特集 2025年7月12日

鉄塔に布がかかっていたので見に行く

布だな

家族で出かける時、ずっと向こうに見える鉄塔に緑の布らしきものがかかっているのに気が付いた。

「何あれ?」「かわいい」「あそこに鉄塔あった?」「つくねみたい」と口々に感想を言った。

「あそこに鉄塔あった?」は筆者の感想である。認識できていないほどだったのに、布がかかって無視できない存在になった。

それから数日、気にするようになると段々大きく見えてくる。布のかかった鉄塔が近づいてきているのだ。なんだよもう。とりあえず麓まで行ってみることにした。

1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。動画インタビュー

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鉄塔、これです

ぼかしが多くてすみません
布がかぶさっているように見える

普通ならこの時点で「鉄塔 布」などと検索するのだろう。しかし一旦堪えて、麓まで行ってみることにした。頭ではなく、体の衝動に身を委ねるのが楽しそうだと思ったのだ。ちょうちょを追いかけちゃう時の気持ちと同じだ。 

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何も考えず近づいてみる

「頭を使わない」がテーマなので地図も見ずに歩いて向かってみることにした。しかし建物が多く、なかなか鉄塔が見えない。

ほんの少し見えた瞬間。こういうのだけを頼りに向かっていく
きっと止まるだろう。かわいいから

高いところに登りたいなと思うのだけど、そんな場所もない。見通しが良さそうと思って大きな通りに出たら舎人(とねり)ライナーという路線の駅があった。 

ここに登ったら何か見えるかも

そう思って登ってみたが外を見渡せるようなスペースがない。駅だもんな。ホームまで行ったら見えるかな。入場券だけ買おうかな。そんなことを考えながら駅の通路をうろうろしていたら柵の向こうに突然鉄塔が見えた。 

びっくりした…! 心臓に悪い

無い無いと思っていた鉄塔、実はちゃんと近くにあってこっちを見ていた。大きな妖怪に追われてる気持ちになった。向かってるのに。

ここまで大きく見えたらあとは簡単で、少し歩いたら着いた。 

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田端変電所の鉄塔だった

真下まで来れた
田端変電所。ロゴがカラフルなのは向かいの小学校に飾ってある作品が映っているから

歩いて30分。近所ではないがすごく遠くでもない。むしろ想像よりちょっと近い。そんな距離に布のかかった鉄塔はあった。 

布だろうな
真下も覆われている
なるほどなー!!

変電所をぐるっと一周して、色んな角度から布の鉄塔を見た。中から工事現場のような音がして、何かをやっとるな、ということは強烈に伝わった。 

花壇がたくさんあって素敵な変電所だった

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