特集 2023年8月2日

途中で談合坂サービスエリアに寄る登山

サービスエリアって意外と山の中にあったりするので、寄れちゃうみたいです。

山登りの途中で茶屋や山小屋に寄れることがある。水を補給したり飲み物を買ったりご飯を食べたり、そういうスポットは非常にありがたい。

ある時「途中で高速のサービスエリアに寄れるコースがあるよ」と教えてもらった。地図を見るとなるほど、寄れそうだ。面白いじゃん、と思ったので歩いてきました。

あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。

1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ」「30日間マクドナルド生活」の2冊。買ってくだされ。(動画インタビュー)

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> 個人サイト keiziweb DIY GPS 速攻乗換案内

今回のコースです

今回歩いたコースはこちら。中央線猿橋駅から百蔵山(ももくらさん)に登り、山頂を越えてて扇山(おうぎやま)に登ったあと中央道に掛かる橋を渡って談合坂サービスエリアに至ります。

行程としては大したことないのだけど、なにしろ暑かった。QRコードを読むと僕の地図アプリにトラックログを読み込めます。

大野貯水池というダムから坂を下ったあと、急坂を登ってコモアしおつ(四方津駅の上の住宅街)に至る約19kmの道のりでした。登山なので当然ぜんぶ歩きます。

猿橋駅に降り立った

メチャクチャ晴れた7月の平日。猿橋の駅に着いたのは7:40。すでに影の色が濃いし空が青い。

登山っぽい人が僕ともう一人だけ降りた。平日の低山に登る物好きは少ない。

ふと振り返るとこれから登る百蔵山と扇山が見えました。なかなかの距離感を感じますな。

標高はどちらも1000mくらいの低山(だいたい2000m以下の山は低山と呼ばれる)。

猿橋駅の標高は330mくらいなので、それぞれの山頂までだいたい700m~800mくらいの標高差になります。実際には上り下りがあるので、累計標高にすると1500mとかになるんですけどね。

見慣れない貨物列車が停まっていた。遠くに来た感じがする。

駅を出ると、カッ!という直射日光が頭に刺さってきました。こりゃたまらん…。

登山口までバスも出てるけど、長く歩きたかったので歩いた。

暑いことは来る前から分かっていたので、全力で暑さ対策をしてきました。 単独登山の途中で熱中症になったら死んじゃうからさ…。

無いと死んじゃう、夏の低山の暑さ対策

登山の時は必ず雨具としてレインウェアを持ちますが、僕は折りたたみ傘もよく使います。

真夏の低山でレインウェアなんか着込んだら熱中症になっちゃうし、汗でビショビショに濡れたら雨で濡れてるのと大差なくなっちゃうから。そこで、風が弱い状況や樹林帯で雨が降った時は折りたたみ傘が便利です。でもって、こういう日差しが強い夏の日は日傘として使います。

この布1枚の有り無しでぜんぜん違うんだな、これが。

暑さ対策としては、モバイルファン(ハンディファン)も使いました。よく晴れた日は風も弱くて低山を登るには厳しい気候なのでこういうものが必要です。

弱の風でもなかなか涼しく、バッテリーは6時間半持つ。中で5時間弱、強で3時間半。紐で首に掛けて使っているが、枝などに引っ掛けないように注意する(藪では外す)。

もう一つの暑さ対策として、ザックの背中側に氷を入れてます。プラティパスという水タンクがあるんですが、7割くらい水を入れて冷凍庫で凍らせて、それをザックの背中側に入れます。すると、背負ってるあいだ背中がそんなに熱くならずに済みます。溶けた水は魔法瓶に適宜移せば、ずっと冷たい水が飲めるって寸法です。

満タンに水を入れて凍らせると膨張するので、7割くらいなど控えめにします。プラティパスを使いたくないなら、500mlのペットボトルに水を8割入れて3本くらい凍らせるとよいでしょう。

凍らせすぎるとなかなか溶けずに飲めないので、そんな時は常温の水を入れたペットボトルも別に持ちます。 溶けた水を魔法瓶に移すと同時に常温の水をプラティパスに入れると解凍が促進されます。

この日僕は、凍らせた分と合わせて3リットルの水を持っていました。(最終的に全部飲んだ)

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登山口が遠い

好きで歩いてるのだから誰に文句を言うわけでもないのですが、登山口までの2.8kmと標高差250mが地味に効いてきました。涼しければまだしも、なにせとにかく暑いから…。

中央道の陸橋が見えてきた。ここの下だけ涼しかった。

左(西)を見ると岩殿山。中央道で長野方面に走ってると右に見える岩山です。この山は高度感がある鎖場とかあって楽しいですよ。 

最短距離の登山道が崩壊していて、今はけっこう歩かないと山頂に着けない山となった。

更に進むと、青い空の下にHDS。HDSってのは、山梨名物ハッピードリンクショップのことです。

だいたい4,5台の自販機で構成されるHDS。登山口の手前にあったので、飲み物を忘れたらここで買えます。ちょっとラインナップが渋いけど、安い。
あまり見たことがない飲み物が多いが、コーラなどもある。少し高い140円だけど。

8:30に登山口にバス停に歩き着きました。バスでここまで来る場合は8:45に猿橋駅を出て8:51に着くみたいです。ここまでの道中でバスに抜かれたら悔しかったんですが、バスより先に着けてよかったです。(あるよね、そういう意地みたいの) 

猿橋駅発8:45堀江製作所行きのバスで来るのが正解です。歩くのは物好きの所業。

これでもう登山口かと思えばそんな事はなく、バス停的にはここが登山口なのだけど、まだ舗装路は続いていました。なげーな。

写真では伝わらない急坂を登っていく。

パッと視界が開けた場所に出たと思ったら、トトロがいました。下の写真の右奥に薄っすら見えますか。トトロでした。シースルーで光学迷彩みたいですね。

攻殻トロロとベンチとバス停(模擬)の休憩所。木陰でしばし休憩。

この広場がなかなか快適で、風も抜けるし木陰もあるし、富士山も見えるし、ウッカリこのままここで昼寝して帰ろうかと思ったほど…。

快適過ぎる休憩所は登山者をダメにするのかも。

後ろ髪をバッサリ切り、道端にいた猫に「にゃー」と鳴かれ、再出発。歩かないとゴールに着かないし、サービスエリアに行かないとタイトルに偽りありになってしまうからね…。

ハチワレのキジシロ。本当はキジシロが一番好きなんだよなぁと思った。

さて、ようやく舗装路が終わって山道に入りました。ここまでで出発から1時間、標高差250mを登りました。山頂までは標高差400mなので、だいたい1TAKAOくらいです。(標高差400mを高尾山の標高差になぞらえて1TAKAOと表現しています)

ここからやっと登山!

次のページからやっと登山らしい登山です。

⏩ 百蔵山、扇山を越えていく

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