林:
ドイツ人って日本人と趣味合うものが多いですね。鉄道模型とか
平坂:
似てますね。国民性とかが。いろんな生き物をペットとして飼育するのも日本とドイツがツートップで。びっくりですね。
僕はまだドイツ人の知り合いがいなくて、行ったこともないんですが。行ったらすごい友達いっぱいできそうな気がします。だからなるべく行かないようにしようと思って。
林:
なんで?
平坂:
悪い仲間が増えちゃうから。
平坂さんは生き物を捕まえるために離島や海外に行ってます。
記事ではいきなり海外から始まりますが、そこまでどうやって行っているのか、なにを持っていっているのか、普段はなにを食べているのかなど記事には書いてない部分を聞きました。
短期集中連載の第2回目です。
林:
海外に行くとき荷物はどれぐらい持っていくんですか。スーツケース?
平坂:
スーツケースはもっていかないですね。
林:
スーツケースは舗装したじゃないと持っていけないですもんね
平坂:
でも、基本的に道のりの90%は舗装されてるか、舗装されてなくてもちゃんと切り開かれた道にはなってるんで。
林:
僕は平坂さんはジャングルを歩いていると思いこんでますね。バックパック?
平坂:
バックパックにもなるし、車輪もついててキャリーバッグにもなるっていうバッグがあるんですよ。それの60Lぐらいのやつをひとつ。
それだとバイクにも乗れるので。
それ以上でかいと身動きがとれなくなりますし。80Lサイズとかは無理。。
林:
80リットルだと頭の後ろまであるような
平坂:
そうです。それはそれで危ないですよ。実用的じゃない。
林:
危ないというのは悪路に行ったときにですか
平坂:
そうですね。そのなんか変なのが来ても、後ろに首を回した時にちゃんと周りが見えない。
60Lのキャリー付きバックパックがメインで、それプラスちっちゃいリュックサックとか。
だから道のりの90%ぐらいはパソコンとかカメラとか入っているちっちゃいリュックサックをしょって、片手でキャリーバッグをガラガラひきながら。
悪路とか山を登らなきゃいけないときとか、あるいはレンタルバイクを借りたときとかはでっかいほうをバックパックモードに切り替えて、ちっちゃいやつは手荷物とか。
林:
釣り竿や針は日本から持って行くんですか?
平坂:
そうですね。最低限は。
でも、航空会社のカウンターで超過料金はめったに取られないです。
ターゲットにもよりますけど普通の魚とか虫とかだったら、トータル30キロぐらいですね。重さで言うと。
林:
現地で調達するものはありますか
平坂:
あります、あります。おもりとか。おもりは日本から持って行くと本当にめちゃくちゃかさんじゃうので。現地で買えそうであれば現地で。
林:
平坂さんが使うおもりって重そうですね
平坂:
川で使うものは、まあ、こんな10gとか。それはそれで数がたくさん必要になるんですね。
でも深海魚を捕るときは一個あたり2キロとかになるんですよ。
それも1個だけ持ってったらいいかというと、そんなことはなくて。
魚に噛み切られちゃうこともあるので。
だから深海魚をやるときは、おもりをたくさん持って行くことがあるので、荷物が重くなりがちです。
しかも、おもりを現地で買うって言ったんですけど、1個2キロとかって日本でしか売ってないんですよ。そんなバカみたいな重りは。なので深海魚を狙うときはどうにか頑張って持っていく。
林:
2キロのおもりじゃなければ、現地のショップでおもりを買う、と。おもりぐらいですか。現地で買うのって。
平坂:
そう。釣りが盛んな地域、アメリカとかであれば店に寄ってみて使えそうなものを追加するということはありますね。
でも日本みたいにあっちこっち釣り具屋さんがある国ってあんまりないんですよ。
林:
そうなんですね
平坂:
国道沿い上州屋があるっていうのは、ちょっと世界的に見るとかなり珍しい。
海外に行くと本当に大変です。「釣り具屋さん」というものがあまりないんですよ。漁具屋さん?漁師さんが漁に使う道具をそろえる店みたいなのがあるぐらいで。
林:
プロ用の店だ
平坂:
ど田舎の町はずれとかにポツンとあったりするんですよね。そういうところで取材に使えそうなものを見つくろうとか。
林:
日本って釣り盛んなんですね。
平坂:
世界一盛んだと思います。
アメリカだと、でっかいウォルマートの中にも釣りコーナーがあったりしますが。でも日米以外は大変ですよね。
林:
パリとかロンドンでは釣りはしないんですね。
平坂:
してる人もいますけど、やや特殊な趣味というか。
現地で買えばいいやってあてにして行くと、現場についてから「あっ、ないね」って話になっちゃうんで、最低限は持っていかないと怖い。
平坂:
釣りに関してはまだましなほうで、いちばん困るのが昆虫です。昆虫採集用の道具。
昆虫採集って文化が日本にしかないんですよ。
林:
そうなんですか。
平坂:
ほぼ日本とドイツにしかない。日本とドイツだけずば抜けて虫好きが集まってる国で。
例えばアメリカとかマレーシアとか、インドネシアとかいい虫いっぱいいるんだけど、文化がないから虫捕り網、虫かごが絶対手に入らないんですよ。
昆虫を捕まえて遊ぶとかコレクションするっていうのが本当にマイナーな趣味で。
そういう国の虫好きの人に、日本から虫捕りアミとか標本箱を持ってってあげるとすごく喜ぶ。
林:
虫取り網を持っていかないといけないんですね
平坂:
持っていきます。
林:
かばんに入らないのでは?
平坂:
虫かごなら折りたたみ式のやつがあるんです。
虫撮りアミは棹の部分がジュラルミン製でで三脚のように小さくたためる。網は枠ににワイヤーが入っててカメラのレフ板のように瞬時に畳んだり広げたりできる離すと開く。虫かごも同様に折りたたみ式です。
スーツケースに入れても邪魔にならない。
だから現地であいついつの間にか虫捕りアミ持ってるなってたまにびっくりされます。
林:
ドイツ人って日本人と趣味合うものが多いですね。鉄道模型とか
平坂:
似てますね。国民性とかが。いろんな生き物をペットとして飼育するのも日本とドイツがツートップで。びっくりですね。
僕はまだドイツ人の知り合いがいなくて、行ったこともないんですが。行ったらすごい友達いっぱいできそうな気がします。だからなるべく行かないようにしようと思って。
林:
なんで?
平坂:
悪い仲間が増えちゃうから。
平坂さんに記事になってない部分を聞く
第1回 空港が好き
第2回 2キロのおもりを日本から持っていく
第3回 釣った魚はフラットな気持ちで食べたい
第4回 どぶ川は安全
第5回 新種はたくさんいる
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