前半戦、茶色い弁当製作委員会
弁当が茶色くなる大きな理由は日本人の大好きな調味料、醤油によるところが大きいのではないだろうか。
そこで今回用いるのが「透明醤油」。熊本の会社、フンドーダイが生み出したその名の通り透明な醤油(しょうゆ風調味料)だ。
当サイトでも、とりもちうずらさんが透明醤油を記事にしており、イカ刺しや卵かけご飯にかけていた。味や香りはどうなの、という点が気になる方はぜひこちらの記事をご覧くださいませ。
今回はまず茶色い弁当を作ったあと、同じメニューのまま醤油を透明に切り替えることで、できるだけ色鮮やかな弁当に作り変えていく。
ゆるっと設けたルールは下記のふたつ。
2.料理の工程も同じように進めるが、調理方法や火を通す時間などは己の良心の範囲内で調整してよい
とくに同じ食材を使うことが肝だ。
片方ではブラウンマッシュルームを、もう片方ではホワイトマッシュルームを…といったような使い分けはしないこと。
何しろ、弁当を作ったことが片手で数えるほどしかないのでだいぶ手探りである。
1.茶色い炊き込みご飯を作ろう
さて、ここからは茶色い弁当を作る、という至って地味な作業である。計5品を用意していこう。
そのまま炊飯器にぶちこんでもいいのだけど、ここは丁寧に火を通して醤油で下味をつける工程をはさもう。茶色くしたいから。
料理の撮影というものに慣れていないので終始あたふたしている。
両手が料理で塞がってしまい、撮影機材を持つことができない。上の写真は三脚でスマホを固定して撮影しているのだけど、ちゃんと写真が撮れているのかソワソワしてしまう。
文字通り手が足りない。こういうとき、ポケモンのカイリキーになりたいと思う。腕が4つある力強いポケモンだ。
カイリキーになりたい瞬間は日常に溢れている。IKEAの家具をひとりで組み立てるとき。布団のシーツを替えるとき。彼にギターやピアノを弾かせたら一体どうなるのだろう、カイリキーにしか奏でられない音楽があると思うのだ。
2.茶色い卵焼きを作ろう
弁当に欠かせない名脇役・卵焼きも、醤油や砂糖をいれると茶色くなりがちだ。
とはいえここで砂糖を入れてしまうと、後半のカラフル弁当で卵焼きが色づいてしまう可能性もあるので、醤油だけでシンプルに味付けしていく。
茶色くさせたいばかりに味付けを濃くしすぎたり、火を通しすぎたりということはしたくない。美味しくない料理ができた瞬間ってとても悲しいので…記事としての見栄えより、目の前の料理のおいしさだ。
3.茶色い唐揚げを作ろう
もう説明不要、茶色い弁当界のキング、鶏の唐揚げも作ろう。
美味しくできてうれしい、生姜を多めに入れて正解だった。特に伝えることもないので次に行きます。あと2品。
4.茶色い夏野菜の焼きびたしを作ろう
さて、ここまではどちらかというと茶色い弁当のスタメンとも言うべきメニューたちを用意してきたが、少し趣旨を変えて焼きびたしを作っていく。
このメニューはどちらかというと、後半のカラフル弁当への布石である。前半戦はどうにか茶色くなっていただいて。
これらの野菜を地味にすべく、焼き色をつけていく。良心の呵責ギリギリのところまで火を入れよう。
あまり色づいていないかも。他の献立にしっかり味がついているので薄味の炊き込みご飯だ。
炊き込みご飯の味の濃さって毎回迷う。おれは他のおかずありきで薄めに味をつけるのだけど、みんなどうしているのだろう。
5.茶色いサーモンのバターポン酢ソテーを作ろう
さて、これが最後のメニュー。醤油ばかりの味付けでは飽きるだろうと、ポン酢のメニューも用意した。
ポン酢?醤油じゃなくて?とお思いでしょう、実はあるんです、透明(寄りな)ポン酢が。
透明な醤油を調べていたところ、シリーズとしてこんな商品があることを知った。せっかくなのでこちらも使ってみたいと思ったのだ。
他にも透明なだし醤油やトリュフ醤油、金箔入り醤油といったようにシリーズ展開しているらしい。金箔入り、めでたいな~。
これの出番はもう少し先。油のかわりにバターを敷いて、普通のポン酢をかけよう。
というわけですべてのメニューが揃った!
ここまで長々と普通の料理にお付き合いいただきありがとうございます。ドレッセ、盛り付けです。
茶色い弁当を盛り付けよう
この茶色いステージに、茶色い料理の精鋭たちを並べていく。
盛り付けが進むごとにワクワクしていく。さらに卵焼きにサーモン、夏野菜を並べたら…
こうして見ると卵焼きってかなり黄色いんだな。
奥に黒々と並んでいるのは夏野菜の焼きびたし。こうして写真に収めるとかなり「焦げてる?」と思われる色合いをしているけど、これは照明の関係です。よくよく見るとパプリカの赤やししとうの緑色が見え隠れしている。
文句なく美味しい弁当ができた、やっぱり茶色い弁当って美味しい。
とはいえここまではいわば前座。この弁当を同じ役者たちでカラフルにしていくのだ、おれは。

