東京はせかせかしている
他の場所で暮らしていてたまに東京に出てくると、まわりの人たちがすごいスピードで歩いているような気がしないだろうか。なんでこの人達はみんな急いでいるのか。人の多い駅とか交差点では、そうとう注意していないと前から歩いてくる人を避けられないほどだ。僕は東京で仕事をはじめて半年くらいなのだが、今でもその速さについていけない。
東京で暮らす人たちは実際に歩く速度が速いのだろうか、それとも人が多いからそう見えるだけなのか。実際に測ってみることにした。分からないことはなんでも数値化するに限るのだ。歩くの速いわー、って言われても漠然としているが、1より2が大きいのは誰が見ても明白、わかりやすいのだ!
今回は東京と、そのほかの都市いくつかで横断歩道の歩行速度を比較してみる。横断歩道の白線の幅は45センチと決められているので、その本数と渡りきるまでの時間を測ればだいたいの速度が分かるわけだ。
東京では繁華街に近く、かつ道幅の広い道5カ所で測定を行った。実際に速さに近づけて連続写真を作ってみたのだが、改めて歩くの速いなと思う。
東京でのサンプリング件数は10件。あまり極端でない平均的な歩行者をターゲットとした。
東京の人の歩く速さ
東京の人の歩く速さを測定した。わかりやすいよう横断歩道の白線を10本横切る平均時間を算出し、各都市と比較したい。
白線の数 | タイム |
21 | 10.3秒 |
18 | 12.4秒 |
18 | 8.6秒 |
20 | 13.0秒 |
13 | 10.1秒 |
18 | 13.0秒 |
21 | 12.5秒 |
21 | 12.7秒 |
21 | 13.2秒 |
21 | 12.2秒 |
10本平均 | 6.2秒 |
白線10本を渡りきるまでの平均値は約6.2秒だった。これだけでは速いのか遅いのかわからないので、他の都市の数値と比べてみよう。
このデータはあたりまえだけど正確に東京の人の歩く速度を表すものではない。場所の影響やその日の天気や時間帯などによっても影響を受けるだろう。しかし他の土地でも同じ方法で計っていればなんとなく比較はできるんじゃないか。定量化とかいっときながら「なんとなく」もないが。
その他、計測中に気がついたこと。
・信号が変わるとほぼ同時かその直前にスタートが切られる
・対岸からの歩行者の集団とはほぼ道の中心付近で出会う
・夜になるにつれ足が速くなる
・繁華街のど真ん中で立ち止まって写真撮っていてもだれも気にかけない
たぶんえらく地味な記事ですが、きっと最後にはなにかすごいことが分かると思うのでもうしばらくお付き合い下さい!