特集 2013年5月21日

電動だるまを作る

スイッチひとつで目を白黒させます
スイッチひとつで目を白黒させます
いいできごともあれば悪いできごともある。
だるまに目を入れる日もあれば、そんな達成感を打ち消したくなることも起こる。まさに禍福はあざなえる縄の如し。

だるまの目も我々の不安定なツキに対応して目を入れたり消したりできると便利なのではないだろうか。
1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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完成品をご覧ください

BGMを入れたのは無音だと不気味だったからです
これがなんどでも使える電動だるまである。なんども使えるのでエコとも言える。

お知らせ

原稿の途中ですがお知らせです。これを作るワークショップを5月26日に開催します。申し込みは22日12時から。
この記事の最後の囲みのリンクからどうぞ。
さて、これを作ったのは電子工作ユニット テクノ手芸部のよしださん。だるまのふるさと、高崎出身である。
左)よしだともふみさん(テクノ手芸部) この写真を登場のシーンに使うならおれ入らなければよかった、と思うがもう遅い
左)よしだともふみさん(テクノ手芸部) この写真を登場のシーンに使うならおれ入らなければよかった、と思うがもう遅い
手に持っているのは高崎名物だるま弁当である。今回の電動だるまはだるま弁当の容器を使用するため、だるま弁当を買うためにわざわざ高崎までやってきたのだ(ついでにサントス散歩の撮影も)。
だるまを開けると
だるまを開けると
群馬名物が詰まったお弁当が入ってる
群馬名物が詰まったお弁当が入ってる
弁当の中身は山菜、こんにゃく、タケノコなど。はっきり言って地味である。地味だがしっかり味がついていてうまい。ごはんは茶飯。
駅前でだるま弁当を広げる
駅前でだるま弁当を広げる
気づくと後ろにだるまの壁画
気づくと後ろにだるまの壁画
だるま弁当でないものは普通弁当だ
だるま弁当でないものは普通弁当だ
復古だるま弁当
復古だるま弁当
復古だるま弁当の容器は陶器。顔も劇場版だるま弁当といいたくなるリアルさである。きかんしゃトーマスに出てくる先輩の蒸気機関車にも似てる。

高崎のだるま力よ

よしださんはテクノ手芸部として東京都現代美術館でも作品を展示したアート畑の人だ。でもだるま好きである。高崎の人は皆だるまが好きなのだ(調査サンプル1名)。

実際、高崎のだるま率はおどろくほどである。ここまで街に溶け込んでいる特産品も珍しい。
エキナカのコンビニの入り口にも
エキナカのコンビニの入り口にも
だるま
だるま
自動販売機にもだるま
自動販売機にもだるま
駅のちょっとしたすきまにだるま
駅のちょっとしたすきまにだるま
もし東京駅が高崎市にあったら地下の待ち合わせスポットは銀のだるまになっているだろう。

電動だるまの作りかた

さてこの電動だるまワークショップはこのような流れになる。先日、編集部内でトライアル的にワークショップを実施したのでそのようすを紹介したい。
まずはだるま弁当を食べるところから
まずはだるま弁当を食べるところから
容器を洗う
容器を洗う
ピカピカのヒカリエのトイレでだるまを洗うのはちょっと夢みたいである。いつか叶えたい夢ではなくて寝てるときに見るほうである。日曜日の夕方に昼寝するとこういう不気味な夢を見る。
だるま弁当の口がお金持ちのお風呂のようになる
だるま弁当の口がお金持ちのお風呂のようになる
悪夢から覚めたら続きの作業である。回転する目を入れる穴を開けて、塗装である。だるま弁当の容器は真っ赤なので顔の部分を白く塗る。
夢から覚めてもやっぱり作業が悪夢っぽい。
ドリルでだるま弁当に穴を開け
ドリルでだるま弁当に穴を開け
赤いところをマスキング
赤いところをマスキング
プシューと塗る
プシューと塗る
裏から回転する目のパーツを入れる
裏から回転する目のパーツを入れる
ヒカリエの編集部がものすごいシンナー臭くなったのでワークショップではこの作業は公園などで行う予定である。でないとヒカリエ異臭騒ぎになってしまう。

難しいところはよしださん任せ

回転する目はサーボモータにつけてある。サーボモータはラジコンなどに使うモーターで回転する範囲をICで制御できるのだ。今回の目も一定の角度で動くようになっている。
「なっている」と偉そうに書いているが、このあたりはよしださんが家で作ってきてくれた。

ワークショップ本番でもよしださんが夜なべしてICあんでくれる予定である。
図解
図解
目玉とモーターは壁にポスターを貼り付けるときに使うべたべたするねんどみたいなものを使っていた。べたべたするねんどみたいなものはひっつき虫という商品名で売られているが、どっちもどっちな名前である。
マスキングテープをはがして
マスキングテープをはがして
だるまの模様を描く
だるまの模様を描く
ここでよしださんからだるま豆知識。「だるまの顔にはツルとカメがいます」
ここでよしださんからだるま豆知識。「だるまの顔にはツルとカメがいます」
パワーポイントのスクリーンビーンズのような感じのツルとカメである。
ツルとカメの代わりにスクリーンビーンズを描くのもいいかもしれない。パワポ運がが上がる。
それを聞いての着色。上の段が編集部石川作、下の段左がべつやく作、右が林作
それを聞いての着色。上の段が編集部石川作、下の段左がべつやく作、右が林作
よしださんはワークショップで参加者がだるま弁当を食べているあいだ、だるまのありがたい話をすると言っていた。そこだけで終わると高崎お国自慢ワークショップになるのでぜひ電動だるまも作っていっていただきたい。

作りたい人は5/26にヒカリエに

この次世代だるまさんを作りたい人は5月26日12時からのワークショップにどうぞ。

申し込みはこちら http://atnd.org/events/39901

いまいちばんの懸念は26日昼にどうやってだるま弁当6個を用意するかである。
前の晩から高崎に泊まり込んで買って新幹線で来るかもしれない。

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