札幌の中心地からアクセスしやすい温泉
北海道・札幌に行くことになった。札幌が好きなので、いつだってうっすらと行きたい気分でいたが、コロナ禍もあって、気づけば前回に来てから何年も経ってしまっていた。
今回は予定がしっかり組まれた旅だったのだが、途中の一日、日中だけ空き時間ができそうだった。そうなった時、真っ先に頭に浮かんだのが豊平峡温泉だ。10年近く前に一度、そこに行ったことがあり、その時の楽しい思い出がずっと残っていたのである。あれはなんだか、やけに天国めいた場所だった。
今回、改めてそこに行き、やっぱり最高であることが確認できた。その時の模様を振り返りつつ、個人的に好きなポイントを100個、どんどん言っていきたいと思う。それではスタート!
好きなところ1:札幌の中心地から近い
北海道に素晴らしいスポットが数えきれないほど存在するのは私も知っている。知っているし、まだ行けていない場所だらけなのである。本当は1週間、いや1か月は少なくとも滞在してあちこちめぐりたいのだ。しかし、そうもいかない場合がある。北海道は驚くほど広いから、思いつきで動くと移動だけでかなりの時間を使ってしまう。その点、豊平峡温泉は札幌の中心地から近いのが何よりいい。
札幌駅から「じょうてつバス」というバス会社の「かっぱライナー」という予約制バスに乗って70分ほど。……近いと言ってもそれぐらいはかかるのだが、ちょっと待って欲しい。
その行き方よりもおすすめしたいのが、まず「さっぽろ」駅から市営地下鉄南北線に乗って「真駒内(まこまない)」駅を目指すルートだ。18分で着く。
その真駒内駅の近くから豊平峡温泉まで、無料の送迎バスが出ているのである。出発から40分ほどで到着する。
好きなところ2:真駒内駅前から無料送迎バスが出ている
しかも、そのバス、古くから続く温泉地である定山渓あたりを通るので、車窓からの景色がなかなか、ほどほどにいいのである。紅葉の季節なんか、綺麗だろうな。
好きなところ3:無料送迎バスからの眺めもいい
40分間という時間はうたた寝にもちょうどいい。
好きなところ4:バスの中で少し眠るのにもちょうどいい距離感である
あ、ここまで書き忘れてしまったのだが、無料送迎バスは毎日、朝の10時に行きの便が、昼過ぎの15時に帰りに便が1本ずつ出るのみである!小型バスで、席の予約はできないので、週末などは満席になってしまうかもしれない。私は平日に行ったのだが、それでもなかなかの乗車率であった。そこはご注意いただきたい(もし無料送迎バスに乗れなかったら、真駒内駅前から有料の路線バスに乗るしかなさそう)。
食べてから入るか、入ってから食べるか
40分ほどかけて豊平峡温泉前のバス停に到着した。周囲は山と畑という感じで、空気がうまい。
好きなところ5:札幌の市街地より空気がうまい気がする
さあ、建物の中に入ってみよう。ちなみにこの時点で美味しそうなカレーの匂いがするのだが、その話はまた後に詳しく書きたい。
好きなところ6:建物に入るか入らないかの時点でカレーの匂いがする
建物に入ると、お風呂に入るか、食事をするかをすぐ選ぶことになる。
豊平峡温泉のレストランの美味しさは有名なので、お風呂には入らず、食事だけしていく人もいるらしい。もちろん、お風呂だけ入って何も食べずに帰る人もいるだろう。私は両方楽しみにしてきたので、まずはお風呂の方へ進むことにした。
好きなところ7:「どっちを先にしようかな!」と考えるだけでもう楽しい
階段を上がって2階へ行くと男女別のお風呂場へ続く通路があるのだが、もちろんそこから先は撮影することができない。なので、階段スペースに掲示してあった浴場内の写真をご覧いただき、それで雰囲気を察してもらえたら幸いである。
風呂場は偶数日、奇数日で男女どちらが利用するかが入れ替わるスタイルなのだが、たとえば、この日、私が入ったのはこれ。
お湯は源泉100%かけ流しで、温度調節も一切していないそう。温泉は貯湯タンクも使用せず、直接湯舟に注がれているのだと公式サイトに書いてあった。
好きなところ8:源泉100%かけ流し、温度調節なしの湯に入れる
ちなみに、内風呂の方は、写真では分かりにくいが源泉に含まれる成分が結晶化して「石灰華」と呼ばれる状態ができあがっており、その見た目からしてお湯の成分が濃そうだと感じられる。自然が作り出した洞窟みたいな雰囲気で、そこも好きである。
好きなところ9:石灰華ができた湯舟の見た目がすごい
あと、そう、浴場内で飲泉もできる。飲泉ができる温泉は札幌市内ではレアらしい。ちょっと塩味を感じるお湯で、胃腸にもいいというようなことが説明書きにあった。
好きなところ10:飲泉すると体によさそうな感じがしていい
本当にずっと居られる露天風呂
また、露天風呂が素晴らしい。公式サイトによると200人も入れる広さらしい。こんな感じのお風呂だ。
好きなところ10:とにかく露天風呂が広い
好きなところ11:実際に200人も入ったらどんな様子だろうと想像するのも楽しい
好きなところ12:露天風呂から見える景色がいい
好きなところ13:露天風呂内にちょっと座るのにいい岩などがある
好きなところ14:約39度という湯温がちょうどよく、長湯できる
100個を目指していることを思い出し、ちょっとここで荒稼ぎさせていただいた。あと、露天風呂の脇に水車があって、それが飾りではなく、ちゃんとくるくる回っていて、それを眺めているのも楽しいのだが、実は温泉を一度その水車に通すことよって湯温を調節しているのだとか。ちゃんと役立っているのだ。
好きなところ15:頑張ってくれている水車を眺めながらお湯に浸かれる
ちなみに、私は前回来た時も今回も同じ浴場に当たったのでこっちのお風呂しか知らない。もしかしたらもう一方のお風呂はまた違うしつらえになっているのかもしれない。私が入った方のお風呂は「無意根の湯」という名が付けられているのだが、この名前がもう最高じゃないか。
「無意根」……たぶん、仏教用語で、無意識の状態でありながらもしっかりと心の根が降りているような状態を指すのだろう。まさにこの露天風呂に入って心がシーンとなっている状況がそれだ!無意根の境地!
と、思って後で調べてみたら、近くにある「無意根山(むいねやま)」という山から取られた名だそうで、それはアイヌ語で「箕のような山」を意味する「ムイネシリ」から来ているという。私の解釈はまったくの的外れだったわけだが、この名前、好きである。
好きなところ16:「無意根の湯」という名前がいい
また、この露天風呂なのだが、ガラス瓶など、割れて困る容器に入ったもの以外は、飲料の持ち込みが可能となっている。私が入っている時も、水筒を持ち込んで長湯している常連さんらしき方がいらした。缶飲料の持ち込みは問題ないようで、出入り口にゴミ箱が設置されていた。もちろん、節度を守り、浴場内を汚したりすることのないよう配慮したい。
好きなところ17:何か飲みながら入ってもいいらしい
それにしても、本当に気持ちのいい露天風呂だ。体が少し温まったら、脇の方に移動して風に当たって、また位置を変えて入ってみて、今度はそこからの景色を眺め、飽きることがない。文庫本を持ち込んで読んでいる方もいた。ミステリー小説のようなタイトルが表紙にチラッと見えた気がする。集中力を必要とするような小説すら読める居心地のよさなのである。
休憩所もあってのんびりできる
お風呂を堪能して浴室を出たら、2階にある休憩所でのんびりしてもいい。長机があって座布団があって、思い思いに過ごせるスペースになっている。
好きなところ18:風呂上りにくつろげる休憩所あり
さらに、2024年8月から館内にフリーWi-Fiが導入されたそうである。
好きなところ19:Wi-Fi完備
「もうこれ、ちょっとした仕事すらできるじゃないか!」と思ったのだが、ノートパソコンを広げてみると、どうもPCではWi-Fiの電波を拾えないようだった(私の設定がよくなかったのかも)。また、電源を取るためのコンセントはさすがにないので「人があまりいないタイミングにちょっとした作業をするぐらい」という程度にはなるが、やろうと思えばできた。
好きなところ20:ちょっとした仕事をすることすらできる
また、フロア内には自販機があり、アルコール類も購入可能である。
好きなところ21:好きな飲み物を買ってくつろげる
好きなところ22:生ビールも飲める
さらには、「貸し室」があって、決まった額で利用できたり、マッサージが受けられる部屋もある。よりリラックスしていきたい場合は利用するといいだろう。
好きなところ23:複数人で貸し室を予約しても楽しそう
好きなところ24:マッサージもきっと気持ちいいはず