ワイヤレスイヤホンは大福
ワイヤレスイヤホンのケースは、大体の場合大福である。

メーカー問わず、大体が手のひらサイズで丸い。近くで見ると、均一な工業製品ぽさを感じるが、遠目で見たらほぼ大福だろう。
遠目でワイヤレスイヤホンのケースを見るとき、いつもおいしそうだなと思っていた。

2つあると雪見だいふくみたいだ。
ワイヤレスイヤホンを同時に2個使う機会はないので、1つは観賞用として部屋の隅に置いていた。
ずっと遠目で見ていると、もちもちしているような気がしてくる。中にあんこが詰まっていて、かぶりつくと柔らかいのではないだろうか。
皿に乗せたら絶対に和菓子だ。
茶道部の友人に聞く
和菓子について意見を聞くために、元茶道部の友人しずちゃんに来てもらった。
「小さい万物、全て和菓子説」を口頭で説明したところ、
「黒文字置いたら和菓子に見えるかもね」と言われた。
くろもじ……?

黒文字と言う名前なのか……!!確かに和菓子に添えられているアイテムである。でもこれ、どこに売ってるんだろう。必要なのは1本だし、買うのもったいないかな……。

急に黒文字を作り始めた私を、しずちゃんは何も言わずに見守っている。


しずちゃんも「クオリティ高い」と言っていた。茶道部お墨付きのいいものが出来たぞ!
皿に「懐紙(かいし)」という和紙を敷いた方が良いとしずちゃんにアドバイスをもらい、コピー用紙を持っていったら「ちょっと違う」と言われた。
和紙じゃないといけないのか……。家にあった何種類かの紙を見せ、ちょっとザラザラしている紙が唯一和紙っぽかったのでそれを敷くことにした。
ワイヤレスイヤホン大福
早速皿に置いてみよう。

やっぱり和菓子だ!!黒文字の効果が強い!!
浴衣を着ることにより、さらに和菓子度を上げることに成功した。

他のものも試してみよう!!
ぬいぐるみ和菓子

遠いけど、あそこにあるのは間違いなく黒糖まんじゅう的な和菓子だ。


和菓子すぎて感動があった。和菓子でこんなに感動したのは初めてである。でも正確には和菓子ではない。オオサンショウウオのキーホルダーである。

遠目で見ると和菓子だが、近くで見るとふわふわのぬいぐるみが皿にのっているので、違和感が面白い。
涼しげな和菓子
続いて、夏にぴったりの涼しげな和菓子。


自然界の食べ物としてはありえない色味だが、和菓子の世界ではありえる。ここの色味の柔軟さが、全てのものを和菓子っぽくできる要因であろう。
もう一つ、涼しげな物を置いてみた。

しずちゃん「透明の部分は寒天ぽいね。キャップの赤が少し強いかなぁ」
言われてみれば、確かに色味が強いかな……?
しずちゃん「いや、待って!この角度から見て!赤が透けている感じがめっちゃ和菓子!!」

赤い実が中に入った、寒天の和菓子だ!!
和菓子っぽく盛れる角度というのがあるのだな。

夏にぴったりの涼しげな和菓子セットである。しずちゃんの浴衣とも合っている。