最初そうめんだと思った
3年ほど前、
「刀功」という字だけ見るとチャンバラのうまさのこと?と勘違いしてしまいそうですが、意味は「包丁さばきの技術」だそう。
彼女が「そういえば、中国にはすごい刀功がある人だけが作れる料理があるよ」と教えてくれたのが、
この「文思豆腐」でした。
私は最初「ん?そうめん?」と思ってしまいましたが、これはなんと豆腐を糸のように千切りしているのです。
YouTubeでプロの技を見ることができます。
凄腕料理人の包丁には迷いが一切なく、サクサク切り込んでいきます。
一見、豆腐を包丁で叩いているだけのように見えるのですが、
スープにいれると、細い豆腐の糸が菊の花びらのように広がります。その美しさたるや・・・
「文思」は清時代の僧侶の名前で、彼は豆腐スープが得意だったという伝説があるそう。(すごい名前の残し方ですね。)
材料は質素だけど、料理の鉄人しか作れないので、レストランで注文するとかなりのお値段です。
私もやってみたい
ネットが普及した今の世の中、なにが嬉しいかというと、やはり色んな料理人がアップした文思豆腐の動画をお手軽に見れるということに尽きます。
コメント欄にはもちろん「すごい」「熟練の技」とほめ言葉しかありません。
いつしか、
私は料理の鉄人なんかではないし、かつてお好み焼きの千切りキャベツが「太い」、サラダ用のスライス玉ねぎが「ぶ厚くて辛い」と母親から不評をくらった経歴があります。
それでもやりたいんだからしょうがない。文思豆腐チャレンジ、スタートです。
1日目:適当にやってみる
まずは現在の実力を探るべく、今まで見た動画の記憶をたよりになんとなくで作ってみます。
文思豆腐の作り方はいたって簡単。
料理の達人たちはすごいスピードでスライスするので、まるで豆腐が切られたことに気が付いていないかのように整列します。しかし、私のスライス豆腐は包丁に引っ付くし、薄さもバラバラ、乱れに乱れまくっていました。
はじめてだけど滞りなく作業はすすみました。
さて、菊の花のような繊細なスープができあがるのでしょうか・・・?
家で適当に作った晩ごはんのおもむきです。時間かけて千切りにしたつもりだったのですが・・・何だったんでしょうあの時間。
「ひやむぎ以上極細うどん以下くらいにはカットできたかな」という手応えもありました。豆腐は意外と細く切れるのです。千切りは夢物語じゃないと前向きになりました。