デジタルリマスター 2024年7月25日

あんこうの吊し切りをやってみたい(デジタルリマスター)

肝がおいしいあんこうという魚は、「吊るし切り」という独特の方法で捌かれるらしい。

あんこうをわざわざ吊るして切ることにどんなメリットがあるのか全然わからないのだが、「吊るし切り」という言葉の響きがかっこいいし、単純に楽しそうだ。

素人がやれるような技ではないような気もするが、小学生の頃に北斗百裂拳を練習したときの純粋な気持ちを思い出して、いっちょチャレンジしてみようと思います。

2009年3月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

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那珂湊まであんこうを買いに行く

あんこうの吊るし切りをするには、丸のままのあんこうが一匹必要だ。すでに捌かれたあんこうやパック詰めの肝だったら近所のスーパーでも売っているが、さすがにあんこう丸ごとでは売っていない。自分で捕まえられれば一番いいのだが、残念ながら底引き網漁師の知り合いはいない。

あんこうといえば常磐名物。そこで茨城までいけば捌かれる前のあんこうが売っているかなと、那珂湊おさかな市場というところまでやってきた。

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午前中は偕楽園で梅を見て、午後は市場であんこうを買う日曜日。

このおさかな市場は完全に観光客向けの市場なので、バスで来ている団体客や家族連れが多く、築地みたいに気を抜くとターレーに轢かれるような緊張感はない。

あくまで観光客相手なので、売られているのはマグロやタイ、イカにサンマなどの普通の魚が多いのだが、それらに混ざって、市場にテンションがあがったお父さんがうっかり買ってしまい、帰ってから持て余しそうな魚も混ざっていて楽しい。

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あんこうという目的がなければ、つい買っていたかもしれないまぐろの頭。300円。
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生ガキをその場で剥いてくれる売り場がある。一つ200円。

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「エイヒレ買ってきて」って頼まれて、この生のエイヒレを買ってくる人でありたい。
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ハロウィンのカボチャが乗ったイカを干すメカ。くるくるくる。
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丸のあんこうが売っていたけど結構高い

このように市場内にはいろいろと興味深い魚介類が並んではいるのだが、本日の目的はあくまであんこう。見ているだけでも楽しい市場なのだが、買いたいものがあると市場巡りはぐっと楽しくなるよね。

さすがに常磐だけあってどの店もあんこうを並べているのだが、シーズンがちょっと遅いこともあり(あんこうの季節は梅の花が咲くまでといわれているらしいよ)、残念ながら切り身や肝のみがほとんど。

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宮城県産のあんこうが売っているけれど捌かれたもの。素直に築地市場に行けばよかったかな。

店の外に小ぶりながら丸のままで売っているなと思ったら、これはあんこうの干物だった。さすが常磐、あんこうの干物なんて初めて見た。 

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あんこうの干物。唐揚げにするとおいしいらしいです。

捌かれていないあんこうを探して市場内を隅々うろついていると、店の一番奥にこっそりと置かれているのを発見。しかも常磐産の良型だ。

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これが求めていたあんこう。でも結構なお値段。
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その隣には、吊るし切りにされた残骸が! 捌くとこうなるのか。

あんこう一匹一万円前後。

あんこうの相場というものがぜんぜんわからないのだが、さすがは常磐産のあんこうだけあって、市場価格といってもお安くはない。吊るし切りをやりたいがために買うにはハードルの高いお値段だ。

いやこの大きさなら10人前は鍋ができる。これを10人で食べれば一人千円なのでそれほど高くもないのだが、今から急に10人も集めるのは無理だし、そこまで事を大袈裟にしておいて吊るし切りを失敗したら、私が吊るし上げを食ってしまう。うまいこといってみた。

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手頃なあんこうを発見

一万円のあんこうはとりあえず心の中でキープしておき、ほかの店を見てまわっていると、スーパーなどにはあまり並ばないような魚が安く並んでいるエリアで、お手ごろ価格の小型あんこうを発見。

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千円だったら迷わず買える!

大きさはでかいウシガエルくらいとあんこうとしては小型だが、ちゃんと地元産で千円からある。この値段だったらたとえ吊るし切りに失敗してもダメージは小さいし、我が家の夕飯にちょうどいい量だ。

小型の上に丸のままという、「誰が買うんだこのあんこう」と思われそうな微妙な商品なのかもしれなが、私にとっては願ったりかなったり。「初めてあんこうの吊るし切りをする方へ!」というポップを添えて売ってほしいと思うほど、こちらの要望にマッチした商品である。

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あんこう一匹お買い上げー。

ちなみにほとんど同じ大きさのあんこうが1000円と2100円で売られていたが、値段の差は肝の大きさの違いだそうです。

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