妄想つながり
最初に言ってしまうと、「ある方」とはあの歌舞伎スター、市川染五郎氏である!
実は先日東京カルチャーカルチャーで、染五郎氏と文筆家君野倫子氏による「妄想歌舞伎」というイベントがあり、それに私も関わらせていただいた。こりゃいったいどんなご縁なのかというと、私の著書「妄想工作」があることだし「まあひとつ、妄想つながりで行くかー」という、イベントプロデューサーの深い判断があった、というわけなのである。
そのイベントで私は、染五郎氏の妄想を形にする、という大役を任された。それが「五右衛門危機一発」なのだ。さっそく、オモチャ屋で2体取り寄せる。1体は失敗用の控えだ。大人になったのだなあ。
ところで「黒ひげ危機一発」、皆さんも一度は遊んだことがあるのではないだろうか。見るのとやるのは大違い、実際刀をひとつひとつ刺すたびに、ものすごく恐れおののいてしまう。けっこう突然来るからね、ヤツは。
とにかく、そんな「ロシアンルーレット」的な仕組みが、このオモチャの命である。そこを傷つけず、改造後もちゃんと遊べるよう、注意しながら作りこんでいった。
上の「羽根付け」。土台に傾斜がかかっているのに水平に取り付けなければならないので、羽根の内側を少しづつ削って、釜にあててみてはまた削る、というのを繰り返す。町工場の職人になった気分だ。次回はヘラ絞り加工に挑戦か?
おお…釜だ、釜が出現した!なかなかの釜感である。釜っぽいなー。言ってるうちに妙な気分になる。
出来上がりは最後にお見せするとして、次は黒ひげマンの改造だ。町工場の次は人形店の職人となる。