電動だるまに対抗して、自分の意志で動くだるまを作った
「だるまの目を入れたり消したりできると便利なのではないか」……そんな記事を以前、当サイトで見た。(テクノ手芸部よしださん作の
「電動だるま」。スイッチで目が入ったり消えたりする。)
けど、あれって電子工作しなければならないし、電池がなくなったら終わりじゃないか!
電力なんかに頼ってたら限界があるということに気付き、「本当に自分の意志で目を入れたり消したりできるだるま」を作ることにした。
イベントのために島根から来た
そんなことより、人間がいっぱい……とうきょう……
アンチ電力のだるまとはこれだ!
たぶん分かりにくいので、まず最初に完成品を見せてしまおう。
スポッと顔にかぶるだけ。
目を入れたり消したり……というのはどうするかというと、こうだ。
白目をむくと消え
ほら、目入れ!
しまった……白目が中途半端だ!
親に「生まれてすぐ白目をしていただけあって白目が上手い」「お父さんに似て白目が上手い」と昔からよく言われてたほどに白目を得意としてたはずなのに……!
これを使って、イベントではだるまとしての役割を果たせたらいいなと思っていたのだが、準備不足だったため会場で急いで作る羽目に。
しまった……!! 初日、まだこの状態!
メイキング編みだるま
ここでだるまを作っていく過程をちょっとだけ見てもらおう。
まずは鼻眼鏡から
本物のだるま写真を見つつ
だるまの顔をこんなにまじまじと観察したのなんて初めてだったが、画像検索をすると、ほとんどのだるまが目の周りが黄色やオレンジだ。そんなところを意識して見たのも初めてだ。
眉を入れるとすこしだるまっぽくなる
赤く縁取ると、どう見てもだるま
この眉とこの髭があればなんでもだるまに見えてくるのかもしれない、と思って試してみた。
だるま机
あ、なんか変な鍋敷き置いてあるな……ぐらいにしか見えなかった。
なにを期待してたんだっけ、これ……。
つぎに試しに赤い衣類の上に置いたら、だるまっぽかった。
あ、だるまだ
完成! だるま頭巾
イベント2日目。なんとかだるまに見えるものが完成した。
もうちょっとだるまっぽい形状になればいいなと思っていたが、頭巾みたいになった。
忍者の集団に混じって、間違い探しみたいな写真撮りたい
なんと電力を使わなくても付いたり消えたり!
なんとだるまの中で思いっきり変顔しててもばれない!
この姿で人ごみでウロウロしてたら、前を歩いてた人がなんとなく振り返った瞬間、「ギャァァァー!!!」と声をあげた。
確かに、振り返っていきなりこれが居たらと思うと怖すぎる。
新しいホラー
会場でのだるまとしての役割
ところでこのだるま構想を練りつつ、「会場でだるまとしての役割を果たしたい」とか言っていたが、机の上にあごを乗せるとだるまが置いてあるっぽく見えてくれた。
これ結構自然じゃないか!
自分で持ってきた他の展示物とまざって、ごちゃごちゃした骨董屋みたい
展示物としてはそこそこ自然になったが、これだと体勢がきつい。初日にだるまが完成してなくてよかった。
猫背の中の猫背
腰のばしたい
このまま接客
この姿のまま普通に接客したりしてたのだが、ほんとはもっとだるまとしての役割を果たしたかったのだ。こんな風に……
お客さんからいい報告を受けたら目入れ
悪い報告の場合は白目
こんなごちゃごちゃした中で「近況報告したらだるまが反応します」だなんて分かりづらすぎて、結局最後までだるまとしてボーっと座ってるだけだった。
イベント後、だるまの作り変え
イベント中、急いで作り過ぎていびつな形になり、気に入ってなかったので、帰宅後一度ほどいた。
顔面以外ほどいた
そして、形がなるべくいびつにならないように気を付けつつ編んでいった結果……
顔にフィットさせすぎた
だるま柄目出し帽
しまった。スリムになりすぎた!
なんとか卓上にだるまとして置いておけないもんかなー、と思ってマネキンの頭にかぶせてみたが、
ちがった
うっかり細くしてしまい、直す前のほうがよかったんじゃないか……と思わなくもないが、これはこれでまあいいか、ということにしとこう。
もしまた気が向いたら、今度はもうちょっとボリュームがあるだるまに作り変えたい。
本当のだるまってどんなだったっけ
自作のだるまを見すぎて、本物のだるまがどんなだったかだんだんよく分からなくなってきた。ゲシュタルトだるま崩壊だ。
よく分からなくなったついでに「上にも下にも顔があってちょっとびっくりする」と言われたときの1枚を載せておこう。
販売用に作ったはいいが、1枚も売れてない自作Tシャツを着ただるま