レーザーポインタを2個買った
一応サラッと経緯を書いておく。
まず、猫と遊ぶためにレーザーポインタを買ったんですよ。日本製で1000円くらいするやつ。クラス2っていう、出力が弱くて安全なやつです。クライミングでホールドを指示するのにも使えるかなと思って。
これまでのおもちゃとは次元が違う食いつきっぷり。踏ん張ったせいで指が開いた後ろ足が可愛い。
で、しばらく遊んでたんだけど、ある日気付きましてね。「あれ、レーザーポインタが2個あれば銅像とかの目を光らせられるんじゃね?」と。
で、2個買いました。
激安の中国製レーザーポインタ。まさかの1個200円。
1000円のレーザーポインタをもう1個買うより、200円のレーザーポインタを2個買った方が安かったので、それを買いました。送料込みで400円ですよ。もう、意味がわからない。
で、これで遊んでみたわけです。
暗黒面に堕ちたマスターヨーダの禍々しさよ。
ヨーダ師を暗黒面に落とすのも楽々。もう、フォースもへったくれもない。
人間さん、目、光ります?
可愛い妖精さんもこんな有様。
いい。これ、楽しい。
カレンダーの猫も、一気に魔物ですよ?
クリントンの乳首も光っちゃう。キルラキルの美木杉愛九郎みたい。
Amazonも光る目に
目って言うか、口があれば光る目に出来るんじゃね?と思ったのでAmazon箱に照射。
キュピーン。
Amazonさんの目がこんな感じで光ってたら、プライムで注文して届くのが遅くても怒れない。なんか恐いし。「あ、大丈夫っす。急いでないっす」って言っちゃう。目が光るって、こういうことなのだ(なに)。
次のページでは外に出て色々と目を光らせます。
機材を作った
助手がいないとレーザー照射と撮影が同時に出来なくて困るし、銅像に向けて正確にレーザーを当て続けるのは難しい。という事で、レーザーポインタを固定する機材を作った。
ダブルレーザー照射器。
簡単に言えば、三脚を土台にしてインチネジとか自由雲台(三脚に付けたカメラを自由に動かせるようにする道具)を組み合わせてレーザーポインタを固定する機材である。4年前に書いた『
ネジをつければなんでも三脚になる』の経験が生きた。僕は今回の記事を書くためにライターをやってきたのかも知れない(言い過ぎ)。
エポパテでレーザーポインタを固定する部品を作って、ネジで固定した。自由雲台は1個しかないけどなんとかなる。
レーザーポインタのスイッチはセロテープで留めるという、この雑さ。
さて、これを持って上野公園に行ってきた。狭い範囲に銅像がいくつもあるからだ。
偉人の目を光らせる
上野駅から上野公園に入ると、すぐに胸像がある。安井誠一郎さんという、戦後東京の復興で活躍した人の像である。説明を読むと大変に立派な方だったようだ。
とても立派な方の銅像です。
か、格好いい!でも恐い!
威厳がある銅像の目が光ってる感じが良い。
目が光っちゃうと、偉業とか人徳とか、そういう権威みたいなものを全部吹きとばしちゃう感じがしますな。
上野公園で偉人と言えばこの人も外せない
次は野口英世である。説明不要、1000円札の人である。
わりとひっそり立っている。
数々の病原体を発見し、最後は黄熱病の研究に倒れた偉人も目が光ると、こうなる。
絶対なんかよからぬ研究してる。
もしも野口英世の目が光っていたら、果たして1000円札の人になれただろうか。
だって、こんな1000円札いやでしょ。
ピカー。
ボードワン博士も目が光る
野口さんの近くにあるのはオランダの軍医、ボードワン博士。この人は上野公園が作られるキッカケになった人らしい。
偉人は銅像になれる。
偉人はおしなべて銅像になり、そして僕に目を光らされてしまうのだ。
上野公園を使ってなにか陰謀を巡らせたに違いない。
目を光らせることで、全ての偉業は台無しになってしまう(ごめんなさいごめんなさい)。
無血開城不可能の目光り
さて、上野公園と言えばこの人、西郷隆盛である。なんでも、銅像の除幕式で奥さんが銅像見てあまりの似てなさに腰を抜かしたとか。
そういう西郷隆盛。
みんな写真撮ってて、目を光らせるタイミングに悩む。
これまでの銅像と違って、ひっきりなしに観光客の皆さんが写真を撮っている。いくら待ってもタイミングが見つからないので、えいやっと光らせたった。
ゴールデンウィーク中に西郷さんを撮って、目が光ってる写真が撮れちゃった人はごめんなさい。
残虐そうな西郷どんである。
もしも西郷さんがこういう人だったら江戸城の無血開城はなく、徳川家は皆殺しになっていただろう。だって、目が赤く光ってるんだぜ。
しかも連れてる犬の目まで光ってるし。これ、地獄の番犬とかそういう類の犬だよ。
ケルベロスと散歩する西郷さん。
次のページでは、日が暮れて更に恐くなった銅像たちを紹介します。
本当の恐怖はこれからだ
さて、薄暗くなってきた。ここからが目光りの本領発揮である。まずは北の丸公園にある吉田茂像。
日が長くなってきたけど、19時になるとこんな具合。
吉田茂像は『
都内、桜の名所攻略ガイド』を書いた時に見つけた。で、目を光らせに行ったらすっかり日が落ちてて、しかもライトアップとかされてなかったので真っ暗に近かった。
空にシルエットが見える程度。
レーザーを照射してみたら、こんな具合になった。もう、あからさまに魔族である。
こんな吉田茂は嫌だ。
間違いなくサンフランシスコ平和条約とか締結しない。また戦争を始める目である。調印式で「よろしい、ならば戦争だ」とか言っちゃう人だ。
ちなみに、昼間見るとこういう優しい顔である。
にこやかな吉田茂。
これはマズイ。
そして千鳥が淵の方にある品川弥治郎像。尊皇攘夷とか明治維新の偉人である。立派な髭が格好良いが、それだけに目を光らせると必要以上に迫力が出てしまった。
どう見ても闇の一族。
絶対、ノスフェラトゥとかそういう名前。尊皇攘夷も明治維新も無視して人間を襲ってそうだ(ごめんなさいごめんなさい)。
地獄の番犬、ハチ公
更に移動して渋谷。GWまっただなかの渋谷ハチ公前は大変に混んでいたが、ハチ公の目を光らせてやった。
ハチ公前に集まる、休日を楽しむ人々(ぐぬぬ)。
目に正確にレーザーを当てるのは結構難しくて、大分慣れたとはいえ調整に1分くらいかかる。で、撮影にもまたちょっと時間が掛かる。準備して撮影してたら周りから、
「ハチ公が怒った!」とか「目が光ってる!」
とか聞えてきた。ヤバイ。渋谷の若者に絡まれる前に撮影して逃げたい(偏見)。
忠犬から一転、地獄の番犬に。
もはや忠犬の面影はなく、地獄に住んでるそれである。毎晩駅でこれが待ってたら、僕なら犬に知らせず引っ越すね。
アップで。
無邪気な赤子もモヤイも
他に銅像はねーがーと探したら、ハチ公の近くに赤子の組み体操像があった。大変に可愛かったので目を光らせたった。
この禍々しさときたら!チャイルドプレイ!
モヤイ像も、ちょっと目が大きすぎてキツイかもと思ったけど、意外にかっこよかった。
黒目が光ってる感じになった。低い声でしゃべるタイプ。
絶対なにかよからぬ事が起る。
さて、もうちょい続く
もう大体満足したのだが、もうちょい撮ったので蛇足は承知で見ていただこう。
横笛を吹く少年。なぜか帽子を被っていた。聞くと死ぬ音楽とか吹いてるね。
近所の緑道に銅像が立っているので、こういう撮影の時はよく使わせてもらっている。見慣れた銅像も目が光ると違って見えますな。恐い。
こちらはバイオリン。聞いたら内蔵が溶けて死ぬ系の音楽。
木にレーザー照射すると化物っぽい
試しに近くの木に照射してみたら、夜になると根っこで歩きそうな木の化物になった。かように、レーザーポインタはまだまだ可能性を秘めているのだ。
普通の街がファンタジーとかRPGの世界になるのだ。
RPGっぽくなったのは、ドラクエっぽいウインドウのせいかもしんないけど。
普通の街がファンタジーとかRPGの世界になるのだ。
以上で今回の発表は終了です。ご静聴ありがとうございました。
ゴールデンウィークは楽しかったか?!オレは仕事してたぞ!
目が光るのって、やっぱ良い
僕はもう、目が光るとかそういうのが好きでしょうがないのだ。今後も、出来ればライフワークとして色んなとこで銅像の目を光らせていきたいと思います。