本当に食べられるのだろうか
モモタマナは今が盛りといわんばかりにみっしりと枝に実をつけている。それを狙って夜な夜なコウモリがやってくるわけだが、彼らは果肉の部分しか食べたないため道には食べ残しの種がごろごろ転がっているのだ。コウモリの食べ残し、という点だけ気になるところだが、もしこれが食べられるのならば食料自給率も少しだけ上がるはずだ。
今回は人としてのプライドの壁を少し低くして、コウモリが食べ残したモモタマナの種を食べてみることにした。どういう状態の種が食べごろなのか、そして本当に食べられるのか、知っておいて損はないはずだ。
仁を取り出してみよう
モモタマナは花が終わると一斉に緑の実をつけ、黄色く熟してから落ちてくる。その各段階の実をサンプリングした。コウモリが食べているのは主に黄色く熟した実だ。
左から木に付いている状態のまだ緑のもの。熟して黄色くなったもの。誰にも食べられずに落ちて黒化したもの。コウモリが食べたあとのもの。これらの種をそれぞれ食べてみる。
しかしこの種、ものすごく固いのだった。
まず必ずハンマーを用意したほうが良い。外側の殻を割ると中から同じような種が出てくるのだが、これが固いのだ。どのくらい固いかというと「石のように」固い。比喩ではなく、ハンマーでたたくとカチンと石みたいな音が出る。そんな植物あるのだ。
ちょっと見えにくいが、下の写真は縦にした種にハンマーを打ち下ろしたところ。割れずにそのまま歩道に突き刺さった。武器になる。