あの子、本当はいい子なんです、樽に入れられるような子じゃないんです
以前テレビで「黒ひげからヒゲを取ったらかわいい」というネタを見たことがある。ヒゲを取っ払ってパテで埋めて着色し直したものだったが、あらかわいいじゃないの。
今回、それを自分のとこで再現できるのである。しかも、あとから歌舞伎の隈取をほどこす。黒ひげダンナ改造計画だ。
ヒゲ剃り跡の凹みをまたパテで埋め、目のくぼみを入れ、サーフェイサーという下地塗料を塗ったら、すっかり人間が丸くなった。一生懸命イキがってたんだなこいつ。強面がサングラス取ったらつぶらな目、という人、現実にたくさんいる。
ここから、肝心の隈取だ。正直、歌舞伎にはまったく初心者なので、一番気を使うところだ。五右衛門の資料を見てみるが、それをこの「元黒ひげ」の童顔に当てはめるのは多少の想像が必要だ。なんとか「ぽい」ものにしよう。
左目(向かって右目)の上の剥げた部分は、左眉毛が「元バンダナ」に重なってしまうので、削った部分だ。そう、「元バンダナ」は、右に向かって斜めに下がるように巻かれていたのだった。芸が細かいですな。
この出来上がりも最後にお見せしよう。次は刀。24本もあるんだけどどうしよう。そしてここで奇妙なめぐり合わせが!