締切持ちの精鋭達がここに集まった
友人に声をかけたところ、同人誌の締切がある岩田君と本の執筆がある田中君が集まった。私は私でデイリーポータルZの記事を書かなければならない。三者三様の執筆である。
開催場所は箱根とした。なぜならなんか文豪っぽいからだ。軽井沢とか熱海とか箱根とか、そういう避暑地的なところで原稿用紙とにらめっこしているイメージが勝手にある。文豪、暑いの苦手そうじゃない?
すげーいい部屋で文章を書く
チェックイン後、鍵を預かったので早速部屋を探検していく。旅館に泊まる際に最も楽しい瞬間である。
予約した部屋はザ・旅館といっていいくらい王道の和室だ。ただ、みんな大好き窓際のくつろぎスペース(広縁というらしいです)がない代わりにとっておきのものが付いている部屋にさせてもらった。
最高だ。もう、最高の部屋。この時点で旅行としては100点満点である。
本当はこのまま到着を労いながら露天風呂に入りたい。そしてそのままお昼寝にもつれ込み、ゴロゴロしている間に夕食の時間になり、酒をたらふく飲んだ挙句にもう一度風呂に入って爆睡したい。
しかし、今回それは叶わない。おれたちは文章を書きに来ているんだ。書くぞ、文章を。
いざ尋常に執筆開始
ということで執筆開始だ。今回執筆にあたっては特に時間制限や執筆量にルールを設けず、書ける量を書けるだけ書こうということになった。
執筆にゲーム性など不要。ただ己と原稿、それだけがあるのだ。
さっきまでわいわい話をしていたのが嘘のように静かになった。すごい。いい大人って、こんなにもすぐに集中できるんだ。
……と思ったのだが、数分も経たないうちに田中君が動き出した。
いや始まる前に行っておきなさいよ、とツッコみそうになったが、お手洗いと同じで発作的なものなのかもしれないので黙っておいた。
このまま帰ってこなかったらめちゃくちゃ笑っちゃうな。
岩田君は昨日中に書き上げる予定の原稿があったらしく、そちらをまず仕上げたいとのことだった。
「昨日書き上げる予定」という言葉、良いと思います。原稿ってさ、遅れてからが本番みたいなところがあるから(全作家に代わり、すべての編集者の方々にお詫び申し上げます)。
いや、サボってるとかじゃなくて、いつもそうなのだ。心をデイリーポータルZの記事を書く気持ち、テンションに持っていくために、執筆前は必ず直近の新規記事や自分の過去記事を読み直しているのだ。そういう人、時々いるみたいですよ。
それぞれの執筆スタイルがある
しばらくして岩田君が手を止め、スマホをいじり始めた。
岩田君は二次創作の同人誌の執筆をしている。インターネット上の他の二次創作を読んだり見ることでパッションが湧き上がるというのだ。ははあ、そういうこともあるのか。
横を見ると田中君も手を止め悩んでいた。田中君は本の執筆。他の二人と比べて文章量も多いだろうし、やっぱ大変なのかな。
どちらもデイリーポータルZの執筆にはないスタイル、悩みだ。一口に執筆と言っても違いがあるものである。


