特集 2014年2月11日

一瞬で本格的ラーメンスープを作りたい

ちょっと凝った味噌汁くらいの難易度で作ったラーメン達。
ちょっと凝った味噌汁くらいの難易度で作ったラーメン達。
最近やたらとラーメンを作っているのだが、スープ作りが毎回なかなか大変だ。材料の原型がなくなるまで煮込んでいると、なんだかんだで丸2日くらい掛かってしまう。

もちろんそうやって時間を掛けて作るのも楽しいのだが、日々の晩御飯や急な来客にも対応できるように、本格的な雰囲気を醸し出しつつも簡単に作れる時短レシピができないだろうか。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

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ラーメンのスープを簡単に作りたい

私がラーメンを作っている理由は、小野式製麺機という力強い製麺機を手に入れてしまったからに他ならない(こちらの記事参照)。

これがあれば、ウドンでもソバでもラーメンでも、簡単に自分の手で製麺できるのである。この製麺作業の楽しさは、つい勢いで「製麺機、回してる?」というブログを作ってしまったほどだ。
ラーメン、つけ麺、自家製麺!(今日の記事はこれが言えれば満足だ)
ラーメン、つけ麺、自家製麺!(今日の記事はこれが言えれば満足だ)
この製麺機はどんな麺類でも対応可能だが、特にラーメンは自分で麺から作るという意外性からか、食べてもらった友人からの評判がとてもいい。たぶん。

だがしかしである。この万能とも思える製麺機には、残念ながら重大な欠点がある。

スープを作ってくれないのだ。

製麺機だから麺しか作らないのは当然なのだが、皆様ご存知の通り、ラーメンにはスープが欠かせない。これがちゃんと作るとなかなか大変なのである。

そこでこのスープをどうにか手軽に作れないものかと考えていた時に、生ジュース屋さんが目に入った。
あ、これだ!
あ、これだ!
鶏ガラや豚骨を、時間を掛けて骨が崩れるまで煮込むのではなく、最初にミキサーでガーっと砕いてしまえば、あとはサッと煮るだけで、しっかりとしたスープができるのではないだろうか。これぞ時短レシピ。

そんな要望に応えてくれる強力なミキサーといえば、当サイトライターの小野さんが79,800円も出して購入したアメリカンモンスター、バイタミックスである。
小野さんにバイタミックスを持ってきていただきました。
小野さんにバイタミックスを持ってきていただきました。

バイタミックスをお借りした

バイタミックスとは、2馬力を誇る力強いミキサーで、なんでも液状にしてしまう凄いやつだ。(こちらの記事参照)。

小野さんの記事を読んで以来、実はとても気になっていたので、今回のラーメンを口実にして、しばらく貸してもらうことにしよう。
その力の片鱗を見せるためにスープを作ってくれる小野さん。この若干猿っぽい表情が、まさか今後の伏線になるとは…。
その力の片鱗を見せるためにスープを作ってくれる小野さん。この若干猿っぽい表情が、まさか今後の伏線になるとは…。
「いつ買うの?今でしょ!」とは言っていないが、小野さんが実演販売人だったら買ってしまったかもしれない。
「いつ買うの?今でしょ!」とは言っていないが、小野さんが実演販売人だったら買ってしまったかもしれない。
小野さんがバイタミックスを使って、あっという間に作ったサツマイモとゴボウと豆乳のスープは、想像していた滑らかを軽々と通り越して、フワフワとムースのようになっていた。

見せていただいた取扱説明書に、「これはミキサーではありません」というコピーが書かれていたが、確かにミキサーの概念を超えた道具かもしれない。
うっとりする程のフワフワ感。
うっとりする程のフワフワ感。
これさえあれば、本格的なラーメンのスープだって一瞬でできるはず。

もうこれで煮込んでいたスープの水分がなくなって、鍋底を焦がす心配もないのだ。
「で、今日はなにを食べさせてくれるのかな?」
「で、今日はなにを食べさせてくれるのかな?」
つけ麺に迫る小野さん。どうにかして「進撃の巨人」の実写版映画に出てもらえないかな。
つけ麺に迫る小野さん。どうにかして「進撃の巨人」の実写版映画に出てもらえないかな。
この日はとりあえず普通に作ったラーメンやつけ麺を食べていただき、しばらくこのバイタミックスをお借りして、もろもろ試して準備が整ったところで、返すついでに再度試食をしていただくという段取りにした。

今日とはまた一味違ったラーメンを食べさせるぜ。
「はい、アーン」「いや、僕そういうの無理ですから」
「はい、アーン」「いや、僕そういうの無理ですから」
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生地もバイタミックスでできないだろうか

さて今どきの製麺機というのは、ホームベーカリーのように材料を入れると捏ねるところからやってくれるらしいのだが、私が持っている昭和生まれの製麺機は、生地を自分で捏ねなくてはいけない。

ちょっと専門的な話になるが、まず小麦粉に水を加えながら、力を入れずにかき混ぜて、オカラ状の状態にする。これを「水回し」というのだが、慣れないと均等に水が行き渡らず、生地にムラができてしまうという難しい工程だ。

ここから先の話は、スーパーなどで適当な生麺を買うと全部解決するので、時短したい方は読み飛ばしていただいてもOKです。
「水回し」をした生地。これを少し休ませて水分を全体に行き渡らせてから、力を入れて捏ねていく。
「水回し」をした生地。これを少し休ませて水分を全体に行き渡らせてから、力を入れて捏ねていく。
この難しい作業も、きっとこの機械が電子レンジを上回る900ワットの消費電力のパワーで、超ホロホロ状態に水回ししてくれるのではなかろうか。

スープ作りだけではなく、生地作りにも生かされるのであれば、これは買ってもいいかもしれない。
力強さという共通点があるためか、こうして並べるとピタッと調和するのが不思議。製麺界の日米最強タッグがここに誕生。
力強さという共通点があるためか、こうして並べるとピタッと調和するのが不思議。製麺界の日米最強タッグがここに誕生。

全然できませんでした

期待を込めてバイタミックスに小麦粉を入れ、上から水を加えながら電源をオン。

ヤンキー兄ちゃんが乗る改造スクーターのようなモーター音が部屋中に響き渡り、粉雪のように小麦粉がコンテナ内を舞う。

いけ!水を回すんだ!
唸れ、俺のバイタミックス!(俺のじゃないけど)
唸れ、俺のバイタミックス!(俺のじゃないけど)
ブオーン…
ブオーン…
ブオン、ブオン、ブオーン…
ブオン、ブオン、ブオーン…
超高速で回転するブレードが、すぐに空しく空回りをしだした。

どうもパワーが強すぎるのか、全然水回しになってくれない。ブレードの上に中途半端な状態で固まった生地がへばりついている。

それを無理矢理上から押し込んで回したら、今度はブレードが粘りの強い生地に絡み取られたらしく、「過負荷保護装置」が働いてしまい、まさかの自動停止。壊したかと思って超あせった。
オカラ状になってくれない!
オカラ状になってくれない!

ドライコンテナが必要らしい

アニメのルパン三世で、斬鉄剣というなんでも切れる名刀もコンニャクだけはうまく切れないという話があったが、同じようにバイタミックスとラーメンの生地は相性が悪いようだ。これは重大な発見かもしれない。

なんて一人で唸っていたのだが、よく説明書を読んだら、生地を捏ねたかったら「ドライコンテナ」というオプションを買えと書いてあった。ほほぅ。
コンテナにはウェットとドライがあるのか。
コンテナにはウェットとドライがあるのか。
仕方がないので、このドライコンテナとやらを買ってしまおうかとも思ったが、調べたら結構なお値段だった。

別に今まで通り、生地作りを手作業でやればいいだけの話なのだが、なまじ自動化の夢を持ってしまったので、できるものならどうにかしたい。

そこで自家製麺界の先輩に相談したら、「ニーダー」という生地を捏ねる専用の機械を買ったらいいよと言われた。ニーダー、初めて聞く単語だ。

いやいや、さすがに生地を捏ねるためだけの機械を買うのもちょっとどうかなと思い、いろいろ迷った結果、真空パックができるフードシーラーという道具を買ってしまった。
ニーダーよりは安かったんです。
ニーダーよりは安かったんです。
一見すると製麺作業とは関係なさそうな機械だが、これがあるとヘタクソな水回しでも水を均等に行き渡らせることができ、さらには生地の保存にも便利なのだ。

もちろん生魚の保存などにも使えるので、前から欲しかった機械だし、きっと結果オーライだ。
詳しい話は省略するけど、生地を作るのに超便利。
詳しい話は省略するけど、生地を作るのに超便利。
新しく買ったといえば、デジカメを買ったらビューティー機能というのがついていた。超便利。
新しく買ったといえば、デジカメを買ったらビューティー機能というのがついていた。超便利。
ラーメン作りの時短を目指しつつ、具となる煮豚は灯油ストーブがあるのでじっくりと煮込む。
ラーメン作りの時短を目指しつつ、具となる煮豚は灯油ストーブがあるのでじっくりと煮込む。
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豚骨ラーメンならぬ豚足ラーメンに挑戦

新兵器のフードシーラーによって生地がいつも以上にうまいことできあがったところで(そう思いたい)、ようやく時短ラーメンスープ作りのスタートである。

長時間煮込んだスープといえば豚骨ラーメンだが、あれは一度茹でてアクや臭みをとったりするのが大変なので、簡易版として豚足を使ってみることにした。

これなら手に入りやすいし、すでにしっかりと火が通っているから、お手軽な時短レシピには最適のはずだ。
コラーゲンたっぷりのラーメンスープができるはず。
コラーゲンたっぷりのラーメンスープができるはず。
スープの材料が豚足だけだとちょっと不安なので、ニボシ、削り節、昆布で海由来の旨味を追加しておきたい。

さらにネギで香りをプラスすればきっと完璧。
これを普通に煮込めば、ちゃんとしたラーメンスープができると思うのだが、さてどうなるかね。
これを普通に煮込めば、ちゃんとしたラーメンスープができると思うのだが、さてどうなるかね。
材料をすべて入れて、水を適量加えてスイッチオン。

ガンガンガンとコンテナ内で豚足が跳ねまわり、しばらくするとチェーンソーで丸太を切っているような振動が伝わってきた。なんかごめん。
すごいな、この機械。
すごいな、この機械。
しばらくしてフタを開けると、材料が砕け散って栃木名物の「しもつかれ」状態になっていた。

ネギの青いところを入れたためだろうか、色が緑色をしていて若干不気味だ。
ラーメンのスープではないなにか。
ラーメンのスープではないなにか。

豚足ラーメンの不思議な味

私は一体何を作ってしまったのだろう。

火を通さなくても食べられるものだけで作ったので、とりあえずこのまま試食してみると、「動物性タンパク質たっぷりがウリの宇宙時代の青汁」みたいな味がした。ネギの風味がトゲトゲしているが、とりあえず体には良さそうだ。

なんだか「飲む黒はんぺん(静岡名物)」といった感じで、全体的にジャリジャリしているのが気になる。
食べられる泥みたいな食感。
食べられる泥みたいな食感。
せっかく連続8分の使用にも耐えられるという丈夫な機械なので、今考えればもっと滑らかになるまでガーガーやればよかったのだが、この時は気が動転してしまい、つい缶チューハイを開けてしまった。
とりあえず現実逃避だ。
とりあえず現実逃避だ。
ちょっと酔いが回ったところで、これは冷たいまま、そして味付けをしないまま食べたから無理があったんだと思い直し、鍋でひと煮立ちさせてみることにした。

いくら時短レシピといっても、やはり多少は手間を掛けないとダメだろう。
だが火を通しても、あまり変化してくれなかった。
だが火を通しても、あまり変化してくれなかった。
これを何時間も煮込めば、滑らかな豚骨スープ風になるのかもしれないが、それをしてしまうと時短という趣旨からずれてしまうので、目の細かいザルで濾してみることにした。

そしてザルの目から絞り出されたのは、まさかのグリーンピースのポタージュ風の豚足スープだった。
どういう方程式でこうなったんだろ。
どういう方程式でこうなったんだろ。
心の乱れが製麺に影響してしまった。
心の乱れが製麺に影響してしまった。
スープの予想外の仕上がりに動揺しながらも、とりあえず製麺をして麺を茹でる。落ち着け、俺。嫌いなものはなにも入っていないはずだ。

濾して滑らかになったスープを温めなおし、塩や醤油でラーメンっぽい味をつけて、目が泳いだまま試食してみる。
自分で作っておいて、味が想像できない。
自分で作っておいて、味が想像できない。
食べてみると、搾りたてのフレッシュな豚骨スープという感じで、これが悪くなかった。全然味が伝わらないと思うが、なかなかおいしいのである。爽やかさ全開。まあ好みではないが。

クリーミーな普通の豚骨ラーメンとは全く別物だが、火を通したことでネギの味もマイルドになり、健康食品会社が作った栄養満点ラーメンみたいな、独特の立ち位置をキープしている感がある。
なかなかうまいかも。また作ろうとは思わないけど。
なかなかうまいかも。また作ろうとは思わないけど。

担担麺っぽいものに挑戦してみる

やはり豚の骨とかニボシとか、普段そのまま食べないものは、粉々に砕いても丸ごとスープにするのは無理があるようだ。

そこで安全策として、ありあわせの材料を使って、担担麺的なアプローチで迫ってみたいと思う。
材料は冷凍の合挽きとピーナッツ。
材料は冷凍の合挽きとピーナッツ。
野菜ジュースをミキサーに入れる虚しさは忘れて、一気に48種類の野菜を追加。さらに豆乳でコクをプラス。
野菜ジュースをミキサーに入れる虚しさは忘れて、一気に48種類の野菜を追加。さらに豆乳でコクをプラス。
もちろん担担麺は作ったことありません。
もちろん担担麺は作ったことありません。
さすがはバイタミックス。スイッチひとつでコチコチに凍った挽肉も、すぐに滑らかなクリーム状になってくれた。

でも担担麺って、挽肉が入っているからこそおいしいのであって、それを液状にしちゃったら台無しだろっていうのは、この時点でようやく気が付いた。ドンマイだ。
ちょっと味見しようと思ったけれど、これ生肉だった。
ちょっと味見しようと思ったけれど、これ生肉だった。
グリンピースのポタージュに続いて、今度はニンジンのポタージュのようになったスープだが、これを火に掛けるとタンパク質成分が凝固して、裏ごしした豆腐のようになった。

辛いものはなにもいれていないのだけれど、なんだか激辛料理っぽいヴィジュアルだ。
味噌などで味付けをしてみた。
味噌などで味付けをしてみた。
辛そうだけれど辛くない担担麺風のスープを麺に掛けて、やっぱり辛くないとおいしくなさそうなのでラー油をたっぷりと垂らして辛くする。

どこの国の料理だかよくわからない、エレガントかつワイルドな出来上がりとなった。
もうこうなると、具でどうこうしようとか思わない。
もうこうなると、具でどうこうしようとか思わない。
食べてみると、ペースト状になったピーナッツの風味がおいしく、ちゃんとまとまった味になっていた。

ただし、ものすごく麺が吸いづらい。

この粘度の高いスープが極太自家製麺にまとわりついて、ズルズルと一気に吸い込こもうとすると、むせて倒れそうになるのだ。
ズルズルっといけない!
ズルズルっといけない!
これはラー油じゃなくて、タバスコと粉チーズをたっぷり掛けて、フォークでクルクルと巻いて食べるべきだったかな。

これはこれでおいしいのだが、私の目指しているラーメンとは方向性がやっぱり違う。

しかし、バイタミックスで作るラーメンスープの可能性が、ようやくなんとなくだが見えてきたような気がする。
イエーイ。
イエーイ。
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試食予定の小野さんがインフルエンザでダウン

これまでの実験によって、用意した材料と出来上がるスープの関係が見えてきたところで、食材を一から見直すために買い出しへ。

時短スープの可能性を試すために、ついついあれもこれもと買いたくなってしまう。この頭の中で味の足し算をしながら買い物している時間が、一番楽しいような気がする。
ダシに欠かせない鰹節と昆布は、最初からパウダー状のものがあるので、お好みでいれてもらおう。
ダシに欠かせない鰹節と昆布は、最初からパウダー状のものがあるので、お好みでいれてもらおう。
さあ材料も揃ったし、あとは小野さんを招いての生ジュース屋さん風ラーメン屋さんごっこの本番をするだけなのだが、なんと小野さんからインフルエンザになってしまったとの連絡がきた。

お見舞いとして小野さんの家まで出前することも考えたのだが、そこに大雪が重なってしまったのでそれも断念。

そこで申し訳ないが、出来上がったラーメンの写真だけ送り付けて、エア試食をしてもらうことにした。

エビとホタテが香る海鮮鶏塩ラーメン

まず最初に作るのは、本日用意した食材で一番高かったホタテの干し貝柱、そして干しエビ、鶏胸肉を使った、脂肪分ほぼゼロのヘルシー塩ラーメンだ。

干し貝柱や干しエビなら、前回のニボシや昆布のように砕き切れないということもないはずなので、きっとスープに溶け込んでいいダシになることだろう。

そこに鶏胸肉から出たあっさりとした旨味が加わり、味わい深い海鮮風味の鶏塩ラーメンスープになってくれると思うのだが。
まずはシンプルな構成にしてみました。
まずはシンプルな構成にしてみました。
ほんの数秒で綺麗なポタージュ状になった。
ほんの数秒で綺麗なポタージュ状になった。
これこそがバイタマックスの正しい使い方だといわんばかりの、出来上がったスープの滑らかさといったら。そこから立ち込めるエビとホタテの香りが素晴らしい。

これを火に掛けると、液状になった鶏胸肉がフワフワと秋空のいわし雲のように固まりだした。ラーメンのスープなのに、脂がまったく浮いていないのが新しい。
フワフワ~。
フワフワ~。
このスープを濾して一旦フワフワを取り出し、スープを塩中心でさっぱりと味付けをしたら、柔らかめに茹でた自家製麺を泳がす。

具は例のフワフワしたものと、茹でたコマツナ。仕上げに上から赤山椒(花椒) をガリガリと削る。

これが目論見通りの見事な味で、さらにスープの副産物であるフワフワしたものが、具としておいしかった。このラーメンなら麺の生地さえ用意してあれば、ほんの十数分で用意ができそうだ。
たぶんヘルシー!
たぶんヘルシー!
以下、今日を楽しみにしていた小野さんによる、写真と料理名からの感想である。
インフルあがりの私が一番食べたいと思ったのが、優しそうな雰囲気のこれです。海老+帆立+鶏というのが想像しただけでもおいしそうで、「うまい…」と思ってる猿の顔です。
なぜ猿?
なぜ猿?
インフルあがりという言葉が切ない小野さんから送られてきた感想には、なぜか猿の写真がついていた。

インフルエンザって怖いなって思った。

昔ながらの鶏醤油ラーメン

続いては鳥ガラの代わりに量も手ごろな鶏の手羽先を使ったチキンラーメンに挑戦。さっきの鶏胸肉とは違って、これは皮も骨もたっぷりあるので、より濃いダシがとれるはず。

豚足のスープはザラザラ感が残ったが、鶏の骨くらいなら気合でサラサラに砕いてくれやしないだろうか。
下茹ではせず、そのままいきましょうか。
下茹ではせず、そのままいきましょうか。
爆音で踊る手羽先。
爆音で踊る手羽先。
溶けてしまったイチゴ練乳アイスみたいになった。スウィーツだよと誰かに食べさせちゃ絶対ダメ。
溶けてしまったイチゴ練乳アイスみたいになった。スウィーツだよと誰かに食べさせちゃ絶対ダメ。
このクリーム状になったものを鍋で温めると、やはりタンパク質が固まってきた。今度は挽肉っぽい感じだ。

これをつまみ上げてちょっと食べてみると、何度食べても砂が入っているアサリみたいにジャリっとした。

やはり骨はダメか。残念ながらこのフワフワは食べるには向いてないっぽい。手羽先じゃなくて軟骨と鶏皮を使えばよかったか。
このフワフワがおいしそうなんだけどね。
このフワフワがおいしそうなんだけどね。
このスープだけでもよかったのだが、昔ながらの醤油ラーメンっぽさを出したかったので、ニボシと干しシイタケを水に浸けておいたダシをブレンド。

味付けは醤油ベースで適当に。
水に浸けておくだけでダシがでるという、今までの苦労をあざ笑うような食材達。
水に浸けておくだけでダシがでるという、今までの苦労をあざ笑うような食材達。
具はストーブでじっくりと煮込んだ煮豚、お歳暮でもらった海苔、畑から抜いてきた長ネギである。絵的にはナルトが欲しいかな

手羽先の骨や鶏皮が入っているだけあり、このスープがなかなかのコクで、こんな作り方でもちゃんとラーメンになっているのがすごい。強力なコシの自家製麺にも負けていない。

鰹節パウダーや昆布茶を加えながら食べ進めると、一口ごとに違った味になって楽しんだ。
昔食べた出前のラーメンよりはコッテリしているかな。
昔食べた出前のラーメンよりはコッテリしているかな。
子供の頃に食べたラーメンっぽいなと思って小猿顔です。どんなラーメン食べたいか、迷いすぎて判断力が鈍ったときには、この手のラーメン選んでおくと間違いない気がします 。
童心に帰った小野さんを見たかったぜ。
童心に帰った小野さんを見たかったぜ。

背油たっぷり豚肉醤油ラーメン

続いてはメイン食材を鶏から豚に移して、豚肉と背脂でスープにしてみることにした。

豚骨ラーメンならぬ豚肉ラーメンである。背脂はなくてもいいような気がするが、タダだったので入れてみよう。背脂チャッチャ系ならぬ、背脂ギュインギュイン系だ(ミキサー音)。
シンプルに野菜などの副材料はゼロでいってみよう。
シンプルに野菜などの副材料はゼロでいってみよう。
これを使って、いちごシェイクでラーメンスープを作るっていう手品をやろうかな。
これを使って、いちごシェイクでラーメンスープを作るっていう手品をやろうかな。
このスープには骨が入っていないので、例によって火に掛けると現れるフワフワも、安心して食べられる。

ただ鶏胸肉の時のような食感の驚きは薄く、純粋に豚肉の細切れという感じかな。
これでカレー作ったらうまそう。
これでカレー作ったらうまそう。
これを醤油ベースで味付けをしてみたところ、確かに「豚骨ラーメン」ではなく「豚肉ラーメン」という感じの味だった。全く違う食べ物だ。

背脂をたっぷりいれた割にはあっさりしつつも、全体を包む豚感がすごい。豚骨の臭みが苦手な人には、これはいいかもしれない。味噌味にして、豚汁風にしてもよかったかな。
太麺に絡みつくフワフワしたやつがうまい。胡椒をガンガン掛けて食べよう。
太麺に絡みつくフワフワしたやつがうまい。胡椒をガンガン掛けて食べよう。
元気なときの腹ぺこ状態ではガツガツ食べたくなるところですが、病み上がりである今の私には無理そうでゴリラです。
ゴリラかー。じゃあ仕方がない。
ゴリラかー。じゃあ仕方がない。

あっさり豚骨醤油ラーメン

お次は豚足を使って失敗した豚骨ラーメンのリベンジである。さっきの豚肉ラーメンもおいしいけれど、やはり骨から出る旨味が欲しい。

材料はゴツゴツした骨太の豚骨。大腿骨あたりだろうか。これを下茹でしてから粉砕し、ちょっと煮込んで濾してみようという作戦だ。

ここまでやると、お手軽な料理というジャンルからは外れてしまうが、これでも普通に豚骨スープを作るよりは、全然時短になっているのだ。
豚骨が常時置いてあるスーパーを発見して、小さくガッツポーズしてしまった。
豚骨が常時置いてあるスーパーを発見して、小さくガッツポーズしてしまった。
面倒でも下茹でしてから粉砕。そのくらいの心の余裕は持っておきたい。
面倒でも下茹でしてから粉砕。そのくらいの心の余裕は持っておきたい。
この赤い機械ならたとえ豚骨でもすんなり砕いてくれるだろうと思ったのだが、さすがに豚足とは訳が違うようで、ゴンゴンゴンと高速回転するブレードに荒ぶる豚足が弾かれ続けるばかりで、なかなか結果が伴わない。それにしても、この金属加工場のような衝撃と音ががすごいのなんの。

このままずっとやっていれば粉砕も可能だろうけれど、なんだか歯医者で歯を削るときのあの匂いが立ち込めてきたので、ここでストップ。

これはあくまで借り物の機械。7年の長期保証がついているとはいえ、壊してしまったら申し訳ないので、適当なところで諦めた。
部分的に削れてはいるようだ。
部分的に削れてはいるようだ。
あまり期待はしないで、とりあえずこのまま骨ごと煮てみたのだが、沸騰するとすぐに白濁してきて、いかにも豚骨っぽいスープができあがった。

やっぱり製麺機とバイタミックスの相性はバッチリだ!買うか!いやもう一度考えさせて!
沸騰して3分で白濁した豚骨スープがとれる時代がくるなんて!
沸騰して3分で白濁した豚骨スープがとれる時代がくるなんて!
これにスープが若干色づく程度の醤油や塩などを加えて味を調え、豚骨ラーメンっぽくはないモチモチした太麺を入れて、仕上げに青ネギで彩る。こんな日のために牛丼についていた紅ショウガをとっておけばよかった。

今回は生地を一種類しか用意しなかったので、せっかくの豚骨スープもモチモチした麺しか入れられないのが悔やまれる。これは次回の課題かな。

長時間煮込んだ豚骨のようなクリーミーさはないけれど、あっさりとしたライト豚骨としては十分おいしいラーメンに仕上がった。太麺でも違和感は特にない。

もう少し骨をガリガリと削ってやれば、さらに濃厚なスープになっただろうか。あるいは背骨や肋骨などの、もうちょっと柔らかい部位の骨を使うのも手だな。どこで売っているのか知らないけれど。
このスープでも30分くらいあれば作れる。
このスープでも30分くらいあれば作れる。
今の私の食べたさ第2位です。やはりあっさり目を体が欲しているのかもしれません。肉系の消化にまだやや自信がもてないので、ネギだけという具もプラス評価です。
滋養はありそうなので、小野さんに飲ませてあげたい。
滋養はありそうなので、小野さんに飲ませてあげたい。

全スープまぜスペシャルラーメン

最後はおまけとして、今までつくってきたスープを全部まとめてしまったスペシャルスープである。

なぜならそれをやらないと、いつまでたっても台所が片付かないからだ。
このスープがそれぞれミキサーに入っていて、生ジュース屋さんみたいに並んでいるのが本当の理想。
このスープがそれぞれミキサーに入っていて、生ジュース屋さんみたいに並んでいるのが本当の理想。
いろいろな旨味が折り重なったこのスープは、飲んでみるととてもおいしいのだが、使っている材料がなんなのかが、その味からは全く分からなくておもしろい。ダシの組み立てが複雑すぎる。

本当においしいものって、何を食べているのか全くわからないものなのかもしれない。これが一番ラーメンのスープっぽい感じがした。
複数の味が混ざり合って、完成度の高いラーメンになったよ。
複数の味が混ざり合って、完成度の高いラーメンになったよ。
「全スープまぜ」と「スペシャル」という語感に魅力を感じつつ、たくさん乗った肉に「食べてみたいけど大丈夫かな…」と感じている表情の猿です 。
小野さん、しっかり!
小野さん、しっかり!

そのうちまたやろうと思う

ちゃんとラーメンのスープを作ると最低でも数時間は掛かってしまうが、このバイタミックスを使う方法だとすぐに結果が出るので、何回もトライができるのがいい。

できれば今日みたいにスープを何種類か用意しておいて、それを食べる人が自分でブレンドして、その味付けも好きにやるというようなDIY(Do It Your soup)方式のラーメン会ができればベストかな。生地も何種類か用意しておき、各自スープに合わせて好きに製麺するとか。

自分でうまいラーメンが食べたいという欲よりも、誰かに食べさせたいとうい欲の方が、最近は強いのである。
全快したらまたどうぞ!それまで貸しておいて!
全快したらまたどうぞ!それまで貸しておいて!
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