勇気を出して初めてのサークル活動
とある取材を終え浅草某所の公園にたどり着いた皆に、私は突然ビートたけしばりに宣言した。
最高気温36℃予報。ただ立っているだけで体力がみるみる奪われる状況。…分かってる。涼しい屋内で1人でやってりゃあ良い。しかし、私は描きたかった。まあるいお天道様に照らされた、まあるい地球の大地に、まあるい円を、みんなでさ。
「面倒臭い」というだけの理由でサークルなどに一切入らなかった大学時代。さらに下戸なのもあり、合コンや飲み会といった若者らしい青春の思い出がまったくない。だから今回。楽しいメンバーと共に円を描く、真の意味での「サークル活動」をどうしてもやりたかったんだ。
ただし、ちゃんと外でやる意味があるようなルールを設定した。
②所持品や身体、買った物や落ちてる物など何をどう使っても良い
③メジャーやコンパスなどの使用だけは不可
④使えそうなものが何かないか、10分間周辺を探った後に開始
ただ真円を描くのではなく、”半径20cmの”という条件を加えてみた。これで難易度はグッと上がる。「円を描く方法」と「半径20cmを正確に測る方法」。創意工夫でこの2つをクリアした者だけが、「シン・円」の称号を得られる。
さあ、皆さん。さっそく浅草の町に出て、何か使える物を探してきて下さい!
浅草の町は意外に綺麗だった
一斉にみんなが四散する中、私も使える物を探してウロウロしてみる。しかし、若者と外国からの観光客で賑わう浅草はとても綺麗で、あまりゴミや物が落ちていなかった。
そんな中、頼りになる存在がこいつだ。
さらに歩いて、大きめのクリップとゴムを入手。これだけあれば、いける。
始まる前に漂う、終わりの雰囲気
ホクホク顔で公園に戻ると、既に戻っていた皆はうなだれて座り込んでいた。真円を描く前に深淵を覗き込むような表情になっている。
我々に残された時間は少ない。1人ずつだとそれぞれの作戦やサイズ感が分かってしまうし体力がもたないので、もう一斉に始めちゃおう。
そうして完成したそれぞれの円がこちら。