ハンガーは投げる物じゃない
どのハンガーが投げるのに適しているかと聞かれれば、木でできた物がよく飛んだし投げたときの感触もしっかりしていてよかった、と答えるだろう。でも細いアルミ製のものやプラのハンガーのふわっと飛んでぽとんと落ちる感じも線香花火みたいな儚さがあって良いものだった。
全体を通して、結局ハンガーは投げるよりも服を吊すのに向いている、ということがよくわかりました。試してみたい方は人のいない広い場所で投げましょう。
ハンマー投げという競技があるが、素人にはなかなかハードルが高いと思う。そこで今回は代わりにハンガーを投げてみた。
※2010年5月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
ハンガー投げ、ハンガー投げ、ハンマー投げ。
口元をゆるめ、少し鼻にかけた感じでつぶやいてみてほしい。セイ、「ハンガー投げ」。ほら、ハンマー投げと聞き間違えないか。
というわけで(どういうわけだ)ハンマー投げの代わりに今回はハンガーを投げて距離を競うことにした。数あるハンガーの中で最も飛距離の出るのはどれなのだろう。
クリーニングの戻りについてくるハンガーを大切に使っている僕としては、これまであまりハンガーを買ったことがなかった。でもお店にはたくさんのハンガーが売られているんですね。みんな買っていたんだ。
本当ならば全てのハンガーを投げてみたいところだが、今回は中でも「飛びそう」なやつを選んでみた。
では早速投げよう。注意点としてはやはり他の人の迷惑にならない場所を選ぶことだ。道を歩いていて、飛んできたハンガーに当たってケガをしたらいろいろと納得できないだろう。今回は近所の海岸で投げることにした。
朝ならば人がいないだろう、と思ってやってきたのだが、犬の散歩の人たちが結構いた。
ハンガーを投げていれば人は寄ってこないが、犬は寄ってくる。今回の撮影中も大小さまざまな犬が興味を示して寄ってきて、そして飼い主たちに引っ張られ去っていった。
ハンガー投げはフィンランドあたりですでに競技になっているんじゃないかと思って調べてみたのだが、そんなことはなかった。
「ハンガー投げ」で検索するとデイリーの記事がトップに出てくる。これ。しかもエイプリルフール用のうそ記事だ。こんなに投げやすい形をしているのに、なぜこれまでやられていないのか。
その理由は一本目のハンガーを投げたときになんとなくだがわかった。
ハンガーは投げてもびっくりするほど「手応え」がないのだ。
ハンマーやヤリや鉄球のように「投げたった!」感が得られない。皆さんも一度投げてみてもらいたい。ふわっと上がってぽとりと落ちるぞ。そしてもちろんブーメランみたいに戻ってくることもない。その飛び方を見て、投げる瞬間に達する最高潮のテンションが一気に萎える感じがたまらなく物悲しいのだ。
それでも全部投げたらなにかわかるかと思ってやってみた。結果をダイジェストでどうぞ。
というわけで何本かハンガーを投げてみてわかったこと。
・ハンガーは軽いので投げる時に回転をかけづらい
・そのためか、ふわっと上がって風に流されてふらふらと落ちてくる感じの物が多かった
・ハンガーを投げると犬が寄ってくる
・ハンガーが空を飛んでいる絵はどこかおかしい
どのハンガーが投げるのに適しているかと聞かれれば、木でできた物がよく飛んだし投げたときの感触もしっかりしていてよかった、と答えるだろう。でも細いアルミ製のものやプラのハンガーのふわっと飛んでぽとんと落ちる感じも線香花火みたいな儚さがあって良いものだった。
全体を通して、結局ハンガーは投げるよりも服を吊すのに向いている、ということがよくわかりました。試してみたい方は人のいない広い場所で投げましょう。
![]() |
||
▽デイリーポータルZトップへ | ||
![]() |
||
![]() |
▲デイリーポータルZトップへ | ![]() |