特集 2019年8月8日

誰でもハッカー気分になれるプログラム

誰でも映画に出てくる天才ハッカー気分になれるプログラムを作りました

ドラマやアニメでハッカーがキーボードをすごい勢いで叩くと、パソコンのモニターに色々な画面がどんどん出てくる演出がある。

具体的にどんなことをしているのかはさっぱりわからないが、見た目がかっこいい。
あれを再現したら、誰でもハッカーの気分が味わえるのではないか。

1987年兵庫生まれ。会社員のかたわら、むだなものを作る活動をしています。難しい名字のせいで、家族が偽名で飲食店の予約をするのが悩みです。(動画インタビュー

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あのかっこいい演出はなんなのか

先月の金曜ロードショーでサマーウォーズがやっていた。
「よろしくお願いしまああああす!!」と主人公が叫んでキーボードのエンターキーを押すシーンが有名な本作だが、そのちょっと前のシーンが気になった。

アメリカ帰りの天才プログラマー・侘助がパソコンのキーボードをバババと叩くシーンだ。

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雑な手描き再現で恐縮だが、こういう画面が出ていた。

画面にはプログラムやプログレスバー(進捗が100%になるまで棒が伸びるやつ。ソフトをインストールするときなどに出てくる)がたくさん出ていた。
それぞれの画面がなんなのかはわからないものの、猛烈にキーボードを叩いて敵と対抗するのがかっこいい。

システムに攻撃を仕掛けたり、逆に守ったりとドラマやアニメではこういったハッカーっぽい演出がよく出てくる。
本当のハッカーはたぶんこういう派手な画面は使わないだろう。僕は本業がプログラマーなので、なんとなくわかる。

でもそれは野暮というものだ。野暮とは無縁の人生でいたい。
派手な方がかっこいいし良いのである。

ひたすらキーボードを打つだけで派手な画面がたくさん出てくるような、ハッカー気分を味わえるプログラムがあったら面白いんじゃなかろうか。

演出だけ再現したプログラムが出来た

ということで作ってみた。ハッカー気分を味わっている様子を見てほしい。

 

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キーボードを適当にがちゃがちゃやるだけでウィンドウがどんどん出てくる。

ハッカーだこれ!演出上のハッカー!

やってみると楽しくてずっと遊んでしまう。思ったよりいいものが出来た。

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暗い部屋でやるとよりそれっぽくなるし、
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メガネをかけると世界を破滅させようとしているやばい奴になれる。

背景をパソコンの壁紙から地球に変更したところ、壮大さが5倍くらいになった。
「早くしないと地球が!…間に合わない!」とかなんとか言えば、地球の危機を救おうとする主人公にもなれる。

ハッカー気分を演出する画面たち

このプログラムで出てくるウィンドウは本当のパソコンのウィンドウではなくて、全部画像だ。キーを叩くごとに色んな画像を出したり消したりしているのである。
気分を味わいたいだけなので、見た目だけなんとかなればいいという割り切りが出た。

ハッカー気分を味わうために様々な画像を作ったので紹介したい。

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ザ・警告画面。とにかく危険なのは伝わる。

赤文字でばんばん警告するのはエヴァンゲリオンでよく出てくるので参考にした。
「警告」と漢字にすると、きっとよりエヴァっぽくなるだろう。

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黒い画面にプログラムのソースコードを出すとそれっぽい。

サンプルコードの内容が思いつかなかったので、桃太郎をプログラム風に書いてみた。
最後は「medetashi medetashi」を出力しておしまいになる。

静止画だけでなく、GIFアニメもいくつか用意した。

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マトリックスっぽく上から数字が落ちてくる。
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今回一番のお気に入り。何かの数字が100%になりそうだが、ただランダムに変わるだけで何にもならない。
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監視カメラっぽい映像。スコーピオンという海外ドラマでこういうのが出てきたのがかっこよかった。

先ほどの静止画と比べて急にクオリティが上がったが、デザイナーをしている会社の先輩が作ってくれたのだ。
「ハッカーっぽい映像」というふんわりしたオーダーが完全に形になって出てきたので震えた。
先輩、実はハッカーなのかもしれないな。

最後にパスワードだ。

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キーを打つたびに進みます。

ドラマの中で出てくるパスワードはとにかく入力欄がでかい。
あと解除に成功したときの演出も派手だ。
Windowsのログイン画面も毎回こうであってほしい。

天才ハッカーなので、何を打ってもパスワードは解除される。
とにかくキーボードを叩きまくるのがポイントだ。

みんなでハッカーになろう

せっかく作ったので、みんなにやってほしい。
そう思いMaker Faire Tokyo 2019というイベントで展示をした。

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ビッグサイトに表れるハッカー気分。

やってきた子どもたちがキーボードを力いっぱい叩く様子が簡単に想像出来たので家に余っていた外付けキーボードを入力専用にしたのだが、「Happy Hacking Keyboard」というシリーズのキーボードだったので図らずもハッカー要素が増えてしまった。

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そんなこんなでみんなに体験してもらった。「世界を征服出来そう!」と言っていたが、リアクションのでかさで敵にバレそうな古賀さん。
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安藤さんはファイアウォールもむかずに突破しそうである。むかないハッカー。
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なんともメイカーフェアらしい、光るキツネのお面のハッカー。完全犯罪をしそう。

 

子どもにも無事人気が出た。

老若男女関係なく楽しんでいた。みんな心のどこかでハッカー気分になりたかったのだ。

「気持ちいい!」「スクリーンセーバーで欲しい」という感想が多く出た。
ストレス解消にいいかもしれない。これからはハッカーセラピーだ。一儲けである。


とにかくいいものが出来た

何でも気分だけ再現するのは最高だ。
パソコンに詳しくなくてもいいし、どこかのシステムに侵入したり逆に危機に立ち向かわなくてもいい。

今回のプログラムは特に終わりを作らずに永遠にハッカー気分を味わえるようにしてみた。
何かゴールを作った方がいいかな…と開発中は思っていたけど、今にして思うと延々遊べる方がいい。
何も達成せずぼんやりと気分だけ味わえるプログラムはとにかく平和なのだ。

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メイカーフェアでハッカー気分の隣にあったのはぬっきぃさんの「動く!ハマチぐるみ」だった。振り幅が大きくて最高だった。
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