乗ればわかるさ
乗るまではいったい誰が乗るんだと思っていたYOKOHAMA AIR CABINだが、乗ってみたら完全に最高だった。これに乗ったあと根岸線で帰ったのだが、根岸線ですら興奮した。ロープウェイには変なスイッチを入れる何かがあるのかもしれない。
横浜に新しく(といっても3年くらい前だけど)ロープウェイが出来た。
乗ってみたら最高に楽しかったのでおすすめします。
横浜桜木町駅を使うたび、駅のホームからなんだか面白そうな乗り物が見えるなと思っていたのだ。
ロープウェイである。
横浜にロープウェイができた、という話は聞いて知っていたのだが、その時は(山でもないのになぜ?)と思っていた。ロープウェイは山とか高いところに行くために乗る乗り物だろう。
しかし、だ
桜木町の駅を降りて、運行するロープウェイを下から眺めてみてはじめてわかった。これはいい乗り物だ。興奮してきた。
平日の昼間ということもあって、それほど待たずに乗れるようだったのでチケットを買って乗ってみることにした。
桜木町駅の前から乗ることができるロープウェイはその名もYOKOHAMA AIR CABIN(よこはまエアーキャビン)というらしい。おしゃれだ。
考えてみるとパタゴニアだってノースフェイスだって、もとはアウトドア用品だっただろう。それが今ではおしゃれ番長ではないか。ロープウェイがしゃれてはいけない理由はない。
チケットカウンターから乗り場まで続く通路が白で統一されていて、熱くなりすぎた心を少しだけ冷静にしてくれた。
ほんとにだまされたと思って乗ってみてほしいのだけれど、おまえこれ最高に興奮するぞ。昨今のコロナの影響もあってか、ひとゴンドラひとグループで乗れるので、つまり乗り込んでしまえば独り占めなのである。
では上空からYOKOHAMA AIR CABINのいいところを紹介したい。
まず低いのがいい。どのくらい低いかというと、ものすごく地面に近いところから発車するのだ。
僕はこれまでに高いバンジージャンプと低いバンジージャンプをしたことがあるのだけれど、実感としては低い方が怖かった。高すぎると落ちて痛いことがリアルに想像できないからではないか。しかし低いと違う。あそこに落ちたら痛いだろうな、と容易に想像できる。
そういう点でYOKOHAMA AIR CABINには低さゆえの臨場感と心地の良い恐怖感がある。
このロープウェイ、山どころか海の上を通るのだ。そんなロープウェイ他にあるか。
しかも高度が低いので離陸したての飛行機みたいな迫力がある。飛行機はトラベルコちゃんで予約したりチェックインしたりと、乗るまでが面倒くさいが、YOKOHAMA AIR CABINは空いていればすぐ乗れる。
この一帯はいままさにバリバリ開発されていて、YOKOHAMA AIR CABINに乗るとその現場を上空から眺めることができる。
工事はいつか終わってしまうものなので、現場を見たいなら今である。関東近辺の人はここまで読んだらすぐ横浜に向かってほしい。ここから先はたいしたこと書いてない。
YOKOHAMA AIR CABIN自体が変わった乗り物なのだけれど、このあたりには他にも様々な乗り物を見ることができる。
ちょっと興奮しすぎた感もあるが、そうこうしているうちにYOKOHAMA AIR CABINは高度をさらに下げていく。もう終点に着くのだ。
YOKOHAMA AIR CABINの所要時間は約5分だが、体感的には数10秒に感じられる。あっという間だ。
しかし前述のとおり興奮が凝縮された5分である。たとえばこれが30分とかだとダレるし飽きるだろう。僕らが集中していられるのなんてせいぜい5分くらいなものだ。
乗るまではいったい誰が乗るんだと思っていたYOKOHAMA AIR CABINだが、乗ってみたら完全に最高だった。これに乗ったあと根岸線で帰ったのだが、根岸線ですら興奮した。ロープウェイには変なスイッチを入れる何かがあるのかもしれない。
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