特集 2023年2月16日

本格的なタコパ(タコスパーティー)をしてみたい

トルティーヤの生地を作る

こうしてタコパの準備が整ったところで、麺を押し出して作る冷麺を前菜に食べてから、ではそろそろやりますかとトルティーヤ作りに取り掛かった。

今回のタコパで一番大切で、一番不安で、一番楽しみな工程だ。もちろん市販のトルティーヤはまったく用意していない。失敗したら具とサルサをつまみに飲みましょう。

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麺以外は家主に用意していただき、麺だけ各自が粉から作るセルフ盛岡冷麺で宴はスタート。

トルティーヤは大きく分けて二種類。トウモロコシ粉で作る伝統的なコーントルティーヤと、小麦粉が原材料のフラワートルティーヤ。

小麦粉だったらすぐ手に入るので、フラワートルティーヤを作ればいいのだが、せっかくなのでより本格的なことをやっているぞという気持ちになれるトウモロコシ粉を取り寄せた。しかもホワイトコーンとブルーコーンのダブルコーン。

さらに生地を伸ばすためのトルティーヤプレスという専用機械も購入。ハラペーニョを減らすためにタコスを作るはずが、結果としてその何倍もモノが増えるという摩訶不思議。

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左がトルティーヤをプレスするためだけに購入したかっこいい専用調理道具。右はアマゾンから取り寄せたトウモロコシ粉。カタカナで書くと南米っぽいかなとアマゾンと表記したが、残念ながら大手通販会社の方である。
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左がホワイトコーン粉、右がブルーコーン粉。ドンタコスとかとんがりコーンからスパイスを抜いたような覚えのある匂い。明らかにブルーの方が香りは強い。

生地の作り方は購入したメーカーのサイトを参照したのだが(こちら)、そのレシピに驚いた。

トウモロコシ粉180gに対して、ぬるま湯260~270ccと書かれているのだ。分かりやすい比率にすると100:150。加水率150%なのである。

小麦粉で作るラーメンが35~40%程度、より水分の多いうどんでも50%以下なのに突然の150%。ビショビョショにならないか。

これは何かの間違いじゃないかなと疑いつつも、とりあえずレシピ通りに作ってみる。

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水を全量入れたら、予想通りのぐしゃぐしゃだ。

ぬるま湯を加えた瞬間、粉の香りが強くなった。スイートコーンとはまったく違う、雑穀的で生命力を感じるニュアンス。

やっぱり水が多すぎるだろと思いながら混ぜていると、いつの間にやら粉が水分を吸収してまとまってしまった。

すごいぞ、トウモロコシ粉。まさか自重の1.5倍の水を吸収するなんて。

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レシピは正しかったのだ。疑ってすみませんでした。

驚いたのは加水率だけでない。いくら捏ねても手ごたえが強くならないのだ。ちょっと伝わりにくい話なのだが、小麦粉を捏ねるとグルテンの働きで弾力が出てくるけれど、グルテンを持たないトウモロコシ粉の生地は、ずっとなすがままなのだ。

まとまりこそするけど固まりはしないので、決して麺にはならない生地なのだろう。

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フラワートルティーヤは冷麺でも使った強力粉を使った。たっぷりのバターを使う贅沢なレシピだ。
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生地を伸ばして焼く

ホワイトコーン、ブルーコーン、フラワーで作った生地をゴルフボールくらいの大きさにまとめたら、ようやくトルティーヤプレスの出番である。

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みんなでコロコロ。泥団子作りっぽさがすごい。
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これは後で分かったことだが、トウモロコシ粉の生地は乾きやすいので、丸めるのは伸ばす直前が正解っぽい。
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これがトルティーヤプレス。丸い板二枚に棒がついている。
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そのままだと生地が張り付くのでクッキングシートを使ったけど、意外と皺ができるのでビニール系(開いたフリーザーバッグなど)がよかったみたい。
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二枚の丸い板で生地を挟んで、上から棒でグイっと押す。久しぶりにてこの原理を実感する。私がメキシコ帰りのプロレスラーだったらトルティーヤプレスという技を開発していたな。
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見事に丸く広がった生地。この道具はメキシコシティだと大阪におけるタコ焼き用の鉄板くらい普及しているのだろうか。
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フラワートルティーヤの生地は強力粉で作ったためか、戻ろうとする力が強すぎて全然薄くならず、仕方なく麺棒で伸ばなおした。次は中力粉にしよう。

こうして伸ばした生地を、鉄板でどんどん焼いていく。

本来は平らな鉄板で焼くべきなのだが、前にハマって買ってしまったチャパティ(全粒粉を使ったインドの無発酵パン)用の、ちょっと丸みのある鉄板を使ってみた。

チャパティを焼いた話はこちらのブログでどうぞ

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しっかり余熱した鉄板で生地を焼く。

コーントルティーヤもうまく焼けばチャパティのように丸く膨らむらしいのだが、トルティーヤを膨らませるコツがまったくわからず、たま~にちょっとプックリする程度だった。

別に膨らまなくても火が通りさえすれば食べられるのだが、なんとなく悔しい。お手本もなしでいきなり上手に焼けると思う方が間違っているのだろうけど。

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ちょっと膨らんでくれる時もあるのだが、その法則性がわからない。
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バターたっぷりのフラワートルティーヤはナンみたいになった。わかりやすくリッチな味だ。

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