ドリアン入手
前にライターほそいさんが「
ドリアンでドリアを作る」で買っていた様に、都内でドリアンといえば新宿か上野にある「百果園」にしか無いと勝手に思っていたのだが近所の果物屋にたまにあるという情報を得た。念のため予約してから向かった。
自転車で8分くらいの所にある果物屋さん
「Z」の文字がかっこいい。葛飾区立石にある石塚園
色んなフルーツがたくさん!夏っていいな
大人気のドリアン
こちらのお店では、ドリアンが入った時に電話してくれというお客さんが何人もいるそうだ。そういえば百果園も毎日置いているみたいだし・・自分が思っているよりニーズは多いのか。
XLサイズをGET。果物はミカン以外は大きい程美味しいらしい。
お店の人「タイ産はそんなに臭くないよ」
タイ産は臭くないの?
予約していたタイ産のドリアンはレジの横にキープされていた。あれ?近くを通ったのに気づかなかった。そう言うと店員さんは「最近のタイ産のドリアンはあまりニオわないように改良してあるの。フィリピンのは100mくらい離れてても分かるけどね」と言う。そうなの?
切り方も教わった
プ~ンとクサい
いやしかし、クサいはクサい。ガツンと鼻に来るというよりはプ~ンと漂ってくる感じだ。パイナップルのようなフルーツの香りが混ざった野菜の腐りかけたような感じの臭い。これぞドリアン。思い出してきた。
この箱を持つだけで強くなった気がする
この辺りでは一番臭かろう自転車
臭いぞ気をつけろ!みんなどけどけ~い!
一番の被害者は自分
風に乗ったドリアンの臭いを嗅ぎながら友人の家に向かった。
よそのお宅にお邪魔します
事前調査で外よりも家の中の方がずっとニオイがきついと聞いた。風も無いしまあそりゃあそうか。
という訳で決行は家の中がいい。しかし自分の家族にかくれんぼしようなんて提案は絶対にできないし、やりたくない。そこで近所にいる友人に相談してみると、甥っ子達もいるしいいよと家でやらせて貰える事になった。まさかOK出ると思わなかった。言ってみるもんだ。
「オエー!!」ニオイに敏感な長男、莞穏(かのん)くん
ドリアンを武器に兄を倒す次男、泰雅(たいが)くん
子供達の反応は上々だ。特に長男のカノン君は、先生の化粧のニオイに悩むほど鼻が敏感だそうで容赦なく「オエーっ」となっていた。
タイの血が混じる子供たちと
こちらの家には友人のお姉さんの子供達が3人来てくれていていた。名前が変わっている彼らは実はタイ人とのハーフ。お父さんはムエタイのジムを経営する元プロ選手だ。 (サイトはこちら「
アラビアムエタイジム」)
玄関にはたくさんのトロフィー
強いよねきっと。
お父さんはタイ人であっても、ドリアンを食べた事はないという子供達。悶絶したり喜んだりと反応は様々だったがどうにかつきあってもらえる事になった。
ドリアン持ってかくれんぼ→ドリアン探しに変更
さてそうしてやる段になり改めて考えてみると、ドリアンを持って人が隠れるスペースなんて普通の家にはそんなに無かった。
家で隠れられるとこって限られちゃうからすぐ見つかってしまう。しかも他人の家だし気が引けるね
そもそもニオイでドリアンが見つけられるかというのが大事であって、ドリアンと一緒に隠れる必要は無いんじゃないか。という訳で隠されたドリアンを子供たちと一緒に見つけるというシンプルなルールに変更した。
隠し役は友人、長谷川君。
家のどこかに隠されたドリアン。
隣の棟にいったん離れ、その間に友人に家のどこかにドリアンを隠してもらった。さてさて果たしてニオイでドリアンを見つけられるのか?それではスタート!
ドリアン探しスタート
ドリアン探検隊
まずは1Fの和室を見る。私「あ、あれドリアンじゃない?!嗅いでみて」
長男嬉しそうに嗅いで「汗臭い。ドリアンじゃない!」それは昼寝中の末っ子、樂(らく)くんだ。
子供達にはこの日初めてで会ったばかりなのだが、みんな人見知りしない、元気な子たち。ノリも非常にいい。私のしょうもない冗談にちゃんと付き合ってくれた。
次は居間。私「その中はどう?」 他人の私は扉を開けるのに気が引くので指示係だ。
二階に上がってみる
和室、居間とも、3人で鼻をスンスンするがドリアンの強烈なニオイはしない気がした。
ちなみに和室は畳のいいニオイがした。
寝室にて。何もしていないようですがニオイを嗅いでいます
もうひと部屋。ここも臭わない気がするなあ。
隠していないと宣言されたトイレと、入ってはいけない部屋を除き、順繰りに周りニオイを嗅ぐ。
それにしても人の家のニオイを積極的に嗅ぐって、かなり変態的行為をしている。子供たちが一緒にいてくれて本当によかった。
廊下も嗅ぎながら調べる。あれ、後ろに小さいのがいるぞ
捜索隊に新メンバーが入った(さっき昼寝していたラク君)
なにこの写真、めっちゃ可愛い
ニオイでドリアンを探すという主旨なのだが、そんなことより子供達が可愛い。
予想に反して、1階も2階も「ここだ!」とピンと鼻にくる場所は無かった。
おかしいなあー・・
1階に戻って台所。うーん特には。
その時、最初に入った和室の障子の奥を覗くカノン君が
ドリアン発見!?
割と分かりやすいとこ!
ドリアンは最初に入った和室の障子の奥、マッサージチェアの下にゴロンと横たわっていた。
見つけるのに13分かかった
さっき近くまで行ったのに・・障子を隔てただけでニオイはシャットダウンできたのだろうか?いや、もう一つの理由として最初にドリアンを持ち込んだ部屋と繋がっていたため充満したニオイに慣れてしまっていたのかもしれない。
誇らしげなカノン君。でも実は私達が2階を見ている間にママが先に見つけてたらしい
実を出した方がもっとニオイがキツイだろう
という事で、今度はドリアンの中身を取り出してそれを探す事に。ドリアンを切るの、初体験。うまく切れるかしら。
手を切らないよう気をつけながら包丁イン
左手イタイ!
そういえば「
ドリアンはおかずになる」でも安藤さんが血を出していた。ドリアンを切るときは危ないので手袋をしましょうね。
左手だけ僕ミッキー
皮はパイナップル同様ザクザクといった切り心地。中は柔らか。(このあたりの感想は安藤さんとかぶります)
思わぬグロさ
そういえばドリアンの中身バラ売りは見たことあるけどこうやってパッカリ開いているのを間近で見るのは初めて。内臓チックなその形状に思わずグロいという言葉が出てしまった。
各房一列に1~3つに別れて入っていた。3つ並んでいるのは巨大な枝豆のようだ。とにかく外見だけでなく中身も変わってる。
クサイ・・腐りかけのキャベツが近いか(時間が経つとこれがタマネギの臭いに変わっていく)
取り出してみるとそんなにグロくない
柔らかさアボガド、種は大きめ
さっきから、いつもドリアン食べてる人にとっては当たり前な事書いていますが、どうせまた10年くらい食べないと思うので備忘録として詳しく書かせていただきました。
子供泣き出した・・マジ?
鼻に敏感な長男が本気で嫌がりだした
隣の棟へ逃げる体勢だ
全部中身を取り出し、では2回目行きましょうかと子供達の方を見てみるとさっき一番で見つけたカノン君が「クサイー」と嫌がりだして泣きそうな素振りを見せた。最初は演出してくれているのかと笑って見ていたがどうやら本気で嫌みたいだ。鼻が敏感な人(そもそもドリアンのニオイが苦手?)にはやはり強烈なのだと分かった。
他の2人はいつの間にかTVアニメに夢中になっている。
ここで無理やりつき合わせてしまっては、「クサイもの持ってきた人」に「面倒くさい人」という印象がプラスされてしまう(くさいだけに)。
じゃあ1人で探します。(一気に寂しい)
2ページ前は皆であんなに楽しげなポーズを取って仲良くなれたと思ったのに。子供っていうのはノリもいいけど飽きるのも早いのだ。
しかし私は1人だろうが最後まで飽きずに検証する。(仕事だから)
1人でスンスン(嗅ぐ音)
この部屋が怪しい気がするのだけども・・
ホラ、やはり子供達がいない為に変態チックになってしまっている。
近づいてる気がする。完全に目も頼っちゃってますけどね
ジリジリ下がりながらニオイの元を探し中
あ、あったー!ほらあったー!
当てるとやっぱり嬉しい
5分で発見
探すのが2回目だったというのと子供達がいないので集中したというのもあったが、やはり皮を剥いた事によるニオイの強さでずいぶん早く見つける事ができた。
ただ一直線にそこに向かった、というよりはプ~ンと部屋全体に臭いが漂った中で悪臭元を見つけるといった感じだった。
「ねえねえ早く見つかったよ」と1階へ
そんな事どうでもいいよね・・
検証終わり。ごはんタイム
さて企画的にはもう締めていいのだけれど、心の広い長谷川家が夜ご飯に誘ってくれ、最後のデザートにドリアンを食べようという事になった。
ドリアンに関係ない家族団欒写真(このあと食卓は10人に。大家族だ)
美味しい料理とチューハイをいただきながら一家に混じって談笑した。
見てて飽きない3人を肴にして飲む
ドリアン大好きな旦那さん(リングネーム:アラビア長谷川)が帰ってきたので早速食べてもらう。嬉しそうだ。
では・・と私も食べようとしたところ、「お酒と一緒に食べると死にます」
この時私はほろ酔いだった。
そういえば安藤さんの記事にもチラと書いてあったが、どうもドリアンはお酒との相性が悪いらしい。しかしどうせ都市伝説でしょうと気にせず食べようとしていたのだが、本場の方に言われてしまうと当然ビビる。
なので一かけらだけ食べた。
くっさー
10年ぶりに食べたドリアンは、トロトロしててバナナとメロンとパイナップルと桃あたりを混ぜたような不思議な甘さだった。
ニオイとマッチしなさすぎ。
フィリピンでかくれんぼしたい
我慢できないほどの臭さではないけれど、ニオイに敏感な子供を泣かすことのできるドリアン。この日残ったドリアンの多くは、長谷川家の冷蔵庫に入れて帰った。旦那さんは凄く喜んでくれたようだが、他に積極的に手をつける人はおらずその後「冷蔵庫がどんどん臭くなっている」という苦情メールが届いた。 長谷川一家に突如訪れた臭い日々。すみませんでした。
そういえば果物屋さんが言っていたフィリピン産ドリアン、100m先でも分かるなら外でドリアンかくれんぼができる。いつか行く事あれば試そうと思う。
帰り際。ドリアンのニオイにやられた・・のではなく遊びつかれた二人。