ほりさんからのおしらせ
読者の皆様、Twitterでの #ターャジスあつめ への投稿お待ちしてます!
月に1度の総集編ウィーク。先月10月に人気だったライター二人とへのインタビューと、人気記事のランキングをお送りします。
この記事では、ほりさんにインタビュー。
「ターャジス」の謎を追った「ターャジスについてもっと語らせてほしい」が人気でした。
インタビュアーは編集部・石川です。
石川:
ターャジスといえばほりさんの投稿時代までさかのぼりますね
ほり:
そうなんですよね。ブログのネタを自由ポータルに投稿してました。その時からです。
ターャジスの写真を自分で撮ったり、知人やツイッター投稿から集めてはレビューしてました。
※編集部注:自由ポータルは当サイトの投稿コーナーで、読者が書いた記事に編集部がコメントして掲載している。ほりさんはこのコーナー出身。
石川:
だから今回デイリーとしてはターャジスの2作目なんですけど、インディーズ時代含めるともう何本も…
ほり:
インディーズ時代は5回書きました。当時は集めて眺めて批評するだけでしたが、デイリーではいろんな豆知識を挟んだり、知見を新たに獲得したりしています。
考察しがいがあるんですよね。ターャジス。謎が多いので…。
石川:
今回、車両番号で両面スジャータかどうかを識別するくだりは圧巻でした。
※編集部注:両面スジャータとは、右側面も「ターャジス」でなく「スジャータ」と書かれているトラックのこと。
ほり:
あれは前からやろうと思ってて、ついにやったぞ!という感じです。
なんか真理に近づくのが怖かったのと、若干面倒だったので敬遠してたんですけど。
石川:
当初から集めていたものに対して、同好の士から情報が集まっていってどんどん新たな事実が判明していくという…
まさに集合知ですよね
ほり:
やりはじめたら30分で真理にたどり着きました
石川:
はえー
ほり:
実は、ターャジス自体は僕よりも前から集めてる人もいました。
石川:
ほりさんが第一人者というわけではないんですか?
ほり:
そうなんですよ。あのトラック見るとやっぱりみんな集めたくはなりますよね。でも、本格的な考察を始めたのは私からだと思われます。
石川:
なるほど、発見者と体系立ててまとめた人がいるんだ。
ほり:
そうです。従来は写真を撮るだけの状態でしたが、私の活動としては、ブログで一枚一枚のターャジスの写真に長めのコメントをつけて重みをもたせたり、デイリーでは考察したり、グッズやオリジナルゲームを作ったりと、かなり深いところまで掘り下げた感があります。
石川:
ターャジスのどこにそんなに惹かれるんですか?
ほり:
全てはあの発音できないもどかしさから始まっています。あとかわいい車体。
石川:
そうですね。他にも逆読みのトラックはありますけど、やはりターャジスのミステリアスな感じは頭一つ抜けてますね。
ほり:
読めないですからね。なんせ。伸ばし棒のあとにちっちゃい「ヤ」て。
石川:
読み方、結論は出ました?
公式には「スジャータ」であるという見解が出ていますが…。
ほり:
それでも私は色々試行錯誤してそのまま発音しようとしてるんですけどね。
ダメです。まだ納得できる発音にたどり着いていません。
ヤを小さく発音してみても、それは結局、大文字のターヤジスなんでよね。
石川:
(笑)
あるいは、「ター」の長音は実質「ア」だから、「ーャ」も「あゃ」が発音できればいい気がするんですよね。
でも「あゃ」なんて、ギャルのTwitterアカウント名でしか見たことないんですよ。
ほり:
ギャルの「あゃ」は小さく表記するだけで発音は大きく書いたのと同じですよね。それにならえばターヤジスが正解なのかも知れません。
石川:
でもギャル語ではないですからね、ターャジスは。
ギャルがトラックを運転してる場合は「ターヤジス」で正解なのかもしれませんが。
ほり:
あとは、もしかすると日本人特有の問題かもしれないです。外国人なら発音できるのでは?と考えたり。
石川:
なるほど。
あとこれはちょっと実験的なアプローチですが、ローマ字表記でスジャータが「sujyaata」じゃないですか。これを逆に読んで「ataayjus(アタアィジュス)」、これを録音して逆再生するとターャジスが現れてくるのでは…。
ほり:
読み方一つでこれだけ議論できるターャジスの奥深さ…。
まぁでも読めないところがターャジスの良さなので、読めないままでいたいという思いもあります。
私はもうターヤジスと発音してます。手っ取り早いので。
石川:
急に効率重視の発言が出ましたね。
石川:
さかのぼるといつごろから集めてるんですか?
「ターャジス界隈」の発生から今までの歴史を知りたいのですが
ほり:
私の決意表明のようなツイートがこれですね
ターャジス、これから集めていこう #ターャジスあつめ pic.twitter.com/t1XqA3zkIC
— ほり (@horicun) July 4, 2016
石川:
これが興味を持ち始めた瞬間?
ほり:
いや、その前から気になってはいたんです。
きっかけは確か、webやぎの目なんですよ。
※編集部注:webやぎの目は当サイト編集長・林の個人サイト。
石川:
え、そうなんですか!?
ほり:
林さんのブログで、林さんが山中湖のカバって書かれたバスを見つけるんですけど、なぜか右から左に読んでしまう。すると、バカの湖中山になるんです。
林さんはこの現象を「ターャジスの呪い」と呼んでいて。
これをみて、ターャジスって僕以外にも気になってる人いたんだ!と思い、ちゃんと集めることにしました
石川:
じゃあさっきの、「ターャジス自体は僕よりも前から集めてる人はいます」というのは、林のことですか?
ほり:
いや、もっと集めてる人いましたよ。画像をネットに上げてる人。
石川:
いるんだ。
ほり:
たしかにいたはずなんですけど、僕のデイリーの記事がターャジスの検索上位に出るようになってしまい、どこかに行ってしまいました。
これに関しては申し訳ないと思っています。
石川:
いたらぜひ対談したいですね。
ほり:
あと、勝手にターャジスTシャツを作っていらっしゃった方もいます。最近はbeamsから発売されたんですけど、それよりずっと前に。
それから、村上春樹さんの小説にターャジスのくだりがあるらしいです。
石川:
すげー、そこまでいくんだ。ターャジス。
ほり:
ターャジスって、言うほどでもない日常のちょっとした引っかかりなんですよね。ちょっとしたバグというか。
見つけたら気にはなるんですけど、それを言うか言わないかの問題ですよね。
石川:
そこで一念発起して、本に書くかどうか、ネットに書くかどうか、で結果的に形として残るかどうかという。
ほり:
そうですね。そこですね。
ほり:
あと、僕の人生でスジャータ自体は常に近くにありました。ラジオの時報で昔よく流れてたし。
中高が仏教系の学校だったので、スジャータという名前自体も親しみがあったんですよね。お釈迦様が修行で疲れた時に乳粥を与えた村娘の名前です。
石川:
あーそう、そこも気になっていて。
ほりさんがスジャータに対してどう思っているかという。
そこは完全に別のものだと捉えているのか、あるいはターャジスを通してスジャータにもある種の愛着を感じているのか。
ほり:
そういう意味では、あくまでもターャジスとそのトラックが好きなので、それを理由にスジャータに特別な思いを抱くようなことはしてません
スジャータをフラットな目線で見ています。
石川:
さっき親しみがあったと言ってましたけど、それとこれとは別物?
ほり:
はい。普通にスジャータのジュースを無意識のうちに買ってたり、東海道新幹線のアイスを買ったりはしてます。
でもそれはターャジスとは関係ないです。スジャータはあくまでスジャータとして親しみを感じるということで。
石川:
でも、いま現実として、スジャータがターャジスのテリトリーを侵食してきている状況があるわけじゃないですか。
両面スジャータのことですけど。
そこに対する歯がゆい気持ちみたいなのは?
ほり:
両面スジャータは脅威ですね。
ターャジスを好きになったのに、近づいた瞬間にターャジス側が離れていくようなイメージ。
石川:
恋愛じゃん!
ほり:
まぁ普通に左から右に読んだ方が早いですからね。
ターャジスが異常。
石川:
また急に冷静な意見が。
ほり:
あと、考察が足りないところもあげても良いですか?
石川:
はい。
ほり:
Wikipediaに掲載されているこの写真を見てください。
ほり:
ラトリア。まだ出会ったことないんですけど、子会社らしいです。
石川:
へー!
ほり:
右側はアリトラになってます。これに出会いたい…。
いつもターャジスと書かれてるところがアリトラになってたら「なんだこれは?」と3度見すると思います。
石川:
隠れキャラがいるんだ。
ほり:
あと、この写真は私が撮影したものですが。
番号がついに英語になっている。
石川:
あっ!HD98!
ほり:
これは両面スジャータじゃなくてターャジスなので、最近採番ルールが変わったというわけでもなさそうなんです。
石川:
なんか機能を表してるんですかね?
電車のモハみたいに。
ほり:
あー、キハとか、モハとか。そうですよね。
あと、このトラック、右上に羽がついてるんですよ
石川:
羽根!あ、でもなんかこういうでっぱりのあるトラックありますよね。なんなんだろう。
ほり:
冷凍車かと思います。
それを示すHDなんでしょうかね。なんの略か不明ですが。
石川:
あー、なるほど。あれが冷却機ってことですね。
ほり:
と、まぁ奥が深いんですよ。
ほかには、ターャジスなのに東京めいらくの部分は左から右に読むようになっているトラックがあったりとか。
石川:
すごい。そんなのあるんだ。
正直、今回の記事であの車体番号の表が出てきた時点で、もう底が見えたのかなと思ってたんですよ。謎としての。
でもぜんぜんですね。まだ考察すべきことが山ほどある。
ほり:
あります。考察が進んだら第三弾も書きたいです。
掘り下げるだけ掘り下げたいですね。ターャジストとして…。
※編集部注:ターャジストはほりさんが考えた言葉で、ターャジスを愛する人のことです。ジーニストみたいな感じ。
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