では一口サイズのチョコも楽しめる。
人気のチョコドリンクをいただいた。甘すぎなくてゴクゴクいける。幸せだ。
たんぼを眺めながらオシャ空間で甘い体験。
さっきまで凍えてブルブル震えていたとは思えないな。
元気でかわいいお姉さん
おすすめスポットその18:地元スーパー「ラピタ」でイカ刺しとバラパン
お次は、たびたび話に出てきたラピタというスーパーへ。
狙いは2つだ。
ラピタ本店。JAが運営している。
島根でとれるイカが格別だそうで、スーパーにあるものでも充分おいしいと聞いていた。
が…!悲しいことに、GW中のために漁もお休みでイカは外国産しか並んでなかった。
そのかわり、もうひとつの推し、地元の人たちが愛するバラパンを無事ゲットした。
中央が昔ながらのバラパン。他にも種類が増えている。
手にクリームがつかないように剥きながら食べるのが流儀。ついたけど。
素朴な味ですごく美味しくて、瞬時に食べ終えた。
初めて食べても、懐かしいわー、と言っちゃうやつだ。
おすすめスポットその19:たまらぬ味わい「古道具チクタ」
お次はチョコレート屋さんが勧めてくれたとこ。
レトロなものや骨董品を買取販売している古道具屋さんだった。
これがまたオシャレなのだ!
遠方からや常連さんなどファンが多い古道具屋さん。
センス良すぎるでしょ
古道具屋さんって薄暗くてなんとなく入りづらいイメージだったけど、こちらは天井が高くとても開放的。
ひとつひとつがセンス良く配置されていているからか、見ていて楽しい。
旅の思い出にゲット。小物入れかと思ったら、グラス置きだった。
忙しいなか相手してくれた店主さん
おすすめスポットその20:道の駅キララ多伎で「海鮮たこやき」
古道具屋さんの地元でもある場所に向かった。
そこにはキララ多伎という道の駅があり、海鮮たこ焼きが美味しいと何人にも聞いている。
運が良ければイルカが見られるという道の駅「キララ多伎」
期待大で並んだ。6個で480円。
海老、たこ、ほたてが入ってる~!特にほたてがでかい! 海の宝石箱や~!
めちゃくちゃおいしくて、すぐさまお代わりを買いに戻ったけど長蛇の列になってしまっていて泣く泣く断念した。
あーもう一回食べたい。
いつも持ち歩いてるポケットカイトで凧あげもしました! パラグライダーしてる人たちもいた
美しい海沿いをグングン北上。
すると、きのう訪れた出雲大社近くの「稲佐の浜」へ。
おすすめスポットその21、ラスト:全国の神々をお迎えする「稲佐の浜」
さて、最後にやってきたのは、旭日酒造のお母さんはじめ、たくさんの人が勧めてくれた稲佐の浜。
本当はきのう出雲大社のあとに寄る予定だったけど、灯台に登るため飛ばしてしまっていた。
稲佐の浜は、神在月に全国の神々を迎える神事が行われるところだ。そんな舞台にふさわしく、景色が最高だ。ここからの夕日も人気である。
そして、出雲大社の素鵞社の周りにあった砂というのは、この稲佐の浜の砂だ。
稲佐の浜の砂を素鵞社に持っていき、かわりに素鵞社にある砂をお清めの砂としていただく。お守りや厄除けになるそうだ。
すぐ近くの奉納山公園に登ると、「国引き神話」の舞台が見える。
きのう出会ったカメラ好きが教えてくれた撮り方を真似た写真
そういえば、最初に高瀬川に流した願い事「晴れてあたたかくなりますように」は叶っていて、最後は素晴らしい景色にめぐりあえた。
良い旅ができたなとホクホクだ。
気づけば最初にたちよった旭日酒造に向かっていた。
旭日酒造に行くと、お酒や甘酒を試飲する人たちが。万九千神社で宴会している神々の光景を思い出し、笑う。
私は栄里子さんお手製の酸っぱドリンクで元気に!あと、またお酒を試飲させてもらった。
栄里子さんに、荒れ狂う嵐のなか耐えぬいた縁起のいい傘を渡した。
荷物を減らしたかったからだ。
でも笑顔でうけとってくれた。
みなさんとは初めて会ったけど、なんか、また会える気がする。
だって、ご縁のまちだもんな。
「いってらっしゃい!」と栄里子さん。いってきます!
むかしがしっかり残ってる「帰りたくなる」まち
出雲を旅していて思ったのは、いい具合に「昔」が残っていることだ。
神話、古墳、酒造、蔵をつかったカフェ、古道具屋など。
新しいものももちろん生まれているけれど、木造の出雲ドームや、着物をつかったキルト、たんぼの美しい景色が見られるチョコのカフェのように、「自然と調和」することを好んでいるように見える。
古墳のあったお寺のご住職さんが言っていたが、島根は災害が少なく、また、いろんな所から人が集まってきた東京などとちがって歴史を伝承しやすい環境というのもあるだろう。
また戻りたい、と心底思ったまちだった。
島根のみなさま、本当にありがとうございました!
まさに「ご縁」の旅シリーズ、ひとまず完結!
この「地元の人頼りの旅」シリーズ、もともとは私が旅先でしていたものだが、各地の求人情報を提供しているイーアイデムさんが「日本の地元のよさをつたえてほしい」とスポンサーになってくれていた。
そしてついに、実に5年をかけ、47都道府県をまわることができた。おかげで、日本のいい所をたくさん発見できたと思う。
イーアイデムとデイリーポータルZによる、47都道府県に行った気になれる「知ったかぶり対談」もぜひ! あと、今後も個人的にこの旅は続けていこうとおもう。
帰りは、運よく取れた人気の寝台列車「サンライズ出雲」で。
暮れゆく宍道湖を眺めながら晩酌してそのまま寝る。最後まで最高でした!
島根出身のライターさくらいさんに話を聞きました。ドトール、板わかめ、そして隠岐の島。
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