ふじ色だけどふじじゃなかった
年明けに埼玉県春日部市に行く機会があった。「クレヨンしんちゃん」の舞台でおなじみであり、自分の中では「唐揚げがでかい日本亭」の本拠地としておなじみの春日部だ。
ビルの上にもこんな看板が。
せっかくなので地元らしいご飯を食べようと、調べて気になったのが「藤うどん」。もともと藤の巨木「牛島の藤」が国の天然記念物だったり、毎年「藤まつり」が開催されたりとしんちゃん以前より藤が看板の春日部。にしても藤うどんとは?
カードも藤キャラ。ちょっとサイケだ。
で、来たのは「津多家」。
お、藤そばは天ぷらもつくのか。いいねえ。東京都心とかだと立ち食いがありすぎて、逆にこういうオーソドックスなそば屋って入らないなあ。でも頼むのは地元ならではの非・オーソドックスなそばなんですが。
それでやってきた藤そばがこちら。わ、ホントに藤色!そうめんやひやむぎに色付の麺が一本入ってたりするけど、全部ってすごいな。
それでやってきた藤そばがこちら。わ、ホントに藤色!そうめんやひやむぎに色付の麺が一本入ってたりするけど、全部ってすごいな。
テカリもあってぬめっとしてます。
知らずに来たらちょっと驚く。
もし鷲掴みで食ったらすごい絵になりそうな気がする。
あ、でも食べて見れば味は見た目ほどヘンじゃない(当たり前だ)。別に藤味がするわけではないし。特にプルプル感はふつうのうどんよりずっと上でスルスル食べれるなあ。
ただうどん=白、のイメージが強いので視覚的にこれだけ強いと自分が食べてるものが何かよくわからなくなってくる。食のゲシュタルト崩壊!
ただうどん=白、のイメージが強いので視覚的にこれだけ強いと自分が食べてるものが何かよくわからなくなってくる。食のゲシュタルト崩壊!
お店の近くに製麺所があったり
春日部で麺自体が特産品なんですね。
ちなみに市内に20軒以上そば屋があるそうで、正直都心から離れたこのあたりの市にしては多い方なんじゃないでしょうか。知らないこといっぱいだな、春日部!
ただ、この藤うどんの色はアヤムラサキイモの色だとか。舌が敏感なフリして「藤の風味が…」とか言うと笑われるので注意しておきたい。
ただ、この藤うどんの色はアヤムラサキイモの色だとか。舌が敏感なフリして「藤の風味が…」とか言うと笑われるので注意しておきたい。
ちょっと文字切れてますが。
長距離ドライバーとか中高生とか大好きな味。
ポテト100円がプッシュされてた。
ちなみに埼玉県あと東京都多摩地区には「武蔵野うどん」と呼ばれるいわゆる白いうどんとは違った、茶系のゴツゴツしたうどんがある。現在も広く食べさせる店があり、山田うどんでもつけ汁うどんは武蔵野風だったりする。
そんな老舗うどんもあれば、チェーンもある。そう、埼玉県はなにげに「うどん県」なのだ。そして、それを深めるのは広めるのかよくわからなくするのが、先の「藤うどん」のような「地元うどん」。
全国的なB級グルメブームに一番乗っかってろうと頑張ってるんじゃないだろうか、と思えるのが埼玉県。地元食堂に行くと、だいたいその手のポスターが貼ってあったりするもんなあ。そして地域で開発されるのがさまざまなうどんだ。
そんな老舗うどんもあれば、チェーンもある。そう、埼玉県はなにげに「うどん県」なのだ。そして、それを深めるのは広めるのかよくわからなくするのが、先の「藤うどん」のような「地元うどん」。
全国的なB級グルメブームに一番乗っかってろうと頑張ってるんじゃないだろうか、と思えるのが埼玉県。地元食堂に行くと、だいたいその手のポスターが貼ってあったりするもんなあ。そして地域で開発されるのがさまざまなうどんだ。
鴻巣市の川幅うどんとか。(「日本一川幅が広いのは荒川」より)
あと熊谷市の「ホルモンうどん」、そして新座市にも地元で開発したうどんがあるという。藤うどんが紫だったけど、今度は赤だそうで。なんでこう変化球なんだろう?さぬきの王道っぷりに比べると…すげえ食べたくなるじゃないか。
赤いうどんはカルボナーラ色
ということで早々に食べに行ってみた。市役所の食堂にあるという話だったのだけど、いざ行ってみたらバイキング方式に変更されてた。えー。
興味深いんですが今回はパス!
仕方ないので歩いて数分の「陣屋そば」へ。「抹茶そば専門店」だそうですが、地元名物のうどんもここならあるはず。新座市名物のアレを練り込んだうどんとは…?
駐車場いっぱい系の大きな蕎麦屋・陣屋。
名物、それはにんじんうどん!
普通の人は「あ~、新座市名物といえばにんじんだよね!」とはなかなかピンとこないでしょうけど、県内2番目の出荷量。2位、というのも微妙なとこではあるけども、うどんにしようという発想は日本一だ!勢い的には。
ひと机にポットひとつ。お茶飲み放題。
にんじんのうどんということはやっぱり赤いんだろうなあ。トシちゃんも「夏の日差しに真っ赤っか」って歌ってたしな。とか考えてたらやってきたよ。赤というよりはオレンジがかったうどんですな。
一見するとカルボナーラっぽい。でもノーソース。
めんつゆでいただきます。
ずるずるー。ほう、この味は…。
先の藤うどん同様に、野菜の味がするわけでもなく目つぶって食べれば普通にうどん。でもにんじんの栄養分はしっかり。野菜嫌いのお子様にも、てヤツですね。
食べ盛り中年なのでサイドメニューなしで足りるかな?と思ったけど、コシがあってけっこうお腹いっぱいです。
食べ盛り中年なのでサイドメニューなしで足りるかな?と思ったけど、コシがあってけっこうお腹いっぱいです。
でもメニューの表記があっさりでちょっと探した。
さてこういう「個性のB級グルメ」に「チェーンの山田うどん」「歴史の武蔵野うどん」とあるのに、なぜ埼玉はうどん県的な展開がないのだろう?
なんとなく関連があるように思えるのが、埼玉はチェーン系大国でもある、ということだ。サイゼリヤ・かっぱ寿司といった2大メジャーを中心に、日高屋・ステーキのどん・餃子の満州・ラーメン山岡家といった関東系チェーン。これらのチェーン名を見てなんとなく思うのが、微妙にメジャー感がな…いや、言い方を変えればそこはかとない「埼玉ローカル」の香り。
なんとなく関連があるように思えるのが、埼玉はチェーン系大国でもある、ということだ。サイゼリヤ・かっぱ寿司といった2大メジャーを中心に、日高屋・ステーキのどん・餃子の満州・ラーメン山岡家といった関東系チェーン。これらのチェーン名を見てなんとなく思うのが、微妙にメジャー感がな…いや、言い方を変えればそこはかとない「埼玉ローカル」の香り。
渋谷にあっても魂は埼玉。
そしてチェーン系のお店は「企画メニュー」が大好き!それは「普通の白いうどん」に対してコンプレックスを吐き出すような、だからこそのオリジナル感に通じるところがある。
だからあえて一致団結してのうどん県とかやらないでいいんじゃないのか?まあ、今はB級グルメで一致団結してるしね!ということを考える、埼玉新参のうどん旅でした。
だからあえて一致団結してのうどん県とかやらないでいいんじゃないのか?まあ、今はB級グルメで一致団結してるしね!ということを考える、埼玉新参のうどん旅でした。
渋谷にあるハワイのチェーン。その異空間さも好きですけども。
チェーン店好き好きー。
個人的にはチェーン店はべらぼうな美味さよりも「味の安定」と「企画力」が大事だと思ってます。そして長年続けることで醸し出てくる「佇まい」。日本でどこで見ても入れば「同じだ…」と安心する感じ、あれがチェーン店の醍醐味なんじゃないかと。醍醐味ってほどではないか。まあそういう店が多いことは埼玉誇っていいと思います!
津多屋
埼玉県春日部市粕壁東4-3-10
陣屋そば
埼玉県新座市野火止1-10-2
埼玉県春日部市粕壁東4-3-10
陣屋そば
埼玉県新座市野火止1-10-2