特集 2023年12月3日

あんトッツォとおはぎパン in 名古屋

あんトッツォ

おぼえていますか。少し前までものすごい勢いで流行っていたマリトッツォというパンを。

あの空前のブームも落ち着いた昨今、名古屋で「あんトッツォ」なるものを見つけたので食べてみました。

行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

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> 個人サイト むかない安藤 Twitter

名古屋にて 2023年秋

2021年から2023年くらいにかけて、コンビニでもスーパーでもケーキ屋さんでも、どこへ行ってもマリトッツォが売られていた。

パンから真っ白なクリームがこんもりとはみ出したイタリアのお菓子、マリトッツォ。僕も何度か食べてどれも美味しかったのだが、結局いまでも「マリトッツォ」と一発でタイプすることができない。

空前のマリトッツォブームもひと段落した2023年11月、所用で名古屋に行く機会があった。名古屋といえば僕の故郷であり、他では見られない独自の食文化を醸成してきた土地でもある。

中でも名古屋でよく食べられているのはエビとあんこである。

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名古屋に住んでいてエビを見ない日はない。
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お土産コーナーにはかならずあんこが幅を利かせている。
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名古屋と書いてあんこと読ますキラキラネームが現れる日も近い。

愛知県民の血の色はエビの赤であり、目の色はあんこの黒なのである。

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この「あんかけ」はあんこの「あん」ではないので注意だ。
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あんトッツォとの遭遇

そんな名古屋駅にはあんぱんやという名前のあんぱん屋さんがある。ストレートすぎる店名は自信の表れだろう。

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名前が潔い。キャッチフレーズは「こころにあまいあんぱんや」である。

僕は名古屋駅で新幹線に乗るまでに時間がないときなんかはここであんぱんを買うことが多いのだけれど、そのあんぱんやで今回たまたま見つけてしまったのだ。

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あんトッツォを。

あんトッツォである。こしあん。

マリトッツォが流行っていた頃、名古屋ではきっと中にあんこ入れてるだろうなと思っていたのだ。あんトッツォかエビトッツォか、どちらが先かなと。ただ僕が関東にいて見つけられなかっただけなのだろう。

それが今回、たまたま出会ってしまったのだ。

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やっぱりか名古屋。

あんトッツォである。

説明するまでもないが、マリトッツォのマリの部分があんになっている。もともとのマリが何を意味するのか知らないし、そこを安易に(あんだけに)あんにしてしまっていいのかもわからないが、そんなの美味しさには無関係ないのだ。あんトッツォ、なにより語呂の座りが最高。

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イタリアよ、これが名古屋のあんトッツォだ。

あんトッツォはサクッとしたブリオッシュ生地の間にあんことクリームがトッツォされていた。縦に長すぎるので、大口を開けても一息でかじることはできない。

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結局どうやって食べるのが正解なのだろうか。

食べてみて初めて気づいたのだが、あんトッツォにはあんことクリームの間にぎゅうひが挟まっていた。二つ前の写真に戻って見てほしい、真ん中でこんにちは!しているのがぎゅうひである。考えた人に好きですと告白したい。

あんこもクリームもぎゅうひも、言ってしまえば全部甘いのだけれど、それらを包むパン生地がサクッとしていて、さらに上に乗ったゴマが香ばしいので、完全にバランスがとれている。おかげで安心して美味しい。

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あんトッツォにはお茶が合いました。

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