来たぞ、横浜税関資料展示室に
横浜税関資料展示室。この口に出すと噛みそうで意外とするっと言える施設は、みなとみらい線日本大通り駅から徒歩3分の位置、横浜税関に付随する形で存在する。
私がここに来るのは3度目である。1度目は20年前、小学生の時に。そして2度目は今年7月。先日の話である。
正直に申し上げると、どちらも別の場所の観光のついでにたまたま寄っただけであった。なんなら、先日うかがうまでは20年前に行ったことすら忘れていた。しかし、あまりのおもしろさに20年前の楽しかった思い出もまとめてフラッシュバックしてきたのだ。
そして3度目の今回。完全に記憶を取り戻した私が皆さまにこの展示室の楽しさを余すところなく伝えたく、再び馳せ参じた次第である。
コンテナの中の覚せい剤を摘発せよ
そもそもの話だが、税関とは何をしている機関なのだろうか。
答えは2つ。適切な関税の徴収と、自国に持ち込んではいけないものの取り締まりである。
関税についてももちろん重要だが、横浜税関資料展示室では特に取り締まりについて色々な観点から学ぶことができる。
吉田さん:これは平成12年に、コンテナ自体に細工して覚せい剤を密輸入しようしていたケースを再現したものです。横から見てみてください。
曰くコンテナの壁を二重にして、その隙間に覚せい剤をぎちぎちに詰めて密輸しようとしていたらしい。ダイナミックすぎる。見つけた瞬間腰抜かしちゃうだろこんなの。
しかしこんな手が込んだ手口を摘発できるものなのか......?
吉田さん:あまり細かい話はできませんが、溶接がおかしかったり、叩いてみたりとかして違和感があって調べたというところです。
しかしだからといって全てのコンテナを叩いて回ることはできないだろう。聞けば長年の経験からくるところもあるらしい。さっそくすごい話だ......。
密輸コーナーは物理的にこわい
続いて覚せい剤以外の押収について語られていく。
しかしこれもパッケージに薬物の名前が書かれていれば簡単に押収できるが、何か他のビンに詰めたりしてごまかして持ってくる場合もあるだろう。というかそっちの方が多いだろう。
吉田さん:やはり成分ですね。ちょっと怪しいぞ、となったら一旦お預かりして、成分を調べたのちに該当かどうか、という話になります。
しかしこのコーナー、なんとなく全体的に暗くておどろおどろしかったり、床底をガラスにしてヒヤリとさせてきたりする。これは......?
しかし恐ろしいものであることは本当である。ここはぜひ実際に行ってみて、この怖さを感じ取ってほしい。

