イチゴ用スプーンはポテサラ用スプーンでもある

イチゴスプーンの思い出･･･

昭和期、多くの家庭に広まったというイチゴスプーン。

私は現在26歳の平成生まれですが、幼いころ祖父母の家でイチゴ用スプーンを使った記憶があります。牛乳をかけてつぶして食べた時の楽しさ＆特別感は格別でした。

うちには普通のスプーンしかなかったので、つぶすのに悪戦苦闘。「イチゴスプーン​さえあれば・・・！」と歯噛みしたものです。

そんな思い出のイチゴスプーンですが、品種改良のおかげで大抵のイチゴが甘くなり、牛乳・砂糖や練乳をかける食べ方が下火になっていくとともに、見かけることがグンと減ってしまいました。

「イチゴをつぶして食べる時専用」というめちゃくちゃニッチな用途で爆発的に普及したために、こういう結果になったわけです。しかし、

「あの機能性の高さは放って置けないものがあるよな・・・」と常々惜しいなあと思ってきました。

購入しました

そんなある日、

即購入しました。(あまりにもテンションが上がり、一人暮らしなのに謎の5本まとめ買いをしそうになった。)

いつもはイチゴなんて高くて手が出せないですが、撮影用に奮発。「甘くて形のいいイチゴを買ったのに、わざわざ牛乳かけてつぶすのか私は」とちょっとためらいましたが、甘酸っぱいさわやかなイチゴと牛乳は相性バツグンで、やはり美味しかったです。(〜貧乏性こぼれ話でした〜)

「つぶす」「すくう」「刺す」を一手に引き受ける機能性の塊であるこのイチゴスプーン。新たな良さを見出すべく色々と試してみました。

①納豆スプーンだった

つぶしながら混ぜられるなら、豆と相性がいいのでは？と思い、

 

どっかの定食屋で、納豆をすりこぎでつぶして食べたとき、旨みが4割増しで、デカめの「うっま」が口から飛び出たことがあります。あれを再現できるでしょうか。

ピンポイントでつぶしたい場合は、先割れの部分でグサッ。つぶしては混ぜ、つぶじては混ぜで2、３分後、節できるのもミソです

箸ではできないつぶし方ができますし、箸よりも早く混ざります、

やはり私が見込んだ通りの機能性！ 

26歳、「こぶし突き上げうまい」が出ました。

まるでひきわり納豆のような口当たりと旨み！自分でつぶし具合を調節できるのもミソです。また、当たり前ですが、イチゴスプーンは元から口に入れることを見越しているので、ブツブツや先割れが口の中で「いたっ」みたいなことは皆無でした。

梅肉をはがしてたたくのもこれ一本でOK。イカした食器です。

イチゴスプーンだとばかり思っていたので、目から鱗です。

②ポテサラスプーンだった

「ゴロっとした形のイチゴをつぶせるなら、イモも得意やろ」と脳内鶴の一声が。いざポテトサラダ作りに取り組んでみましょう。

先割れがジャガイモをしかととらえ、サクサクホクホクとくずしやすい。家でポテトサラダを作る時、イモを長めにゆでたはずなのに、やや固いことがよくありますが、そんな反抗的なイモもさっくりくずせます。

納豆の時と同じく、まざるスピードが段違いです。一本のスプーンでまざるまざる。一騎当千！

3分後、

居酒屋(伝串新世界など)で、自分でまぜて作るポテトサラダがありますが、ぜひともイチゴスプーンを採用してほしいです。

何と言っても、

ポテトマッシャーでは実現できないズボラです。洗い物を減らすことに魂を燃やす方はぜひ・・・！

イチゴスプーンだとずっと思ってたんですけど、ポテトサラダスプーンだったんですね。

ネット上の情報を見ると、イチゴスプーンを離乳食や介護食用に使う人もいるようです。実際ポテトサラダを使ってみて、「なるほど」と納得しました。

③サムゲタンスプーンだった

「イチゴスプーンに、肉が入ったスープもやらせてあげたらええやん」と脳内先輩が慧眼を発揮したので、

さて、イチゴスプーンの初手は、

このサムゲタンは元々肉がかなり柔らかいので、普通のスプーンでもかまわないのですが、

肉と骨を分けるのに長けています。

細かくしてスープに溶け込ませ、それをすくって食べる。箸いらず！

スープカレー、おでんなど、肉が入った汁系のメニューにも使えそう。手羽先なんかの骨多めの肉が入ったスープにはピッタリだと思います。あったかいスープをイチゴスプーンで飲む、そんな私の冬がはじまります。

イチゴスプーンをサムゲタンスプーンと呼んでもなんら差支えなかったようです。