特集 2026年2月25日

ブラジル料理専門のファミレスみたいな楽しい店「セリアハウス」へ行ってきた

中国のIT系トレンドに詳しく、また、日本国内で食べられる海外ルーツのグルメを“異国飯”と名付けて研究している山谷剛史さんとのトークイベントが、先日、大阪であった。

大阪でのイベントということもあり、関西圏で楽しめる“異国飯”について、山谷さんがスライドショーをしながら紹介してくれた。

気になるお店がいくつもあったうち、特に印象的だったのが大阪府堺市、南海電車の石津川駅近くにあるブラジル料理の専門店「セリアハウス」というお店。個人経営のお店らしいのに、オープンな雰囲気の店内で色々なブラジル料理が食べられるという。すごくよさそうなお店だったので、後日、行ってみることにした。

大阪在住のフリーライター。酒場めぐりと平日昼間の散歩が趣味。1,000円以内で楽しめることはだいたい大好きです。テクノラップバンド「チミドロ」のリーダーとしても活動しています。(動画インタビュー)

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山谷剛史さんが教えてくれた店

山谷剛史さんがイベントの中で紹介していた中で印象に残ったのが、大阪府堺市にある「セリアハウス」というお店だった。ブラジル料理の専門店で、個人経営のお店らしいのだが、山谷さんがスライドショーをしていた写真を見るに、家族連れでも入りやすそうな、敷居の高さを感じさせないお店に見えた。

それでいて、メニューにはなかなか日本では食べられないような本格的なブラジル料理が並んでいるらしい。ブラジル料理と言えばシュラスコがまず思い浮かび、あとはほぼわからない私にとっては、味付けからして想像できないものばかりに見えた。

そもそもそんなお店が堺市にあるというのも興味深い。関西圏でいうと、兵庫県神戸市東灘区の深江という街にブラジルをルーツに持つ方が多く住んでいて、ブラジルの食材などを販売しているお店で買い物をしたことがあった。堺市にもブラジルをルーツに持つ方が多く住んでいて、それでその方たち向けのレストランとしてスタートしたお店だったりするのかも。

と、色々なことが気になってきたので、食べに行ってみることにした。情報源である山谷さんにも、お店に行ってみて、できれば取材して記事にしたいことをお伝えし、快く了承していただいた。ありがとうございます。

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山谷さんの著書『移民時代の異国飯』『異国飯100倍お楽しみマニュアル』、どちらも面白いです!
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公共交通機関を使ってセリアハウスへ行くには、南海電車の石津川駅で降りるといいようだ。その駅で降りるのは初めてのことだったが、大阪市内の新今宮駅から電車に乗って15分ほどで到着する距離だった。堺市の南西部で、大阪湾がすぐそこというエリアだ。

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降り立った石津川駅前

駅周辺は静かな雰囲気で、西側に少し歩くと大阪府道208号線の大きな通りがあり、その道路沿いには大型の飲食チェーン店の看板が見えた。交通量も多い。

静かな駅前の方に引き返すと、目的地である「セリアハウス」の建物が見えた。ブラジルの国旗が掲げられていて、外観にもブラジル感が漂っているような気がする(本場のブラジル感を知らない私だが)。

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石津川駅から徒歩2分か3分の場所にある「セリアハウス」
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マットがすごくかわいい!

色々あって迷ってしまうメニュー

私がお店を訪ねたのはディナータイムの営業が始まる17時頃だったのだが、それでも明るさを感じる店内で、色鮮やかな鳥の置物が飾られていたりして、内装も凝っている。「今からブラジル料理を食べるぞ!」と楽しい気分になってくるような雰囲気である。

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ブラジル料理初心者でも入りやすいお店だ

4人掛けのテーブル席に通してもらい、メニュー表を開く。ここからいくつか、メニュー表の写真を見ていただこうと思うのだが、

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すごく
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胸が
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踊りませんか?

さっと見ただけでも知らない料理がたくさん並んでいて、各料理の写真もしっかりとあり、それがどんな料理であるかも簡潔に説明されていて、とても親切なのである。「ファミレスみたいだ!」と感じた私の気持ちが伝わるだろうか。ちなみに、もちろんこの店ではシュラスコも提供されているのだが、土日限定の「シュラスコバイキング」として出していて、後で聞いたところによるとそれが大人気だそう。

高鳴る鼓動を鎮めるために、まずは飲み物と前菜的な料理を注文することに。ドリンクメニューも豊富で、アルコール類の中にはメキシコやペルーのビールなどもある。この日は「テカテ」と「クリスタル」が品切れだったので、ペルーの都市・クスコで作られているという「クスケーニャ」というビールをいただくことにした。

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ドリンクメニューも見ごたえあり。裏面にはソフトドリンクやお茶が並び、別のワインのリストもあった

ビールと一緒に運ばれてきたのはアフリカ原産の芋である「キャッサバ」を乾燥させて粉末にしたものと、ニンニクの風味がついた醤油。この粉末キャッサバはふりかけのように色々な料理にかけて食べるのだという。

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いいセットが運ばれてきました

そしてしばらくして、ブラジル風チキンサラダだという「サラダ・デ・フランゴ」と、

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「サラダ・デ・フランゴ」。鶏肉はツナのようにほぐれた食感だった

“大きな餃子の様な皮に肉やチーズを包んで揚げる国民的スナック料理”と説明のあった「パステル」が運ばれてきた。

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フォークとナイフで切り分けて食べても、そのままかぶりついてもいい

ちなみに、パステルの中の具材は「牛肉・チーズ・パウミット・ピザ」から好きなものが選べるようになっており、ヤシの新芽だという「パウミット」を私は選んだ。

揚げたてでまだアツアツのパステルにかぶりついてみる。美味しい!なんだろう、この味。ピロシキっぽくもありつつ、ほのかに酸味を感じるような、未体験の味付けであることは間違いない。

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こちらはナイフで切り分けた断面です

また、サラダ・デ・フランゴにキャッサバ粉末をふりかけて食べてみるとこれがまた美味しくて、料理にすりゴマをかけるのに近い感じで、香ばしさがぐんと増すのである。「なんでも食べますよ!」と取材に同行してくれたライターの橋尾日登美さんも「パステルとビール、めちゃくちゃ合う!」と喜んでいる。

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「これは最高の組み合わせだ」という橋尾さん

店の奥は食材や雑貨を売る売店になっていた

食事をしていると、入って来た数人のお客さんが客席をスルーして店の奥へ向かっていく。「そっちにも席があるのかな」と思って覗いてみると、店の奥は売店スペースになっていた。

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店内には売店コーナーが併設されており、後で聞いたところによると、特に肉やソーセージを買いにくる人が多いらしい

「いやー面白い店だな」と楽しくなってきて、クスケーニャの黒ビールを注文した。

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軽めの飲みごたえが好みだったクスケーニャ

さらに2品、“野菜たっぷりの具沢山ビーフスープ”だという「ソポン・デ・カルネ」と、“北部の魚料理定番白身魚をココナッツミルクのソースで煮込んだ当店自慢の一品です”という「モケカ・デ・ペイシェ」を注文してみる。

「ソポン・デ・カルネ」は、ビーフの旨味がしっかりと出ていて、それでいてあっさりした味わいのスープ。大根や葉物野菜など具材もたくさん入っていて、お肉がほろほろして、ボリュームもたっぷりあってうれしい。

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細かく刻まれた具材がたっぷり入った「ソポン・デ・カルネ」

そして、「モケカ・デ・ペイシェ」がすごく美味しかった。ココナッツミルクの味わいがトマトなどから出ていると思われる酸味と絶妙にマッチして、白身魚はフォークの先で簡単に崩れてしまうほろほろ加減。辛さのないトマトカレーというか……とにかく「これはライスがあった方が絶対にいい」と思う味わいである。

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ブラジルの定番料理だという「モケカ・デ・ペイシェ」
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ソースの中の白身魚が見えますか

メニューの中に、“少しのニンニクと玉ねぎを油で炒めて入れて炊き旨味を引き立てる当店独自のブラジルライス”だという「アホース」があったのでそれを注文。

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またこのライスが香ばしいんだ

スプーンで「モケカ・デ・ペイシェ」をすくい、ライスに乗せて食べると、涙が出そうに美味しいのだった。

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絶対に美味しいだろうとは思ったが、
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その想像を超える旨さでした

⏩ こんなに苦い飲み物があったとは

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