ノーマークの田楽を台湾の知人から聞く
あらゆる情報が世の中に溢れている昨今、訪日外国人のほうが日本の観光資源について詳しいと聞く。田楽のことも台湾の知人から聞いてはじめて知った。この店を予約してるんだと言って田楽の店のウェブサイトを見せてきたのだ。

わたしが住んでいる宮崎県の高千穂から車で40分ほど行ったところに阿蘇地方の高森という町があり、そこには田楽が食べられる店がいくつかある。


高森には目ぼしいところで田楽の店が3軒あるのだが、そのすべての店名が変わっている。高森田楽の里、高森田楽村、高森田楽保存会である。田楽を中心に組織されたコミューンみたいでかっこいい。おれも仲間に入れてほしい。

高森田楽の里の雰囲気の良さ
今回は何の気なしに高森田楽の里という店を選んだのだが、田楽にたどり着く前から雰囲気がはちゃめちゃに良くてビビった。




日本庭園みたいな道、古民家、茅葺き屋根。これは確かにただの飲食店ではない。まさしく田楽の里だ。下手なテーマパークより雰囲気づくりへのこだわりが見える。

建物の中は囲炉裏を囲むようにして各席が用意されていて、テーブルがない席もある。夏場の家電量販店くらい扇風機が設置されているのもいい。

田楽は熱い
席につくと熱された炭が運ばれてきた。


ほどなくして五徳が設置され、そこに農具の先端に取り付けられた焼き網が乗る。ここまでやってくれるのかと感心するばかりだった。隙がなさすぎる。裏にめちゃくちゃ有能なコンサルでもいるのか。

田楽とはざっくり言えば串に刺した豆腐や野菜を焼いて味噌で食べる料理である。高森の田楽は地元産の里芋を使うのが特徴らしい。




そう、田楽は熱い。エアコンもない部屋で炭の前に座り続けるのだ。あっという間に汗だくになった。どれだけ飲み食いしてもカロリー0になるんじゃなかろうか。
