できたてを食べたことないことに気がついた
娘が離乳食を卒業してから4、5歳までの間、数えきれないほどにお世話になったアンパンマン食品たち。ところが、たとえばある夜、「あんぱんまんおうどんたべたい！」と言うから作ってあげたのに、なにか別のものでおなかがいっぱいになったとか、気が変わったとかで、それを丸々残してしまうようなこともけっこうあったんですよね。
で、しばらくしてすっかり冷め、しかものびきってしまったそれを何気なく食べてみたら、これが意外なほどに美味しくて、思わず酒のつまみにしてしまった。なんていうことが、僕のここ数年のあるあるだったりもして。
我が家で特にお世話になっていたのが「アンパンマンらーめん」「アンパンマンおうどん」「アンパンマンカレー」「アンパンマンミートソース」の4種類。当然、どれも冷めたやつをつまみに酒を飲んだことがあります。ところがよく考えてみたら、一度もそれらを自分のために作って、熱々のできたてを食べたことがないよな、と気づいたんです。
つまり、我が家でもだんだんと購入頻度の減ってきたアンパンマン食品たち。ここらで感謝の意味も込め、僕自身が真剣に食べて、その味を確かめてみたいなと。
冷めていてもあんなに美味しかったアンパンマンおうどん、できたてを食べたらどうなっちゃうんだろう！
らーめん＆おうどん
我が家の定番4品の他、箱ものレトルトは、買ったことのないものもいくつかあったんで、見つけただけ買ってきてみました。っていうか、カレーのバリエーション「ひき肉カレー」なんてあったんだな。
ではどんどんレビューを進めていきましょう。
こちらは、マグカップやおわんにちょうどいいミニサイズのラーメン。
作りかたは、器に麺とかやく入りスープをあけ、170mlほどのお湯を注いで2分待つだけ。
はっきり言ってですね、すでに醤油ラーメンならではのたまらない香りが器から立ち上っています。
具材は玉子、ねぎとシンプルで、そこにアンパンマンとバイキンマンの、これは……なんだ？ とパッケージを見たら「なると」とのこと。
それではいざ熱いうちにとスープをすする。う、うめー！ 商品名を聞くともっと薄味なのかなと想像してしまうけど、しっかりと味が濃いんですよね。鶏がら風のだしの香りもちゃんと効いていて、大人が食べても普通に満足できる、王道醤油ラーメンのスープ。
で、麺。これがまたいい。子ども向けゆえ、かなり細いのが特徴的で、しかしそれが良いすすり心地を生んでいるし、歯ごたえも心地いい。あとなんか、かなりほんのりとですが、コショウのようなスパイス感も感じます。さすがに気のせい？ と思って原材料を見てみると「香辛料」とあり、小さなお子さんでも食べられる程度に、そういうアクセントも効かせてある模様。
それからもうひとつの大きな特徴であるかまぼこは、まぁ……僕的にはあってもなくてもいいかなって味。ただ、子供たち的には絶対なくてはならないものなので、僕が勝手を言っているだけなんですが。
とにかく、初めて食べた熱々のアンパンマンラーメンは、本気でちゃんとうまかった。子ども向けだからって手抜きなしの日清食品の心意気を感じるような味わいでした。って、考えてみたら日清食品が、子ども向けだからって手抜きをするはずがないんですけどね。
続いてうどん。
実は僕、冷め状態でしか食べ比べたことがないものの、より好きなのはうどんのほうだったんです。いや〜、本気で楽しみだ。こんなに楽しみなことならば、なぜもっと早くやっておかなかったんだろうか。
おおっ！ これまた、お湯を注いだ瞬間からぶわーっと、かつおや昆布ベースの上品なおだしの香りが立ち上ります。絶対にうまいじゃん。間違いないじゃんこんなの。
まずはつゆからいくと、ラーメンよりもぐっと優しい味わいが、40代の胃にじんわりと染み渡ってゆきます。い、癒される……。
で、麺。これまた子ども向けゆえに細めで、さっきのをチキンラーメンのミニチュア的と例えるならば、こちらはどん兵衛のミニチュアというか。
ただ、だからこそ僕の知るカップうどんのなかで、ダントツでいちばん厚みが「薄い」んですよね。それが、ひらひらふわふわとした、快感とも言える食感を生んでいます。
これは、この味を求めてわざわざ買いたいと思えるレベル。
