路線図鑑賞家と共に調べます
井上さんは蒲田から北上し、ぼくは浮間舟渡から南下していく。






しかし、電車内の路線図を確認し、浮間舟渡が京浜東北線ではないことに気づく。浮間舟渡は埼京線だった。
ここで、路線図好きは路線図には興味あるけれど、基本的な鉄道知識はあまりないことが浮き彫りになる。



ずいぶんちがう路線の描かれ方



一方、ぼくは北赤羽駅のトイレにカメラを忘れ、王子から引き返して取り戻すなど、アクティブな取材を行っていた。



浮間舟渡と蒲田の料金路線図を見比べただけでもけっこう面白い。たとえば八高線の曲がりぐあい。



窮屈なスペースに無理やり入っている八高線は、よくみると色っぽささえあるような気がしてきた。
それから、端っこがどこまで入っているのか? というのもちょっと気になる。



この差はいったいなんなのか?

秋葉原で落ち合う



まず面白かったのは、山手線の形だ。まん丸のものも多いのだが、看板のサイズによる制約で、いろんな形に歪んでいるのが面白い。
ぼくが見た中では日暮里がずいぶんひしゃげてるなと思ったが、井上さんが採取してきた品川は上下に潰れたものと、左右に潰れたもの、まんまるのもの、の3パターンが同じ駅の別々の場所にあった。




端っこはどこまで入ってるのか問題
中心駅の場所によって端っこの駅も少しづつ変わっていく。
例えば、宇都宮は、王子までは存在していて、上中里に入ると消える。といったぐあいだ。





しかし、ふしぎなことに、上野に行くと宇都宮が復活する。



やはり上野は「宇都宮線の起点ぞ」という意味もこめて宇都宮があるのだろうか?

もしかして1660円?
























営業キロ数なのか?











































これも、上野の宇都宮みたいな例外かもしれないですね……。

しかし、データによる推論だけではどうしようもない疑問点がわき上がってくる。
そう、山手線はどのへんで消えるのか? ということだ。

山手線は100キロ超えると消えるのか?



こればかりはいくら推理しても実物をみなければなんとも言えない。

片道100キロ以上の切符は途中下車が可能!
いちいち改札を出て確認し、また切符を買って……ということをしていると、お金がいくらあっても足りない。どうすれば確かめられるのか……。










しかも、切符の有効期間も長くなるので、途中下車したところで一泊してから帰りも途中下車しつつ帰ってくる。ということも可能だ。
このルールにもとづいて乗車券を購入すれば、お金を気にせず、料金路線図を途中下車しつつチェックできるという寸法だ。



なかなか消えない山手線








熱海から山手線内までは1940円になるにもかかわらず描いてある。これは1660円以上でも、利用者が多い駅は路線図に描かれるということだろうか。
あと、どうでもいいが、熱海の山手線は各駅から伸びる乗り換え路線がカラフルでかわいい。
これは1660円以上でも、利用者が多い駅は路線図に描かれるということだろうか。
ちなみに、熱海からだと、大井町までは1660円、品川に行くといきなり1940円に値上がりするらしい。
これはもしかして、熱海から品川に行く場合、大井町までの切符を1660円で買って、大井町でいちど下車し、改めて大井町から品川までの切符140円を購入した方が安いのでは? と思った。
ただ、JRの料金システムはちょっと複雑でわからないことが多いので、ここでは深く掘り下げないでおきたい。

山手線に近づくにつれて現れる料金表示









熱海より先で山手線が消えるのは?
熱海の下り方面の隣駅は、まず函南である。



これは、函南駅からJR東海のエリアになるので消えるのも納得がいく。路線図も、JR東日本エリアは緑色、JR東海エリアはオレンジ色に分けられている。
では、熱海から同じJR東日本の伊東線の方へ下っていくとどうだろうか? 途中下車した函南から別途乗車券を購入して引き返して行ってみた。







網代駅でさえ山手線が描かれていたということは、おそらく終点の伊東の料金路線図にも山手線は描かれているだろう。たぶん。
山手線、なかなかしぶとい。




山手線、JR東日本内であればなかなか消えない

1) 料金路線図は、営業キロが100キロまでの駅が掲載されている。
2) 利用者の多い駅は100キロ以上でも掲載されていることがある。
3) JRの管轄が変わると、デザインもがらっとかわる。
などだ。
これは、オフィシャルに確認したものではないので、違うかもしれないけれど、概ね間違ってはないと思う。
東海道線を下った場合はJRの管轄がかわるまでずっと描かれていた山手線。
では、山手線から北上した場合はどこまで山手線が描かれているのか……。
理論上は、高崎や宇都宮の手前あたりで消えるはずだ、しかし、残念ながら今回調査はできなかったので、またの機会に調べてみたい。








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